子どもと青年と大人
いくつになっても「子どものようなことをしていてはいけない」と、最近よく考えることがあります。
先日もエッセイで大人にまつわる話をしましたが、10代から20代にかけて、とても中途半端な時期を過ごしていて、いろいろな感覚や感情に出逢ってきました。特に、学生から社会人になった時期は不安定で、これまでとは生活がガラッと変わった時期に、わたしは押しつぶされてしまいました。
選んだ道、その時々の決断に後悔はなくとも、そこに至るまでの行動に後悔はあります。「あの時、こうしておけばよかった」「もっと肩の力を抜いて頑張れたらな……」と思うことは数えきれないほどで、それなりに記憶力があるものですから、ひとつひとつの出来事が頭の中に浮かんでくるのです。うれしいことも、悲しいことも、頭に来たことも、トラウマになっていることも、全部忘れられません。
ふと一息ついた時、どんなに歳月が流れた物事でも、あらゆる出来事が脳内をぐるぐると回り続け、まるで異次元にのめり込んでしまったかのように、延々と襲ってくることがあります。
ただ、忘れられないものは忘れられないまま、変えられる今をもっと良くするために、わたしは今日この日を生きていると考えています。
現状のわたしは、何も表に出せるものを持っていません。現在地を表すなら、二度にわたって、進むべき道をあきらめたひと。物を書くのが好きなひと。地域でおもしろいことを見つけるのが好きなひと。……とか、になるのでしょうか。
何度も綴っているように、何も持たないからこそ、何処まででも舞い上がり、染まっていけるわけで、わたし自身としては、今を決してネガティヴには捉えていません。ここから、これから、地に足をつけて歩いていくでしょうしし、そうならないわけにはいきません。
不安定も、不規則も、本当は苦手です。ずーっと心がそわそわし続けるなんて、どうしようもない。
だからこそ、慎重に決めたいし、熟考したい。行きたいところに行けるとは限らないし、おそらく可能性は低いのだけども、もし縁のあるところがあるなら、必要とされる環境があるなら、最期の日までお付き合いしていけるように、今度は腰を据えて歩んでいこうと考えています。
完璧な場所も、すべてが好みの人も、この世界にはいない。想定外だらけ。ひとつひとつの出来事に胸を痛めていたらキリがないのだから、もっともっと軽やかに、健やかに、でも真剣に生きていく。そうするだけでも、わたしはかなり良くなる。
まだまだ、まだまだ。今週も変わっていきます。
2024.11.10
坂岡 優
最後までお読みいただき、ありがとうございました。 いただいたサポートは取材や創作活動に役立てていきますので、よろしくお願いいたします……!!