ヨーロッパは地続きだから
#一般人アートバーゼルへ行く 。スイスに行く準備をあれこれしていて、読めもしないドイツ語の路線図などを見ていたのだが、私が抑えた宿はドイツらしい。アートバーゼルはスイス。
「ドイツならスイスフランじゃなくてユーロいるかもしれないですね」
えっ、待って。
待って聞いてない。
海外旅行用のWi-Fiもスイスってことで借りたら、ドイツに入った途端に使えなくなるってこと?
まって、地続きってそういうこと?
まじヨーロッパ半端ねえ。
境界線をめぐって常に戦争なの、わかるわ。
「生まれた時から一度も村を出ていないのに、その村はフランスになったりドイツになったりしている」みたいな話も、言っていることや表していることはわかるけど、実際に理解はしていなかったのだと思う。
ヨーロッパ人の戦争観って、よくわからん。
ずっと戦争しているし、そのモチベーションはどこから来るのか。テストステロン過多なのか。
日本だと戦後教育もあってか、平和が一番みたいな感覚が大正義としてあるけど(最近は揺らいでいるけど)、ヨーロッパは平和に対して、なにか確固としたイメージはあるのだろうか。
ヒトラーがアウシュビッツを作るのを進めたのも、前はあまりに逸脱した狂気だったように思ったけれど、ヨーロッパにおいては「ま、ちょっとやり過ぎた」くらいの感覚だったのかもしれない。
私が思うより、カジュアルです(戦争に対して)。なのかもしれない。
ロシアがカジュアルに戦争したのも、そんなおかしな感覚ではないのかもしれない。だから「No War」はより日常的な言葉なのかもしれない。
スペインみたいにずっと内戦している国もある。今はしていないけど、割としたそうな人たちが結構いて、なにかというともめているという話も聞く。
中東まで範囲を広げると、それはもうあれだ、しょうがないよこうなるのは、という気持ちになる。
人殺しと戦争は、わけが違う。
中身は同じだとしても。
だから、人殺しは嫌がるくせに戦争は率先して参加する人が後を絶たない。
私の祖父も、徴兵検査に落ちた時に血判状を出して志願したという。
戦争に行かない男は、人としてちょっとないわという感覚があったのだろう。それは、ヨーロッパでも普通の感覚らしいというのを、美術史をサラッと見ていて感じた。
戦争に反対するのは、いつの時代でもどの地域でも、割と変わり者の役目なのだ。
スイスは永世中立国という。さて、それはどういうことなのか。
簡単にその立場について、わかるようなものではないということだけはわかってきた。
あと、キリスト教総本山のバチカンに警備兵を出しているのがスイスで、昔のスイス傭兵が警備にあたっていたことの名残りだという。今は形式的なものらしいが、いまだにやっているらしい。
スイス、山しかないから、そうやって外資を稼ぐスタイルらしい。
あと、シンプルに足腰が強くて体力があることがよい事とされる国民性という話も聞いた。筋肉ですべてを解決する。山を越えるのは結局足腰。
誰とも仲良くしないが、誰とも仲良くする。
アルプスを抱えた地形をベースにした歴史を感じる。
簡単に攻めて来れないが、資源もない。それが価値を作る。
スイスの安楽死の事を検索しようとしたら、Googleが「心の相談室」の電話番号をものすごいでっかいフォントサイズで出してきた。
スイスはいつも死の匂い。
兵器と死と金の匂い。
先進的美容医療もスイスは昔から抜群だ。
人間を改造することに躊躇がない。
韓国がここまで整形技術をあげてくる前は、いい整形をしたいならスイスというのは有名な話だったと思う。セレブたちにとって、という意味だろうけれど。(私はゴシップ系の情報でしか知らない)
戦争が起きると文化人たちはみんなスイスに亡命する。
スイスは、殺さない。
安楽死は認める。
大麻にも寛容。
宿泊先を調べていたら、口コミで「最悪、となりの部屋から大麻の匂いがする」などと書かれている安宿もあり、ビビッてそこはやめた。
そうしたら、宿泊先がドイツになってしまったらしく、ヨーロッパの地続き感に振り回されている。
まったくどうしたらいいんだ、もうみんな仲良くしてくれ!Wi-Fiとユーロとスイスフラン問題は、もう少しなんとか調べないといけないし、調べてもわからんし、宿の変更もどうすべきか、すべてが手探りで涙目です。
あなたが思うより大変です。
(あの歌、正直一度も聞いたことないんだよね!)
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つよく生きていきたい。