第1回 おもち杯を終えて
こんにちは。おもちです。
今回の記事では『もちもちリーグ 水素のおと杯』を終えて、環境についての所感や、参加者の皆さんのデッキ考察などを書いていけたらなと思います。
1. はじめに
『もちもちリーグ水素のおと杯』は9月7日(土)の新弾オルタージェネシス発売直後に行われた、僕、おもちが主催する自主大会です。以降は長いので”おもち杯”と呼んでいきます。
おもち杯はキャパシティの都合上、おおよそ60〜70名を目標に集められた大会となっており、自主大会としては中規模クラスです。名古屋市内のカフェバーにて開催されました。
世界大会出場経験者から初心者、エンジョイ勢まで幅広いプレイヤー層が集まりました。写真は会場内の様子です。
2.おもち杯の環境とその後の考察
おもち杯はオルタージェネシス発売日の次の日に行われた大会であるため、環境が安定せず、前弾のドリームリーグと新弾のオルタージェネシスが混じり合う極めて複雑な状態であったと言わざるをえません。基本的には既存のアーキタイプのデッキに、新弾のカードを数枚採用するといったやり方が多く、完全に新規のアーキタイプで臨まれた方はごく一部にとどまりました。
特に、準優勝となったをたにぃさん(TwitterID : @wotani_pokeka)が使用された”三神フェロマッシ”は新しいアーキタイプとして全国的に注目を集めたほか、全体としてはカラマネロ系統に新規の”メガミミロップ&プリン”を採用したデッキ、新規カードのタッグコールを採用したデッキなど多く見られました。
こちらの画像は大まかな環境分布図です。
使用デッキの分布はかなり広く細かく分かれたものの、頑張って大まかにまとめると
レシラム&リザードンとミュウツー&ミュウ系統
カラマネロ系統(ウルネク、ガブギラを含む)
1進化系統(ゾロアークGX、シルヴァディGXを採用したデッキ)
三神系統
という4つのアーキタイプが主流となる大会でした。そこに
・サーナイト、エルフーン、グランブルといったフェアリー軸のデッキ
・メルメタル&ルカリオGXを採用した鋼軸のデッキ(LO、HAND含む)
の2種類が混在しているようなイメージでした。水タイプ、草タイプ、雷タイプのデッキ系統は非常に少なかったです。また、まだ発売して間もなかったこともあり三神のデッキが大きく暴れていなかったため、それらを苦手とするカラマネロやデスカーンといった非GXのデッキ類も結構多かったのも特徴的でした。
おもち杯からそろそろ2週間が経とうとしています。僕の主観ではありますが、環境変遷をここ数日の大会結果や備考とともに大雑把に書いていきます。
非GX vs ミュウミュウ、レシリザ (ドリームリーグ環境)
↓ マタドガスやカラマネロ軸のデッキが暴れていました
三神系 vs ミュウミュウ、レシリザ(オルタージェネシス発売)
↓ このころがおもち杯です。三神の新しいアーキタイプが生まれました。
↓ 三神のアーキタイプが現れなかったため順当にレシリザが勝っていました
ミュウミュウ赤が勢力を増す(オルタージェネシス発売後の1週間)
↓ ケルディオを突破できる、三神をすぐにワンパンできるなど判明し、
↓ ミュウミュウ、レシリザのデッキパワーの強さが再評価されました。
・シルヴァディGX、ゾロアークGXのデッキが台頭する(けんてぃーGX杯など)
・レシリザ、ミュウミュウに対抗しうる三神、レシゼク(かつた杯など)
↓ オルタージェネシス発売から連休を挟み、環境が少し移動しました。
↓ アローラベトベトンを苦もなく採用できるゾロアークGX、シルヴァディGXが
↓ 上位まで突破し活躍した大会。またレシリザやミュウミュウなどカードパワー
↓ が高いデッキをさらに火力で押さえつける形のレシゼク、ブルーの探索から
↓ 無人発電所を貼って妨害しながら三神から起動に入るデッキが活躍した大会。
東京CL目前の現在に至る
以上がざっくりとした、週末ごとの大きな大会で見る環境の推移です。大きな特徴としては
・カラマネロやジラサンといったデッキが上がっていないこと
