【7歳になったよ。】
ボクは、今年で7歳になったよ。
最初は、ホント大変だったんだから。
殻が硬いの。
でもね、誰かの声が聞こえてくるの。
「もう少し。早くおいで。」って。
とても温かくて優しい声。
だから、ボクも頑張ったよ。
『君に会いたい』って思ったから。
殻を割るのに1日もかかっちゃった。
疲れたボクは、ヘトヘトで目をつぶっていたのかな。
『ここは。どこだろう。』
オーナーさんと呼ばれる人の手の中かな。
隣で、あの人の声がするな。
どんな顔をしてるんだろう。
ボクは、ゆっくりと目をける。
あぁ。なんてあったかい瞳をしてるんだろう。
ボクは。この人と。一緒に生きたいな。
一目でそう思った。
『あなたに会えて嬉しい。』
ボクは。
そう鳴いたのかな。
そしたら、
「フィフィ」
って、呼ばれるようになった。
ボクの名前かな。
可愛いな。
ウヒヒ。
何だか。幸せ。
それから。ずっと。その人と過ごすようになった。
「フィフィ、おいけ行こう」
ボクは、その言葉が大好きだ。
ボクは、あなたといるところならどこでも大好きだ。
生まれて初めてあなたに会って、いきなりダーッと走ったりするから、慌てて追いかけちゃったなぁ。
あなたのおなかの中は、温かくて思わず『これこれ』って鳴いちゃたよ。
あなたが横で気持ち良さそうにお昼寝する姿をみて、ボクまで眠くなっちゃったなぁ。
言っとくけど、不意打ちにはやられないからね。
たくさんの思い出があるなぁ。
覚えてるかな。3日間事件。
ごめんね。冷たい態度をとって。だって。さみしかったんだもん。
あぁ。このまま。帰ってこないのかな。
そんなことばっかり、頭の中をグルグルしちゃった。
それでも。あなたは。帰って来てくれた。
そして。ボクと一緒にいてくれた。
たくさんいたずらもしたな。
ダメって分かってるんだよ。
でもね。モロコシはだめだよ。
食べたくなっちゃうよ。
あなたはそんなボクを、ニコニコしながら見てて。
いたずらしたボクも。なんだか。笑ってた。
スコーンに
スギナに
パンに
美味しいものが、たくさーん。
意外と虫もいけるんだよ。
あなたと半分個したスコーン。
あなたと半分個したパン。
あなたと幸せを半分個。
ちょっと。
違うなぁ。
幸せは。ボクの口じゃ咥えきれないほど。
この翼を広げても。
足りないぐらいかな。
幸せ一杯だよ。
あなたはボクと違ってモフモフしてないし。
鼻の穴も貫通してないし。
池の泳ぎ方も違うけど。
ボクは、あなたがすきです。
そんなあなたがすきだから。
ボクは。「ニ・ン・ゲ・ン」っていうのかな。
たぶん。好きなんだと思う。
それは、あなたが好きだから。
これからも、一緒にお池で泳ごうね。
これからも、ボクのモフモフのお尻を触ってね。
これからも、ボクのおでこを撫でてね。
あなたのそのあったかい手で。
その。
おかあしゃんの温もりで。
ボクの。
おかあしゃんでありがとう。
ボクは。
7歳になったよ。
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nolyさんの企画に参加しました!!
フィフィを愛で嬉しい気持ちになりました!!
素敵な企画をありがとうございます。