初めての妊娠と流産
初めて妊娠できて、すごく嬉しかった気持ちも、つかの間、妊娠期間はあっという間に終わってしまいました。いろんなことを感じられた大切な経験になったので、いつでも思い出せるように日記に書いておきます。
(ダラダラ長々と書いていて、まとまりないです)
■妊活〜妊娠〜流産
2020年9月 風疹の予防接種を打つ
2020年12月 妊活スタート
2021年1月 1周期めリセット
2021年2月 2周期めで妊娠検査薬陽性
2021年2月 胎嚢・心拍確認
2021年3月 9w4d相当の成長で稽留流産
2021年3月 診断4日後に子宮内容除去術
■妊活
半年ぐらい前からこの時期に妊活を始めようと決めていた。妊活と言っても、避妊をやめて、アプリの排卵日近くにタイミングをもつレベル。ずっと前から夫婦で話し合ってスタートさせた妊活だったのに、平日は疲れてると断られた時は、これでもかっていうくらいヒステリックになって、泣き散らかした。
妊娠できるチャンスは月に1度しかない。しかも、その1度きりのチャンスは6時間程度で終わる可能性もある。
排卵日を予測するために、体温を計ったり、検査薬やったりすることもあるみたいだけど、どれも女性ばかりが頑張ることになってしまう。何よりも女性にはタイムリミットがある。早めに産まなければという焦りも加わり、妊活に対する向き合い方が男女でアンバランスになるのが、妊活の辛いところだと感じた。
ヒステリックになったあとは、夫とよく話し合いをした。無理なく生活リズムの中に、組み込めるように、お互いに歩みよろうって内容だった気がする。自分のだらし無さを棚に上げて、夫に求めすぎていたなとすごく反省した。
そんな話し合いのかいもあって、2周期めは自然に回数を増やせた。この自然にというのがすごく大事で、妊活は頑張りたいけど、義務的になるのは嫌なのだ。。あくまでも愛情表現の結果に子供ができるという流れをを大切にしたい純情な乙女心。
そして、嬉しいことに授かれた。
生理予定日前日の早朝に妊娠検査薬を試したら、陽性になったのだ。じわじわと線が濃くなる検査薬に、目を疑ったけど、どこをどう見ても、もうはっきりとした線が出てきた。「嬉しい!嬉しい!嬉しい!!」その感情しかなかった!夫が目を覚ましてから、すぐに報告した。一気に目が覚めて、驚きと嬉しさが混じった絶妙な表情の夫が今でも忘れられない。夫も喜んでくれたのが、また更に嬉しかった!その日は仕事中もずっと浮かれモードだったし、何度も陽性になった検査薬の写真を見ては、ニヤニヤしてた。もちろん家に帰ってからは、トイレに行くたびに実物をみて、ニヤついてた。笑
ちなみに、排卵予想日から妊娠検査薬で反応が出てくるまでの期間、、すごくうずうずして、四六時中「妊娠初期症状」「フライング検査 」を検索しまくってた。これは妊活あるあるだと思うけど、結論「検査薬が反応するまで待つ」が確実な妊娠したかどうか分かる方法だと学んだ。
■妊娠
初診はいつぐらいに病院にいけばいいのか、病院はどこにするのか、迷うことはたくさんあったけど、どれも調べるのは楽しかった!
