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「恋のコンフィチュール」
コンフィチュールとはフランス語でジャムのこと。
僕等がパンに塗ったりするジャムという言葉は英語。
ジャムは果物を砂糖で煮詰めて作られる。
日本文化でいうならばアンコみたいなものか。
単純に“ジャム”という言葉から連想するのは、ゴチャゴチャとした感じだ。
食べ残して熟れきった果実を、勿体無いので加工して瓶詰めしたような。
あまり手間を掛けずに、ギュウギュウに詰め込んでいる印象。
Traffic jam(交通渋滞)や jam session(主にジャズの複数による即興演奏)のジャム。
もっと言えば、甘ったる~いイメージ。
これが“コンフィチュール”になると、印象が変わってしまうから不思議だ。
コンフィチュールを作るために、わざわざ果物を買って来たような。
かなり手間を掛けて、さらにお菓子に添えて、華やかに食すという印象。
良家のおばあちゃまが、孫娘にその家の伝統の味を伝えて、またまた家族愛が溢れる感じ。
もっと言えば、甘ったる~いイメージ。
コンフィチュールといえばクリスティーヌ・フェルベールさんという人が有名だ。
フランスのアルザス地方で、新鮮な果物を使用して作られる
そのコンフィチュールの種類はなんと数百種類にも及ぶという。
果物が採れる時期に合わせてそれぞれのコンフィチュールを作ることで、
新鮮かつフルーティなコンフィチュールを生み出している。
ちなみにジャムといえばジャムおじさんという人が有名だ。
当然、ジャムもコンフィチュールも同じもの。
どちらも丁寧で新鮮な美味しいものである。
まったく、世間のイメージなんていい加減なものだからね。
コンフィチュールがフランスの家庭の中でどんな存在かは知らない。
知らないけれど、コンフィチュールを手作りする女の子は素敵であって欲しい。
日本風に、僕が切望する、このコンフィチュールの甘味的美徳を表現すると、
雨ニモ負ケズ、風ニモ負ケズ、
出汁(だし)を引いてお味噌汁を作れるような、
自家製のお漬物を漬けられるような、
決して生魚を怖がらない、
そんな女の子であって欲しい。
#なごみの手帖 [ 2007年3月24日(土) ]