9/29の遊馬的心【初にっぽり館】
初めてのにっぽり館。
万橘さんとたけ平さんの寄席。30人も入るといっぱいの小さな小屋ですが、自分のお城みたいで羨ましいし、また取り組みも素晴らしい!!
ぜひ機会がありましたらお越しください。
二人とも聴き上手なのでお喋りばかりしてしまった。
それなのに
ゲスト対談では緊張してる私を上手くフォローしてくれて、また陽気なお客様で非常に救われた。
持ち時間を30分頂いたのでお言葉に甘えて【真景累ヶ淵】①を演ってみた。
演ってみたい事の全てを試せず。といつもこんな感じです。
登場人物の説明で、今日の部分で出て来ない人物は極力省いて、その日出る人物をもっと浮き彫りにしたいが目標なのです。
さらった時は話が面白く流れたのにいざ高座に上がるとあれ?
ちよっと違うんだよとなってしまう。
宗悦、お志賀、お園の場面。今日なら宗悦を強調したかったのに、②用のお園になってしまった。宗悦にもうひと工夫欲しい。
深見新左衛門を、いつもより酒に飲まれている感を出してみた。宗悦が来た事で陽気になり、お金の事で陰気になり、そこで宗悦のネチネチと殿様を追い詰める感が、もう少し欲しかった。
宗悦が斬られながらも3回立ち上がらせ、トドメを刺される。ココで宗悦の執念が伝わったか?
ココでいつもの通り奥方を出しまった。
原作通り新左衛門自ら、宗悦の死骸を油紙に包んで、葛籠に入れて、
三右衛門を呼ぶ形にするつもりだったのに。
三右衛門と新左衛門との掛け合いも新左衛門は酒によっていながらもココはまだ冷静なのか焦ってなのか指示を出す、怯える三右衛門。
宗悦の亡骸をどこかに捨てなきゃいけないんだけど。
捨てさえすれば宗悦のお金だけど、結構な大金が自分の物になるんだよ…仕方が無いんだけど…捨てた後は安堵の気持ちか?それとも後悔の念か?
その後、奥方が気を病んで次男の新吉に飲ませる乳が出なくなるくだりが抜けてしまった。ココで少し勘蔵も出すのだけど、かえって登場人物が増えずに良かったか。
深川からお熊が女中として入り、殿様はご機嫌。奥方が病気なのにご機嫌なのはお熊のお陰か?….ココらあたりは新左衛門側から視点で、もっと愚痴っても良いか…さすがお熊の手の上という感じで。
奥方の病が良くならないのに、酒浸りの新左衛門はどう思うのか?何も思う心も無いのか?
『奥が唸っていては、酒が不味くなる』と言わせるが、
やはり、なんとかしてやりたい思いはあるのなら、医者を呼ぶか、呼ぶ金も無いから、流しのあんまを呼び入れたのか?
これも宗悦の怨念とするか。
はたまた呼び入れたあんまは何者で、どこへ行った?
宗悦の怨念とするか?
宗悦の怨念を斬ったはずが奥方を斬ってしまう。
ココで表向きは病死としてのべの送りを済ませた後も酒浸りの新左衛門が宗悦の怨念に気が狂い、隣の屋敷に暴れ込み、槍で突き殺される。
そうでなく、奥方を斬ってしまった後、そのままの勢いで新左衛門が気が狂ったように、宗悦の怨念を追いかけて隣の屋敷へ暴れ込む形を試したかったのに…既に歌丸師匠がこの形を取っていた。
その後も酒浸りの新左衛門が手水場で宗悦の怨念に気が狂う場面があらすじのようになってしまったので、いつもより多めに宗悦の怨念を斬ってみた。
それなら斬り方の形に工夫がいるが、声と勢いで誤魔化す。
屋敷はお取り潰しになり、
女の子を産み落としたお熊は深川へ出戻り、下男の勘蔵は幼い新吉を抱いて下谷大門町の親類の元でもらい乳をしながら新吉を育てることになります。
『さてこれからどうなりますやら、この話はココからが面白くなる所ですが、本日は真景累ヶ淵の発端で失礼致します。』
よりは
『これを出先で知りました、長男の新五郎が宗悦の妹のお園と出会うという因縁、この続きはまたの機会に申し上げます。』
こっちの方が次が気になるかな?