小学生の時のわたしみたいになりたい。
「この先、どんな風になれたら最高?」
あなたならなんと答えますか?
この答えがすぐに思い浮かびますか?
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この問いに答えるのにわたしは時間がかかった。
何かをやる時に、まず自分の理想の姿を想像しよう、というもの。でも正直、よくわからなかった。〜になりたいとか、〜みたいになりたいとか、そういうのは全然なくて。
しばらく考えて、生活面はなんとなく見えた。
自然の中で暮らしたい、木の家に住みたい、小説を読みたい、大型犬を飼いたい、料理にこだわりたい、自給自足生活をしてみたい...とか。
そして、人間面というか、どんな人になっていたいかと考えた時に浮かんだのが、
だった。
小学生の時の自分。アルトホルンや縄跳び、校庭を走ることに夢中だったあの頃。朝1番に学校に入って、1人で夢中でそれらをやり続けていたあの頃。
今思うと、それをやっていた理由なんて多分何もなかった。やる理由とか、他人のこととか、その先のこととか考えず、朝、休み時間、放課後、全てそれに費やしていた。
楽しい!と感じていたわけでもなく、ただただやっていた。
でも、今思うとその時の自分が1番好きで、充実した時間だったと思う。
それからもう何年も経ったけど、小学生の頃みたいに、夢中になれているという感覚がそれ以降あまりない。
アルトホルンや縄跳びが特別好きだったのかと言われるとそうでもない。そうでもないのに夢中になれていた。
そう考えると、それ以降夢中になるという経験ができていないのは、自分が夢中になれるものに出会えていないからではなくて、自分が物事に対して夢中になれる要素を失ってしまった、そんな気がするのだ。
大きくなるにつれて、今自分がやっていることはお金になるのかとか、今やっていることは将来に繋がるのかとか、これは他人にどんな評価をされるのかとか、そんなことばかりが頭をちらついている。
なんか......
いやだ!!!気持ち悪い!!!何も気にせずに、夢中になりたい!!!!
ただ、それを阻んでいる何かがある。それはわかる。色々なやらなければいけないことがあるのを知っている。
ただ、自分の本心は、小学生の時のあの時が1番自分の大事にしているものを、大事にできていた感覚がある。
わたしには、尊敬している人や、目指したい人というのがいない。
でも、強いて言えば、小学生の時のわたしなのかもしれない。無邪気で真っ直ぐで、1人で何かに夢中になれている自分。その自分にもう1度なりたいな、なんて思っている。
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