ドール No.7
著:小松 郁
7.
その男?に見える人影は目深にフードを被り足を引きずるようにして歩いていた。
ドール管制塔の前を何回も往復している。
顔はフードに隠れ直には人かどうかさえ判別が不可能だった。
ドール管制塔の中では先ほどから警報が鳴り響いている。
待機しているドール達は一同に集結してお菓子を食べながら憎々しげに警報音を聞いている。
「琴音さんついに秘密結社RAC(Re:Another Century)が本格的にドール狩りに宣戦布告してきたようね。」
「そうですね。早苗さん。
こいつはとりあえず速やかに撃退するとして対抗措置を執る必要はあるかしら?」
「琴音さん、別に良いんじゃなくて。
敵も一体だけだし脅迫じみたことをしてるだけじゃ無いかしら?」
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