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ガス、電気が止まる生活から4人の子持ちの今へ

逆転人生とはなんぞや


先日の出来事。
兄は、昔、自分の幼少期の話をして「設定盛りすぎ!」と言われたことがあるらしい。それを知ったのはここ数年のこと。
なにそれ?設定盛りすぎと言われる私たちって・・・とお笑いのネタに変えるべく、「設定盛りすぎ」と言われたらしいというエピソードを積極的に使わせてもらっている。
どちらかというと、そちらの話に持っていって、具体的には自分の子供時代の話をしないようにしているという方が、正しいかもしれない。
大抵は「設定盛りすぎってなに?」と一緒に笑いつつも、触れないでおこうという雰囲気になるのだ。

さて、それでも、興味持った方には、さらっと概要を話すこともある。
両親は幼い時に離婚。親から縁を切られていた母は知り合いを頼りつつも、基本的には1人でまず1人引き取った私を育てる。その頃、一度、母は失踪。祖父祖母の家で数ヶ月過ごす。
数年して兄が合流。
再度母が失踪。この時は兄と共に母の姉の家で数ヶ月お世話になる。
その頃記憶の中では離婚後初めて父と会う。父は新しい家庭を持っており、そちらの生活を大切にしなければいけないことを当時すでに理解していた。
時はバブル時代。なんとかやっていけるもので、母の金銭感覚はバブルのまま。電気がガスが止まることも多々あった。
なんとか大人になるが、母から名義貸しを強要される。
などなど色々あったが、今は4人子供がいて、サロン経営などやりたことをできている状態なので、幸せです。
と。
すると、先日私の目の前にいた方は「逆転人生ですね!」と笑顔。
いい意味で言ってくださっているとはわかるので私も微笑み返す。
が、実は頭の中は「逆転人生とは?」と考えていた。

違和感の正体

よくわからない違和感を感じながら、その方と別れてからも考えていた。
「逆転」には、なんとなく、逆転劇、や逆転裁判に使われるような、“ひっくり返してやろう!”という意思が感じられる。けれど、私は今の今まで、一度も「逆転してやる!」と思ったことがないのだ。
なんなら概要の外には、もっとヘビーな話が待っている。だから10代は絶望していたし、早く死にたい、と考えていたから、未来を思うこともなかった。

ただ、やりたいことをやっているだけ

10代の早く死にたい私は、私の“命”を唯一握っている人間だった。だから、当時から最近まで、ずっと「自分が自分に失望しないように」生きてきた。
やりもしないことに、文句を言う人間でいたくない。だからやりたいことには挑戦する。
新しく知ったことや、頑張っている誰かを知ったらみんなに話したくなって記事やSNSの投稿を書く。
自分にお金がないから、なにもできないと、困っている人を無視する自分でいたくない。だから、自分の時間を使って市内のお下がり服を預かり、使いたい人に譲り、しんどいという気持ちを、聴く。本当にただ、聴くだけだが。

こうしているうちに、美容サロン経営✖️地域✖️頭をほぐすのを広める人になった。ただ、それだけだ。
どこにも、オセロがひっくり返ったような逆転の瞬間はない。



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北山 悠【主役力で小さな経営はうまくいく】
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