7月読書記録

週一くらいで1日2食の日をつくるといいのかもしれないと思い始めた7月。

『「問い」から始まる哲学入門』
景山洋平

主要な哲学者たちの思想・主張の解説書みたいな感じ。
私にはまだ眠かった、、(読んでいて眠くなってきてしまうの意)。哲学っぽい話は好きな方だと思ってたんだけどなぁ(笑)。
それでも最後に登場したサルトルの言葉はハッとさせられました。
「君は自由だ。選びたまえ。つまり創りたまえ。」
自分の在り方は自分で決める、自分でつくる。迷った時に見返したい言葉だなと思いました。

『愛するということ』
エーリッヒ・フロム / 鈴木晶 訳

「愛とは技術である」「私たちは愛を習練することができる」というメッセージ、一見ピンと来ないけれど、だからこそ読み進めたくなる。現代の資本主義社会の構造と人のこころの在り方の関係性に言及されているのが私のドつぼでした。
響いた部分は色々あったけれど、中でも強烈だった部分だけ自分のためにも引用。

現代人にとって、幸福とは「楽しい」ということだ。楽しいということは、なんでも「手に入り」、消費できることだ。商品、映像、料理、酒、タバコ、人間、講演、本、映画などを、人々はかたっぱしから吞み込み、消費する。世界は、私たちの消費欲をみたすための、大きな物体だ。大きなリンゴ、大きな酒瓶、大きな乳房だ。私たちはその乳房にしゃぶりつき、かぎりない期待を抱き、希望を失わず、それでいて永遠に失望している。いまや私たちの性格は、交換と消費に適応している。物質的なものだけでなく精神的なものまでもが、交換と消費の対象となっている。

『愛するということ』 エーリッヒ・フロム
(紀伊國屋書店)

色んな側面から「愛する」ということを考察させられ、自分を大切にする、という行為を前向きに捉えられるような気がしました。ぜひおすすめしたい一冊。

『シャーデンフロイデ 人の不幸を喜ぶ私たちの闇』
リチャード・H・スミス / 澤田匡人 訳

聞いたことあるけどなんだっけ?!とタイトルに惹きつけられて読んでみた。シャーデン(=害)+フロイデ(=喜び)を合わせたドイツ語で、いわゆる「人の不幸は蜜の味」状態を表す言葉。
一般的にはひけらかすものではないであろう「しめた!」みたいな感情が、妬みや正義感と結びついていることを淡々と説明してくれる一冊。心理実験の詳細がたくさん出てくるのがすごく面白かった。被験者になってみたいな~と思いながら読んでました。
普段「なんでこれが面白いの?」とか「なんかモヤモヤする」って感じるメディアコンテンツは、シャーデンフロイデで惹きつけようとしてる感が強いものなのかもしれないと思ったり。
シャーデンフロイデは人間だれしも持ちうる感情で、それ自体が良いとか悪いとかじゃないんだよっていう筆者の一貫した論調も安心して読めた要素の一つ。その上で、不幸の要因を安易に人に帰属する前に、それが起こった状況に意識を向けることが大切、って言っていたのが大共感でした。


図書館の本延滞してごめんなさい。今月は全然小説読まなかったなー。

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