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【シロップ剤の保存】冷蔵庫に保存しているシロップ剤の使用期限はいつまで?

薬局に来られるお母さんから、よく受ける質問のひとつが
「シロップはいつまで置いておけますか?」
という質問です。

「シロップ剤は、冷蔵庫保存で1週間まで。
残ったおくすりは破棄してください。」
とお伝えしています。

調剤薬局で働く現役の薬剤師が、シロップ剤の使用期限をわかりやすくお答えします。


シロップ剤の正しい保存方法

小さなお子さんによく処方されるおくすりがシロップ剤です。
しかし、適切な保存方法を理解していないと、薬の品質が劣化する可能性があります。

シロップ剤の保存に最適な環境

一般的におくすりの保管温度は、
・30℃以下(室温保存)
・15℃以下(冷所保存)
のいずれかで保管し、凍結する場所は不可とされています。

シロップ剤が処方された場合、ほとんどが冷蔵庫で保存するように指示があるでしょう。

シロップ剤を冷蔵庫で保存する理由

シロップ剤を調整するとき、1回の服用量をわかりやすくするために、ボトルのライン1目盛分を服用すればいいように調整します。
この量を調整するために、お水を加えていることがほとんどです。

お水を加えていることにより雑菌が繁殖しやすくなるため、冷蔵庫で保存します。

シロップ剤の使用期限とその重要性

シロップ剤の使用期限は、お水で調整している場合、1週間です。
それ以外の場合についても説明します。

シロップ薬の使用期限とは

シロップ剤の使用期限は
・お水で調整している場合⇒1週間
・シロップ剤原液の場合 ⇒1ヵ月
と私が勤務している薬局では説明しています。

お水で調整している場合は、先ほど説明したとおり、冷蔵庫で保存をしていたとしても雑菌が繁殖する可能性があるからです。

1週間以上服用する必要がある場合は、おくすりを原液でお渡しし、服用する分量を量り取っていただきます。
その場合の使用期限は、1ヵ月とお伝えしています。

他にも、1週間毎にボトルをわけて、各ボトルに1週間分の原液シロップを入れておき、服用するときに患者さん自身にお水を加えて調整してもらう方法をとっている薬局も多くあります。


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使用期限を過ぎたシロップ剤のリスク

冷蔵庫で保存をしていない場合や、使用期限を過ぎたシロップ剤は、品質の劣化や雑菌の繁殖の可能性があるため、服用しないようにしてください。

効果が期待できないだけでなく、体に悪影響を及ぼす可能性もあります。

粉薬とシロップ剤、どちらが使いやすい?

シロップ剤は、甘みがあり液状のおくすりなので、小さなお子さんにも飲ませやすいです。

しかし、調整にお水を加えた場合は、1週間を目安に破棄していただいています。

粉薬の場合は、保存状況にもよりますが、1~3か月程度は使用できるので、使用頻度の少ない解熱剤などは、シロップではなく、粉薬や坐薬でもらっておくと便利でしょう。

ただし、お子さんのおくすりは、体重により量が変わるため、体重に応じた薬を使う必要があります。

必要に応じて、処方してもらう場合は、ドクターに希望を伝えるといいでしょう。

まとめ

薬局で、シロップ剤をもらった場合は、冷蔵庫で保管し、服用せず飲み残したシロップ剤は破棄しましょう。

不明な等あれば、薬剤師に相談してください。

参考

お薬の保管方法|慶應義塾大学病院


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ゆう
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