そしてあまり楽しくない悩みも…
仕事について。
都内に週5日出社になっていたため、コロナ感染が怖かった。在宅勤務にしてほしいけど、仕事内容的にこの部署ではそれが難しいことはわかっていた。それでもオフィス内で陽性者がでている事実が怖くて、夫と相談して(ほぼ私の希望強め)会社に報告することにした。
本当だったら安定期に入るまで、会社には報告したくなかったが、残念なことになったときの報告も覚悟の上で、上司に5週のときに妊娠したことを伝えた。
案の定、今の部署で1人だけ在宅勤務をすることは難しいという回答だったが、私の体調も配慮してくれて、安定期まで休職して、復帰後に完全在宅勤務ができる部署に異動したらどうか?と提案をしてくれた。
ありがたく、その提案を受け入れ、その方向で休職することになり、仕事の悩みは解消された。しばらく無給になることについては、夫からは何も言われなかった。その上、私に対して「ゆっくり休むことが今の仕事だから」と言ってくれた。本当に最高の優男である。
・初診の日(6週)
ドキドキして病院にいった。これから出産まで何回もこの道を通るのかと、なんだか新鮮だった。
病院につくと土曜日だったこともあり、すごく混んでいて、約25人待ちですと言われてびっくりした。外に行って時間になったら電話くれることもできると言われたけど、行く宛もなかったので、中で待つことにした。
1時間半くらいの待ち時間では、スマホでボボボーボ・ボーボボの漫画を読み始めたけど、あまり好みではなくすぐに離脱したり、旧姓が呼ばれて反応しかけたりとそんなことをして待っていた。
そんな長い待ち時間の末、ようやく呼ばれた。
先生も穏やかそうな女の先生だった。初めてのエコー検査で、映し出された映像をみても、あまりよくわからず。笑
でも子宮内妊娠と胎嚢が確認できたみたい。エコーで赤ちゃんの栄養になるところもはっきり見えるね〜って言われた。(先生には言われなかったけど胎芽のことかな?)初診で胎嚢と心拍まで確認したいと考えていたから、胎嚢だけで少し残念だったのと、問題ないとは言われたけど双角子宮と診断されたことで、嬉しさとは別に少し不安がでてきた、そんな初診だった。
エコー検査のあとは、初診から尿検査やら血圧やらを検査すると思っていたけど、そういうのは一切なかった。問診と経膣エコー検査だけだった。その分診察代は安く済んだし、妊娠継続できて妊婦健診になったら、そういう検査が追加されるとのことで、合理的でいいなと謎目線で関心してた。
病院で妊娠確定できたことと、エコー写真ももらって、病院もきれいで優しい人が多くて満足だし、なんだか自分がすごく妊婦ぽくて、嬉しい気持ちだった!
・2回めの検診(7週)
出血が続いていて、鮮血がでたときに不安すぎて急遽検診にいった。エコー検査してもらうと先生から「赤ちゃんはすごく元気だね〜」といってもらえて、心拍も確認できた。妊娠初期の出血はあまり量が多くなければ、よくあることだから大丈夫だよと言われた。心拍が確認できて一安心した。
・3回めの検診(8週)
2回めの心拍が確認できた!次回から妊婦健診になるから、役所で母子手帳もらってきてねと言われた。最後に先生に何か聞きたいことある?と言われて「赤ちゃん順調ですか?」と聞いたらすごい優しい笑顔で「順調だよ」といってくれた。先生の言葉と、2回めの心拍確認を私の中の一つの壁にしていたから、すごく嬉しかった!!
そのままその病院で諸々の説明と分娩の仮予約をして約1時間、その足で役所に行き、母子手帳をもらうのに説明を約1時間きいた。
へとへとになりながらも、すごく嬉しい疲労だった!駅のホームで母子手帳の写真を撮って、夫にも送った!
その日の夜、義理の親にも妊娠したことを報告して、泣きながら喜んでくれて、本当に嬉しくて、幸せだった。
出産レポをみてイメトレしたり、里帰りはどうしようかな〜とか、家にきたらベッドどうしようかなとか、ベビーワゴンは作ったほうがいいのかなとか、ベビー服みて妄想したりとか、ジェンダリービールケーキはどうやろうかなとか、マタニティ服はどこでゲットしようとか、良い名前が思いついて夫に共有したりとか、夫の田舎には生後どのくらいで行けるのかネットで調べてみたりとか、NIPT検査を受けるかどうか話し合ったときも夫と同じ意見で嬉しくて泣いたりとか、男の子だったら夫が男同士の会話で悪いことを教えなきゃと冗談を言って笑い合ったり、話題の赤ちゃんACで顔を予測したりとか、戌の日はこの日にこの神社に行こうと決めたりとか、とにかく赤ちゃんに会える日が楽しみでしょうがなかった!
安定期に入るまではたぶんずっと「楽しみ」と「不安な気持ち」を永遠に繰り返すと思う。検診前はとくに不安マンになっていた。そんな少し不安のほうが上回って迎えた初回の妊婦健診。
・妊婦健診(1回目、10週)
初回のため「尿検査、血圧、身長、体重」は受付からファイルを受け取ったら、自分で検査して、もう一度受付にファイルを戻すという説明を受けた。
次回からは毎回予約時間の前までにきて、これを終わらせるらしい。
予約時間を少し過ぎてから、名前が呼ばれた。
■流産
初めての妊婦検診でエコーが映し出されて、すぐに違和感を感じた。あれ?どこもピコピコ動いてない。ピコピコはどこだ???
