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れいゆ大學④⑧ 信楽たぬきは時代遅れのピュアなエンゼルなのか

【登場するキーワード】
阿波徳島 / 縁起 / 岸信介 / きんたまぶくろ / 信楽町 / 信楽たぬき / 資本主義 / 昭和天皇 / 杉浦茂 / 蕎麦屋 / 高畑勲 / 卑弥呼 / 満州帝国 / 邪馬台国


どんなに世界が資本主義化し、信仰心が失われても、神社も寺院も教会も路傍の仏像も祠も、基本的に残される。下界の人間を救済するために顕現してくれているのだ。そうしたホトケやカミが近代社会に遍在する中で、信楽焼のたぬき(以下、信楽たぬきと表記)は、縁起と福を授ける。彼らは「脱力」による、天の使いだ。

都会の蕎麦屋の門前には信楽焼のたぬきはあまりいない。無関心で早歩きの都市生活者の雑踏に対し、「おとぼけ+スピリチュアル」の二重構造のありがたさが、機能しにくいからである。ところが住宅街に入ると忽ち、信楽たぬきは現れる。都会の蕎麦屋でも、中には小さな信楽たぬきがいたりする。

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