「ヒゲの効用」
男は、髭が生えてくる。
ヒゲって何ぞや?
剃っても剃っても、生(は)えてくる。
生えてくるから、また剃られる。
なのに、また生えてくる。
アホちゃうか?(笑)
中東では、ヒゲは大人の男の証し。
逞(たくま)しさの象徴。
男性ホルモンが活発ということである。
あまり活発過ぎると、頭の方はハゲてくる。
毛穴が“頭皮”と勘違いして、“顎の周辺”から毛を生やすのである。
アゴ、いや、アホちゃうか?(笑)
体毛というのは、大切な部分を保護するためにある、らしい。
脳のある頭部や、急所に近い脇の下や、下腹部などに多いのは、この理由だという。
ダーウィンの進化論よろしく、環境や状況に適応する能力がそうさせるのだろう。
「俺の頭はもう大切じゃ無い、って身体が判断したんだろうな~(笑)」
髪の毛の薄くなった中年男性が、よくこんな冗談を言う。
そんな時、冗談を聞かされた側は、100%冗談として受け止めれない“何か”を感じる。
脳、それ自体が、“もう俺は大切じゃない!”と指示を出すのか、
人類に共通する遺伝子レベルでの情報なのかは、専門家じゃないので知らない。
とにかく、大人になるとヒゲが生えるのは間違いない。
ふとした瞬間に、不思議で仕方がなくなる。
「大人になって、口が達者になったからな~(笑)」
という、ヒゲの濃い中年男性の冗談が存在するのかどうかは“毛頭”知らない。
#なごみの手帖 [ 2007年3月17日(土) ]