『Alive』
■この曲を2020年に捧ぐ
この曲を書いたのは去年の夏。
不思議なことに、音楽をやっていると「未来日記」みたいなことが起こることがあるのです。
曲を作る時は何となく出てきた言葉を書き留めるのですが、しばらく経って「うわー!こういうことかーー!!!」と後から答え合わせされるようなこと。
この曲もいつものように「日記」として書き留めたのですが、今年になって「2020年のための曲だったんだ!」という気持ちが確信になり、どうしても年末までに間に合わせようと急いで形にしました。
今歌わなきゃいけない曲。
「この曲を2020年に捧ぐ」なのです。
***
■いのち
2020年。
色々な意味で「いのち」について、たくさんの人が想いを馳せた1年だったと思います。
世界中が自分のリズムを失って、みんなどこかしらモヤモヤした不安や焦りを抱えていて。
今までギリギリを保っていたものが大きく崩れてしまった人もいるだろうし、崩れたからこそ整えられた人もいるのかもしれません。
この曲のテーマは「自殺」。コンセプトは「遺書」です。
クリスマスに――――――!!なんて曲出すんだー!!!
という声が聞こえてきそうですね(笑)
***
音楽で人の心を救いたいと思って発信をしている以上、このテーマを避けては通れないと思っていました。
でも、とんでもなく責任が伴うテーマだということも重々承知で、軽々しく掲げられず、ずっと「保留」にしてきました。
いつか書ける日が来るだろう、と。
こどもの頃から「なんで生きるんだろう」と考え続けて、去年その思いが溢れて。この曲が生まれました。
「こう思っちゃいけない」「こんなこと考えちゃいけない」
「こんなこと言ったら嫌われるかもしれない」
そんな風にして無意識に閉じ込めていた自分の心の一番奥底を、何も飾らず一度曲にしてみようと思ったんです。
そこを人に評価されるのが怖かったはずなのに、いざ表に出してみると、ずっとつかえていた何かが解き放たれるような解放感、安心感というか。
不思議な感覚になりました。
「自分らしさ」をはじめて自分で認められたのかもしれません。
この曲を聞いた人がどんな感情になるのかはまだわからないけど、私はこの曲を生み出せて、本当に良かったと思っています。
***
「人は何のために生きるのか。」
それを語るのは私にとっては一番怖いことでもあったけど、ずーっとそこと向き合ってきたすべてがこの曲には詰まっているし、間違いなく見えたことがあるからできた歌です。
■力を貸してくださったミュージシャン
今回の曲は初めての試みとして、R&Bやヒップホップの要素を取り入れてみたいとずっと思っていて。
ところが、実はつい最近まで「ビートの概念」がなかった(爆)私にとって、どうやったらそれができるのかさっぱりわからず途方にくれていました。(笑)
そんな時に助けていただいたのが、ビートの申し子(こんなこと書いたら怒られるかもしれない!笑)ロックバンド「FUNKIST」ボーカルの染谷西郷さん。ディレクションとして入っていただき、歌い方やリズムのとり方、表現の仕方などを教えてもらいました。祐日を知っている方ならご存じ、私が音楽を始めたときから師と仰ぐ大尊敬する方にディレクションをしてもらえる日が来るなんて、これだってひとつの「生きててよかった」です(笑)
そしてなんと、めちゃくちゃレアなことに、ギタリストとして曲の骨組みとなるギターの音まで入れてくださいました!!(泣)
ぜひ、ギターの音にも注目して聞いてください!
ベースは、前回の「僕らの夏の物語」同様、甲斐公浩さん。
ブラックミュージックといったら甲斐さん!というくらい、本当にいつも惚れ惚れするベースを弾かれるのですが、今回の曲も後半のベースのフレーズ聞いただけで泣いちゃいます。何度聞いてもぐっとくるんです。
低い音ってなかなか聞き取りにくいのですが、ぜひベースの音にも注目してみてくださいね。
ドラムも前作同様「二人目のジャイアン」のYocoさん。
私の出したいビートのニュアンスを上手にくみ取ってくださって、たくさん相談にも乗ってくれて、細かいところまでめちゃくちゃ丁寧に演奏してくださいました。
鍵盤には初めましての若手のホープ、堀仁一朗くん。
作品作りのスタートから何度もミーティングに付き合ってくれて、ビートのことからコードのことから私の宇宙語を全部、音楽用語に変換してくれたりして(笑)本当に心強い出会いになりました!
