見出し画像

【2025展覧会記録1】そこに光が降りてくる

【そこに光が降りてくる】
青木野枝/三嶋りつ惠
東京都庭園美術館

初めての東京都庭園美術館

目黒に行くたびに気になってはいたけれどなんだかんだ入ったことがなかった東京都庭園美術館についに行ってきました!
2025年、私が初めて足を運んだ美術展覧会です。

初めて作品を見た時に素敵だな、この方から見えている世界ってどんな風なんだろうと興味を持った青木野枝さんの展覧会が東京都庭園美術館で開催されると知り、行くきっかけを頂きました。
気になっている場所と作品がコラボするなんて行く以外の選択肢なし。


雲谷 2018-I (国立近代美術館)
初めて出会った青木野枝さんの作品

現代美術って気になったものを写真に撮って残しておくことができるようにして下さっていることも多くてありがたい、一時期待ち受けにしてた。

一方で写真を撮っても良い環境で美術館を楽しむのも少し窮屈に感じることがある。
何事もちょうど良くするのって難しいね。


いざ、朝香宮邸へ

チケットを購入して正門から入場するとしばらくお庭の中を歩いて会場である朝香宮邸へ向かう。
歩くうちに鳥たちの囀りが聞こえてきて都内の喧騒から解放される感覚を得られます。

特に下調べもせずただただ作品が見たい!という気持ちだけでお伺いしたのだけれど、朝香宮邸という建物の重厚感、多様な装飾、アール・デコの造形の素敵さにも圧倒されて建物に入った瞬間からワクワクが止まらない!

そしてもう1人の作家である三嶋りつ惠さんの作品、入り口にあるVENEREを見た瞬間やっぱりガラス作品って好きだなと魅了されました。
三嶋さんは今回初めて知った作家さんだったのですが、この作品展を通して出会うことができて嬉しく思います。

そんなこんなで入口から期待感が高まり、この時点ですでに早く次の作品を知りたい気持ちともっとじっくり見ていたい気持ちとが入り混じっていた、、、


入館!

建物を見ても楽しい、作品を見ても楽しい、空間と作品のマリアージュも楽しい。

建物の装飾や作品だけでなく、そこに光が降りてくるの題の通りに作品が作り出す影光の反射なども含めて見どころ満載、本当にたくさんの発見がある。発見しきれてないことも多いだろう。

自分なりに何かを発見して、身勝手にも意味を見出そうとしたり何かを感じたりしようとすることってとても心踊る体験だと思う。
時間帯や季節によっても光の入り方が違うからきっと見え方も違うんだろうな。
ついつい歩みが遅くなりずっと見ていたくなる、展示たちの虜だ。


感想、感じた想い

(小見出しをどうつけるか悩んで、感じたこと?想ったこと?考えたこと?とか色々考えていた時に感想って感じた想いって書くんだなとふと腑に落ちた、今更だけどやっぱ日本語っていいな。)

そんなことはさておき作者の方が何を考えてこの作品をここに置いているのか作り上げたのか、作品に対しての背景や考え方に加えて建物の歴史や背景なども合わせてもっと学びたい、もっと知りたいと感じる展示でした。

建物自体もとても魅力的であることを知ってしまったので他の展覧会の時にどんな風になるのかも気になる。
もっとこの建物のことを知ってから見るとまた感じ方も変わるのだろう。

また現代美術は作家さんが残してくれる言葉や映像が作品と共にリアルタイムにあることも嬉しい、共有して下さることに感謝しかない。
作品に対する想いや世界に対する考え方、感じ方など様々な気持ちや視点を教えていただけるとほんの少しだけその方の考え方や見えている世界に近づけた様な気がする。

一方で踏み込ませない領域、踏み込めない領域があることを感じられる方により魅力を感じてしまいます

お二人とも作品の背景や作品を作り上げるまでの過程を少し知ることができるコーナーがあって特にその展示が好きでした。
やはり私はどんな意図でどんな意味を持ってどんな風に作られたのかの様な過程を知ることが好きみたいです。

この作品はこれを参考に作られたのか!とかデッサンからこんな風に捉えて構成されていくのか!など作品を作り上げるまでの過程を知ることができて少し理解が深められた様な気がしました。

三嶋りつ惠さん
青木野枝さん

まだ展覧会中なので写真を載せるのは以上ほんの一部にしたいと思います。

知ることを楽しいと感じると同時に作り上げられたものに対して失礼ながら勝手に、好み!とか好みじゃない!とかさまざまな想いが自分の中で芽生えることも面白いと思っています。

自分が何故直感的に好きと思ったのか、何故好みではないと思ったのか。

好きと思うことも好みではないなと思うことも無関心ではなく関心が向いたものとして受け止めることをもっと心掛けていきたい。

月並みな言葉でしか表せないのが悔しいけれど、とても好みで素敵な、心に残る展覧会でした。
ネタバレ防止のためにも自分の感覚を大事にするためにもこの作品のここが好きだったとか、一つ一つの作品に対して感じた想いは自分の中で受け止めたいと思います。

気になった方はぜひ行ってみて下さい。
2025/2/16までです。


作品のサイズの関係上この展覧会の会場で組み立てて解体してしまう作品も多数あるみたいなので本当にこの期間中にしかこの場所でこの作品が見られることはないそうです。ぜひ。



終わりに、自分への戒め

今年以降は美術館はもちろん心が動いたこと一つ一つに触れるたびに何か思ったことをすこしでも言語化する作業を、時間はかかるけれどやっていこうと心に誓いました。
何故なら感情にも鮮度があるから。
せっかく感じたことを何にもしないまま腐らせないようにしよう。

そして改めて物事をより深く楽しむためには興味関心だけでなくやはり知識も必要だと痛感した。
最近はずっと勉強不足を感じているのに中々学びを深めるところまで行動に移せていないことに反省と自分自身に憤りを感じる。
様々な背景を知った上でもっともっと美術を多角的に楽しめる人間になっていこう。



感謝


読んでくださりありがとうございます。
おすすめの作家さんや日々の中で素敵だなと思ったことなど何でもいいので共有していただけたらとても嬉しく思います。

自分の感じたこと、大事にしていこう!


いいなと思ったら応援しよう!