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《ブログよりぬき》 夢は土蔵の疲れだ(談志師匠の鼠穴)

「おら、あんまり鼠穴のことを気にしてたもんだから」

「ははあ、夢は土蔵の疲れだ」


「鼠穴」は人情噺。

蔵の鼠穴から火が入って焼けたのは、ぜんぶ悪い夢だった。

五臓の疲れという慣用句は近頃はあまり言われないし、土蔵も酒蔵や味噌蔵や古い屋敷にしかないけど、これは五臓と土蔵をかけた地口落ち。

なぜ現代人は、五臓の疲れと言わなくなったのか? 東洋医学を信じなくなったから。五臓六腑よりロキソニン、ドグマチールにパキシルてなぁ、オツじゃないね。だから、鍼灸や整体や漢方薬には保険が効かない。えっ、マリファナも保険適用外だって。いやな都政、いや、渡世だねぇ。


いまはない東京厚生年金会館で立川談志ひとり会を見た。志ん朝師匠が亡くなって間もない頃だった。

談志師匠を見たくて行ったはいいけど、そのとき落語は図書館で借りたカセットテープて聞いた談志師匠の鼠穴と源平盛衰記だけ。

そしたら、後方の客席からは豆粒みたいな談志師匠が喋り出した演目は…。

「鼠穴」だった…。

僕はそういうことがよくあります。


このあいだの「ザ・ノンフィクション」もよかった。




これはホームページのブログからの転載です🐯🐶


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