ミックスやマスタリングなどエンジニアさん関係も前作同様、夢宇実さん。
夢宇実さんも、前回の作品作りの時からたくさん話を聞いてくださって、私の作りたい音の方向性をしっかりと受け取って、それに近づけるために何度も細かい修正を重ねてくださり、かっこよく聞こえるようにとことん作品作りに付き合ってくださいました。
***
そんな心強すぎる素敵なミュージシャンのみなさんのサウンドにも、ぜひ注目して聞いてみて下さい。
■ジャケット
ジャケットデザインは、葛城哲さん。
以前、インスタグラムに「その人をイメージしたロゴ」ということで、祐日イメージのロゴを掲載してくださっていて。
私もシェアさせてもらったのですが、色々なところから「祐日のイメージそのもの!」と大反響!
しかもそのロゴが、今回の「Alive」のジャケットとして私が前から思い描いていたものにあまりにもピッタリだったので、どうしてもジャケットとして使いたい!とお願いして、この作品用に修正を加えていただき、今回のジャケットが仕上がりました。
力強くて繊細で、とっても気に入っています!!
そんな、「ニュアンスをくみ取って形にするセンス」が抜群の葛城さん。
実は、普段はWebクリエイターなのです!!
もしホームページ等でなにかお困りの方は、良かったらチェックしてみてくださいね!
■だから私は今日も生きてる
「生きること」だけじゃなくどんなことにも言えると思うのですが、やめたくなる理由、難しいこと、心折れることはいつだって次から次へといくつも出てくるものです。
でも、「続けよう」と思う理由1つあると、そういうものを全部吹き飛ばしてしまえるような気がするんです。
別にそんな大げさなことじゃなくても、「あれ食べたい」とか「まだあれやってない」とかそんなことでも。
「自殺」については、賛成でも反対でもないのですが、その一つ手前ギリギリのところで苦しんでいる人がいるなら、この曲で何かを届けられたらいいな、と思っています。
『Alive』
How can I make you understand that I have lived my life to the full.
One day I want to be able to prove it to you.
Today I continue to live on.
「死ねるもんなら死んでみろ」
って君がそう言ったからそうしてみよう
これが何度目の正直だろう?
上手くいったらいいな
「死ねる勇気なんてないくせに」
って君がそう言ったから伝えたいんだよ
軽い気持ちで言ったんでしょう?
こっちは本気で生きてんだ
a live a life a live a life
無免許運転ばかりだ
言葉にだってルールがあんじゃないのか?
目には見えない だからこそ
消せない いつまでも
Alive
痛くて 脆くて 情けなくて
君の完全犯罪に僕は溺れてく
弱くて 怖くて こんな夜でさえ
月は優しく笑ってる
カフェで一息過ごす時
携帯に映る電車の遅延の文字
仲間が先を急いでく
彼女の代わりに私が今日を生き長らえたんだ
SNSに並ぶ「迷惑だ」
どっちにしても居場所はない
a live a life a live a life
ふいに放った 君は忘れた
僕も消えて 全部消えて
何もなかったことになるんだね
痛くて 脆くて 情けなくて
君の完全犯罪に僕は溺れてく
弱くて 怖くて こんな夜でさえ
月は優しく笑ってる
本気で生きてた 嘘じゃないんだって
どうやって君に伝えればいい?
生きても死んでも狭いこの世界で
だから私は今日も生きてる
a live a life
How can I make you understand that I have lived my life to the full.
One day I want to be able to prove it to you.
Today I continue to live on.
『Alive』
music&lyrics:祐日
direction&guitar:染谷西郷(FUNKIST)
bass:甲斐公浩
drums:Yoco(二人目のジャイアン)
E.piano:堀仁一郎
Mixed & Masteredby:夢宇実(WHATEVER,Tektitesound)
jacket design:葛城哲
2020.12.24(Thu)
Digital release
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。 気まぐれ投稿ですが、また覗きに来てくださいね。 自分の心の内を、取り留めもなく書いたものを読んでいただけるのはとても嬉しいです。 サポートで頂いたものは、大切に、音楽活動のエネルギーにさせていただきます。