#08 松亀味噌
こんにちは。
be-en 代表のゆうかです。
蔵元巡り第八弾は、長野県岡谷市にある『松亀味噌』さんを訪問しました。小口会長が出迎えてくださり、松亀味噌の歴史やこだわり、味噌への思いについて伺うことができました。
松亀味噌の HP はこちら。
松亀味噌の歴史
松亀味噌は昭和8年(1933年) に「合資会社松屋商店」として発足した味噌屋さんです。
松亀味噌も、先日ご紹介した山万味噌同様、かつては「山十組」として製糸業を営んでいました。明治大正期、後に片倉財閥として富岡製糸所の経営にも参画する「片倉組」とともに「シルクの岡谷」の両翼として日本の製糸業を代表する製糸所でした。
しかし、1928年の世界恐慌、レーヨンやナイロンなどの新繊維の台頭等による生糸産業の衰退の煽りを受け、醸造業への事業転換を図り、現在の松亀味噌の先駆けである「合資会社松屋商店」が創業しました。
松亀味噌のこだわり
味噌造りには天然醸造と速醸法の2種類の熟成方法があり、全国で製造されている味噌の6割は天然醸造を採用しています。松亀味噌でも、地の利を活かして創業当時から天然醸造で味噌を製造しています。
大企業では、戦後開発された「中田式速醸法」というわずか20日間で味噌を熟成させる方法を使用していますが、速醸蔵で製造した味噌は色が薄く好まれるものの、味や香りが落ちるほか、価格競争が大変、と伺いました。
一方、松亀味噌が採用している天然醸造の熟成期間は平均して8~10ヵ月かかります。中には、2~3年の超長期熟成で味噌を製造している味噌蔵もあるようです。しかし、松亀味噌では主要な顧客である首都圏のお客様に好まれる色合いと風味になるよう、もっともバランスのいい仕上がりで出荷することを心がけているそうです。
お客様のことを第一に考える姿勢が素敵だなと思います。
味噌への思い
近年の健康ブームで栄養効果の高い食品価値が認められ、味噌の波が来ている、とのこと。会社としても、手造り味噌や麹が売れてきていて、中でもお裾分けが好きな女性に好評だとか。
小口会長ご自身も、手造りの味噌を食べることで腸内環境が改善された経験があるそうです。そのため、味噌屋を営んでいることで自分も健康な体で仕事ができ、味噌の販売を通して周囲の人の健康づくりに役立てることが幸せ、とのこと。
ただ、その一方で味噌だけに頼っていてはいけない、と危機感も感じられていて、糠床といった味噌以外の製品開発への意欲を語られました。
私も心とからだの健康を届けることをテーマに活動しているので、小口会長の思いにとても共感しました。
いつか皆さんに健康をお届けするお手伝いができるといいなと思います。
それではまた次の記事でお会いしましょう!
文責:むーみん