害獣⁉️いのちを美味しくいただきます
【害獣⁉️いのちを美味しくいただきます】
日本全国に害獣を捉えると1匹いくらかで謝礼金が出る。
効率的にただ仕留めて、報告すれば、大変なお仕事でも少しは「楽に」終わるのかもしれない。
でも、その害獣と言われるいのちは、食べようと思えば食べられるのに、捨てられてしまうのだ。
食料が足りなくなるから、タンパク質をとるために昆虫を食べましょう‼️なんて話をしているすぐそばで。
人にとって害があるから、仕留める必要が出てきている。
これは間違いない。
殺すなんて!という人もいるけど、人の命や、命の源の畑の作物に被害が出ている中で、現実的ではない。
必要なことだと思うからこそ、そのいのちを腐らせるのではなく“美味しくいただく”努力が大切なのだ。
著者のマサキさんは、平日は庭師として働きつつ、週末猟に出かける。
罠で捕まえた獣の血抜きをし、美味しくいただく。
仕留めてしまうと血が回ってしまい、肉が不味くなるのだそうだ。
手間をかけるからこそ、美味しいものが食べられる。
これは、世の常ではないか。
私たちが手にする魚は、漁師さんが寒い思いをしながら、獲って、生きじめをしたものだし、牛や豚、鶏も安定供給のために、数ヶ月から何年もの月日をかけて育ててくれたものだ。
ただその手間がどんどん見えないところに行っているだけで。
ジビエの肉というと、私は丹波のぼたん鍋を思い出す。
私が知るぼたん鍋の肉は義理の父がまだ生きていた頃,冬になると肉と野菜を買って、振る舞ってくれたものだ。
確か2〜3回はいただいたことがあったと思う。
臭みなどなく、本当に美味しい脂の旨みを感じるお肉だった。
#移住してはじめる狩猟ライフ
#辺土正樹
命をいただくことの意味、そして、これからの獣との付き合い方を考えさせられる一冊。
ジビエに興味がある人、里山保護に興味がある人には特におすすめしたい。
個人的には、農村全体経営と地域創生による持続力のある里山づくりに興味がある3回生の長男にも、読ませたい。