H30/11/9 明治神宮野球大会1回戦「八戸学院光星-東邦」試合レポート(簡略版)
どうもこんにちは遊撃です。
いよいよ今日から明治神宮野球大会が開幕しました。今日は第1,2試合が高校の部の1回戦、第3,4試合が大学の部の1回戦でした。
その中から今回は高校の部の1回戦第1試合「八戸学院光星-東邦」の試合を簡単に振り返っていきたいと思います。
2016年の夏の甲子園以来の顔合わせとなった両校。試合は序盤から大きく動きました。
第49回明治神宮野球大会
高校の部1回戦
八戸学院光星(東北)7-3東邦(東海)
光星 500 000 002 計7 H11 E2
東邦 100 010 100 計3 H11 E1
八戸学院光星スタメン
1二 伊藤④
2中△島袋⑧
3遊△武岡⑥
4一 近藤③
5捕△太山②
6三 下山⑤
7左△大江⑦
8右△原⑨
9投 後藤①
東邦スタメン
1一△松井③
2二△杉浦④
3投 石川①
4遊△熊田⑥
5三 長屋⑤
6右△坂上⑨
7捕 成沢②
8中 河合⑧
9左△植田⑦
(○数字は背番号、△は左打者)
【試合の振り返り】
1回表、八戸学院光星が6番下山の左前2点適時打、7番大江のセンターフェンス直撃の2点適時二塁打、8番原の左前適時打で一挙5得点。
その裏、東邦は5番長屋のファースト強襲安打で1点を返す。
5回裏、東邦は2番杉浦の犠飛で1点を返す。
7回裏、東邦は4番熊田の右前適時打で1点を返す。
9回表、八戸学院光星は3番武岡の中越本塁打と6番下山の右前適時打で2点を追加。
最終回は後藤が3人で締めた。
試合終了
八戸学院光星7-3東邦
八戸学院光星が終盤に東邦を突き放し、2016年のリベンジを果たした。
【投手成績】
○八戸学院光星
・①後藤 投球回9 球数149 被安打11
与四球1 与死球0 奪三振3 失点3 自責点3
○東邦
・①石川 投球回8と1/3 球数156 被安打9
与四球5 与死球2 奪三振4 失点7 自責点7
・⑪奥田 投球回2/3 球数21 被安打2
与四球0 与死球0 奪三振1 失点0 自責点0
【雑感】
初回でほぼ試合が決まってしまった形になったわけだが、その兆候は試合前からあった。
今日は試合前「キャッチボール→ベンチ前ノック→シートノック」の順で行われたのだが、八戸学院光星の動きがとにかく早かった。
東邦よりも先にキャッチボールを始め、東邦の選手たちがレフトでまだ短い距離のキャッチボールを行っている間に、センターまで下がって遠投を実施。余った時間では、人工芝の感覚を確かめるようにゴロ捕球の練習を行っていた。その後のベンチ前ノックでもしっかりと声を出し、送球も一球一球丁寧に確認しながら受けていた。
逆に東邦からは笑いがこぼれていた。リラックスするのは良いことだが、そこから感じたのは「緩さ」だった。シートノックに入ると、ある程度の集中力を作ってきていたが、試合の「入り」の部分で差がついたのには、やはり理由があった。
試合中もベンチの雰囲気は真逆。フライが上がるとベンチ全員で「セカンド!」と声をかけたり、部長が外野の守備位置を指示する際、それに合わせて一緒に声を出して指示をしたりと、終始よく声が出ていた八戸学院光星に対して、東邦ベンチは守備の際はほとんど声が出ていなかった。
外野の守備位置を監督が指示するも、外野手は気付かず、ベンチの選手もそれに対して特に反応するでもなく、結局監督の意図が伝わらない場面もあった。攻めているときは盛り上がっていたが、苦しい場面で暗くなるようだと、なかなか厳しい。
5回や7回に1点を取った際に、もうひと押しできていれば…という思いもあるだろうが、この試合はやはり初回の5点が全て。東邦の選手は個々のポテンシャルが高いだけに、そう言うところにも注意をして欲しかった。
「勝負は下駄を履くまで分からない」ということわざがある。これは「勝負はどう決着がつくか、最後まで分からない」という意味で、スポーツにおいてよく使われることわざだ。
しかし、スポーツにおいては「試合が始まる前から勝敗が決まっている試合」もある。その勝敗を分けるのが「準備」だ。
ここ最近、私は準備や確認の大事さを説くことが多いが、それはやはり結果として表れているからだ。野球というスポーツには、試合が開始してから「落ち着くため」の時間はない。だからこそ、この試合のように初回で決まってしまうこともある。
いかに最大限の準備をした上で試合に入れるか。これが試合に臨む上での「最低限」になってほしい。
【まとめ】
数年前まで感じられた「ダラダラ感」が、八戸学院光星から全く感じられなくなりつつあるのに驚いた。相当意識してチームを変えようとしているのが伝わってくる。「応援されるようなチーム」を目指しているとのことだが、見ている人は見ていると思う。
東邦は「イケイケ感」はあるので、どれだけ厳しい展開で自分達のペースに持っていけるか。藤嶋の代の選手たちとはまだまだこの部分で差がありそう。個々の能力が高いだけに、メンタル面が強くなれば、選抜では躍進する可能性を大いに秘めていると思う。