先生がいろんな角度から赤ちゃんを映し出して、しきりにサイズを測っている。でもずっと沈黙。
先生が言葉を発する前に、さすがに私も分かった。心臓、動いてない。
そして「赤ちゃん成長とまっていますね」と先生に言われた。最初は「はい」としか声が出なかった。その時何を言われたかすら覚えていないけど、5回くらい「はい」て返事をしたあたりから、涙が溢れ出た。エコー検査は終わりにして、隣の部屋でゆっくり説明するねと言われ、検査室をでる。検査室を出ると、目の前が待合室になっている。順調そうな妊婦さんがたくさんいて、泣いている人なんて誰もいないから、泣いてるのがバレないようにしなきゃと、急いで先生のいる部屋に入った。
突然のことでビックリしたと思うと、先生も心苦しそうに説明してくれた。淡々と説明するクールな先生だったら、心が裂けてたかもしれない。
9週相当24.5mmで成長が止まっている、心臓があるはずの場所で反応がない、お母さんが何をしたからとか何をしなかったからという訳ではない、赤ちゃんの染色体異常の問題である、出血もないとのことで自然にでてくるのは難しいと思うから手術が必要になる。
もっと細かく説明してくれてたと思うけど、その場を取り繕うので精一杯であまりよく覚えていない。最後にエコー写真どうしますか?って聞かれたけど、もう赤ちゃんには会えないんだから、そんなのもちろんもらうに決まってる。
さっそく4日後に手術になり、手術に向けての検査が必要になるから、待合室で待っててと言われた。泣いてることを誰にもバレないように、1番前の席に座って、スマホを取り出して、夫に報告した。「ダメだった」と文字に起こすとダメだった事実が一気に現実的に感じて、さらに涙が溢れ出た。
手術の説明はまた別の女医の先生で、すごく感じが悪くて、冷たかった。さらに心がえぐられる。検査の説明はまた違う看護師さんで、この人も冷たかった。またまた心がえぐられた。
レントゲン、血液検査、心電図の順番に検査をした。レントゲン撮影のとき、着替える場所の壁には「妊娠中の方は必ず申告してください」と張り紙がしてあった。今から撮影する私はもう妊婦じゃないのか、、と悲しかった。
役所から貰った妊婦検診の紙を使うことも無く、お会計を済まして、病院をでる。
病院をでた瞬間、とんでもなく悲しくて泣けてきた。夫が心配で電話をかけてきてくれて、「大丈夫?そばにいてあげられてなくてごめんね、今日は仕事早めに終わらせて帰るから」とすごく優しかった。
その日のその後のことはあまり覚えていない。
翌朝、今日になったら心拍再開してるんじゃないか?昨日はたまたま見えなかっただけかも?これでもし奇跡が起こって、赤ちゃん生きてて、手術してしまったら大変なことになる、、そんな考えが出てきた。
思い立って、すぐにセカンドオピニオンにいくことにした。そこでまた私が悲しむことになるんじゃないかって、夫が心配してくれたけど、ちゃんと納得してから手術したかったから、同じ結果になっても別にそれはそれで大丈夫だった。
その病院の先生は1人で、おじいちゃん先生だった。すごく優しくて、診察にきた理由をを少し話しただけで、じゃあさっそく見てみようかと、すぐに事情を察してくれた。ぼそぼそ話してて、ところどころ聞き取れなかったけど、診断結果は変わらず。エコー写真も10枚くらい撮影して、いろんな角度からいろんなところを測定してくれて、すごく丁寧に説明してくれた。稽留流産だと受け入れるしかなかった。でも納得もできた。
その日、セカンドオピニオンから帰ってきて、家のソファに座っていると、Web会議をしている夫がおもむろに筋トレをしだして、こっそり泣いていた。カメラオフのミュートで、聞く専門のミーティングだったらしい。あんまり泣かない夫が、ミーティングに集中できず、耐えられずに涙がでてるくらい夫も辛いよね。。と泣いている夫をみて私も泣いた。
心拍確認後の流産率 5%
ネットにはそう書いてある。なんとなくずっと不安だった。なんとなく私は出産まで至れる気がしなかった。なんとなく「やっぱり...」て気がしてた。
流産と言われた当日と翌日はたくさん泣いたけど、それ以降はそれほど涙は出なかった。夫がでっかいくしゃみをして、今ので赤ちゃん起きないかな〜って言って、それだったらいいのにね〜って笑いながら会話をしたり、最後のエコー写真をみて可愛い可愛いって思えたりしていた。小さいのにしっかり二頭身になって手足もできていて本当に可愛いのだ!
