ティエリー、おめでとう!!!!!
ティエリー・ヌービルが、36歳にしてついにWRC(世界ラリー選手権)のチャンピオンになりました!!!!!
おめでとうございます!!!!!!!!!!
いやあ、めちゃくちゃ嬉しいです。現在36歳、5回もランキング2位、3回もランキング3位に入っている中で、ずっと落ち着かなかったでしょう。今回のラリー・ジャパンも自身は不運なトラブルで大きく後退、オィット・タナックがずっとトップを快走していましたから、ギャップを計算しながらのラリーになったのではないかと思います。
オィットのアクシデントはとても大きなものでしたが、ドライバー、コ・ドライバーが共に無傷だったことが何よりです。まったく同じ場所でヘイキ・コバライネンもクラッシュしており、コンディションの難しさを物語っています。
今回、10年以上の挑戦を経て、ようやくチャンピオンとなったティエリーですが、個人的に2010年から見守ってきました。ベルギー人ということで、フレディ・ロイクス、フランソワ・デュバルの後継者とも目されていましたが、実質デビュー3年目でトップカテゴリーに昇格し、2年目には表彰台に登るなど、早くからその実力の高さを証明しており、彼らを越える存在になるのではないかと期待されていました。実際、こうしてチャンピオンになったわけですが、もっと早い時期に、それこそ、2014年にはそうなっていましたよね。
ティエリーが頭角を現した頃はフォルクスワーゲンの全盛期、すなわち、セバスチャン・オジェが絶対王者として君臨した時期でしたが、速さは決してセブに劣らないものがありました。ただ、若い頃はとにかくミスが多く、歳を重ねてからも良いところまでは行くのですが、最後の最後で上手くいかない年が続き、ベテランと呼べる年齢に差し掛かっていました。
正直、もっともっと早くにチャンピオンになっていた可能性はあったと思います。ただ、ミッコ・ヒルボネンやヤリ=マティ・ラトバラ、同郷の先輩たちのように、期待されながらもチャンピオンになれなかった実力者の方が遥かに多い世界の中で、ティエリーがこうして王者となったのはやはり「最後の数センチ」を越えられる地力を持っていたからでしょう。
フィリップ・ブガルスキーが見出し、シトロエンが世界へと導き、フォードが翼を生やし、ヒョンデが諦めずにサポートし続けた。
ドライバーとしての実力はもちろん、チャリティーにとても熱心で、WRCに参戦するごとに寄付を行っているという慈善家としての一面も持つティエリーが、今日、こうして世界の頂点を掴み取ったことを心より喜んでいます。小学生だったわたしが社会人になってしまいましたけれども。(笑)
この先のキャリアにおいて、さらなる勝利、チャンピオンを掴み取れる日がやって来ることを確信しています。
ついに、ティエリーがやったぜ!!!!!
Félicitations!!!!!
2024.11.24
坂岡 優