辛さ以上に妊娠できた喜びや、エコー写真をみて赤ちゃんが可愛くて愛おしいと思えるこの気持ちや、産まれてくる楽しみを経験できたことも事実である。悲しみよりも感謝の方が大きいと思うことにした。
最初からこうなる運命だったのに、24.5mmまで成長して、元気な姿を見せてくれて、よく頑張ったね。楽しい時間をありがとうね。とたくさん感謝の気持ちを赤ちゃんに伝えて、手術の日を迎えた。
手術当日の先生と看護師さんは優しくて、私が妊婦さんと接触するのを恐れていたら、同じフロアには居ないけど、もしかしたら見かけてしまう可能性もあると丁寧に説明してくれた。
手術は寝ている間にあっという間に終わった、、とはならず。術後は意識が遠くてぐにゃぐにゃして気持ち悪いし、お腹は痛いし、呼吸が苦しいし、もう二度と経験したくないと思った。
麻酔が抜けて、完全に目が覚めてからは、もうお腹の中にはいない事実でボロボロに泣くんだろうなと思ってたけど、案外冷静だった。夫からの「短い間だったけど赤ちゃんと一緒に過ごせて楽しかったね、2人の初めての子供だから忘れないよ」というメッセージを読んだ時は泣いた。。
しばらく休んでたら、楽になって、術後の経過は順調だったので、また10日後に検診に来てくださいと言われ、日帰りで退院した。
これで赤ちゃんとはお別れしたのかと、なんだかあっけなく妊娠期間が終わったなという感じ。
流産とわかった日から夫は在宅勤務にしてくれて、ずっと一緒にいてくれた。何よりも私のことを気遣ってくれて、ずっと寄り添ってくれた。こんなにも優しくて、一緒にいて居心地のいい人と結婚できて、本当に感謝しかない。この先もずっと夫と一緒にいられると思うと、もうそれだけで本当に本当に幸せである。
年齢のこともあるし、術後の検診で先生からOKがでたら、またすぐに前向きに考えていこうと思って、自分の中で整理ができたつもりだった。。
けど、夫が久々に出社した日の朝、寂しくて涙がでた。夫が家を出た後、1人きりになって、1日中涙が止まらなかった。
まだまだ悲しくてこんなに涙がでてくることに自分でもびっくりした。
後から時間差でくるタイプなのか…無理やり前向きに切り替えようとしすぎていたのか…妊娠中からダメかもしれないと予防線をはって、あまり傷ついていないふりをしていただけのか…夫の力が偉大だったのか…いずれにしても、もう少し自分のペースで消化していこうと思う。
流産と言われた直後、なんとなく最初からダメかもと思ってたけど、今思えば、初めて母親になるのに不安になるのは当たり前で、その不安の根源をもしかしたらダメかもなんて勘違いしていた自分にも自己嫌悪。。
流産は想像以上に辛い。経験する前は確率的によくある話だから、さらっと受け流せるかと思っていた。経験してみて、子供を亡くすことはこんなにも心が苦しくなるものかと思い知らされた。元気に生まれて100歳まで生きられる命もあるし、お腹の中で数週間の命もある。同じように尊い命なのである。赤ちゃんはたしかに私のお腹の中で心臓を動かして急速に成長をして、生きていたのだ。
赤ちゃんは妊娠出産が当たり前ではなく奇跡であることを教えてくれた。
夫が私にとってかけがえのない存在だということも教えてくれた。
本当にありがとう。
第二子が授かれたときには、その奇跡を噛み締めて、何気ないことも幸せに感じられるようになりたい。
大好きな夫との子供に早く会える日がきますように。。🌷
長々と書いたけど、まとめとか何もない。
初めての妊娠で嬉しかったことと辛かったこと、感じたことを残したかっただけなので、ダラダラと書きました。
もし最後まで読んだ方がいれば、お疲れさまでしたm(__)m