・結局のところ「レシリザ、ミュウミュウ、三神」をどうするかに解答を持っているデッキが勝ち上がっていること
の2点に集約されていると推察します。特に「無人発電所」と「混沌のうねり」の2つのスタジアムの採用率は圧倒的に高く、これら二つのスタジアムが対になるようにお互いを牽制しあっていると言えます。デッキそのものが隠されているのか、それとも単純に負けているのかわかりませんが三神は出てきているものの、上位にレシリザ、ミュウミュウのデッキがあまり見えてこないのも特徴的だと思います。
3. おもち杯の優秀デッキとベスト3の現在
この章では、おもち杯でベスト3に入ったプレイヤーの方に簡易的ですが筆をとっていただき、デッキ作成の経緯や、あれから時間が経って改良した現在のデッキ、おもち杯の感想などを教えてもらいました。
優勝 ナガサカさん ( TwitterID : @Nagasaka_1996 )
【レシリザウルガモス】
①デッキ作成経緯
ウルガモスの特性を使えばレシリザで届かないHP270、280のラインを突破できるから単純強いのでは?という考えで作ろうと思いました。
レシリザは握った事が無かったのでJCS優勝のレシリザのレシピを参考にし、それを基準にウルガモスパーツを入れました。
あとヘラクロスですが、深い採用理由はありません(笑)フーパ突破手段が無かったので入れただけです。
②プレイング
とりあえず初手カキが強い。
あとは息切れしないように溶接工をしっかり使う感じです。ウルガモスの特性は強いですが、それ以外が技も含めかなり使いにくいです。対面を見てウルガモスが必要かどうかを早めに決めてプランを立てて行きます。
③改良案
オルタージェネシス環境になり予想以上に”ケルディオGX”が多かったので、”無人発電所”や”アローラベトベトン”など”ケルディオGX”への回答がもう少し欲しいです。
”グズマ&ハラ”の登場で”混沌のうねり”や”鋼鉄のフライパン”、”しまめぐりのあかし”などの厄介なカードがバンバン飛んでくるの”でフィールドブロアー”を2投するのもアリかと思います。
まだ回してませんが改良案のレシピも送ります。
【デッキ改良案レシピ】
おもち杯の感想ですが、とても楽しかったです。
予選はワイワイと、決勝トーナメントは程よい緊張感の中でプレイできて良い経験になりました。
(筆:ナガサカ)
準優勝 をたにぃさん ( TwitterID : @wotani_poekeka)
【三神フェロマッシ】
①デッキ作成経緯
ひとえにブルーの探索の強いデッキを追い求めた結果とも言えますが、着想は先人が作り上げた"ガブギラフェロマッシ"というデッキにあります。あのデッキは、非GXにはフェロマッシでGXやタッグチームにはガブギラで戦おうという至ってシンプルかつ理にかなったでテーマで成り立っています。そのデッキからブルー型の多色デッキの可能性、そしてフェロマッシのパワーから、新弾カードの発表とタイミングが重なり、”三神フェロマッシ”という新たな選択肢へと昇華しました。
②プレイング
相手依存ではありますが、このデッキはハッキリ分けて二つのプレイングの仕方があります。相手が三神orフェロマッシをワンパンするか否か。ワンパンしてこない場合は非常にシンプルな戦いです。2ターン目にオルタージェネシス+を決め、サイドを順番にかつ効率よく取っていくプランを前提に時々回復などを絡め手で相手にサイド先行させないまま勝つプレイング。代わって、ワンパンしてくる相手には少し苦しい戦いになります。どう受け身をとり、カウンターしていくのか。タッグチーム一体取られたあとの”ビーストリング”が鍵ではありますが、他にも”しまめぐりのあかし”や”ルザミーネ♢”などで相手のサイド進行をどう遅らせるかの戦いでもあります。
③改良案
レシリザ対策を重めに見る必要を感じ、新たに「ジャイアントボム」を採用することにしました。三神(鋼エネ)が前のとき、ベンチのフェロマッシにこのカードをつけることでどちらをとってもカウンターを狙えるよとする構えは非常に強力で、先1カキに対する解答としては十分妥協点にたると考えています。
また、三神フェロマッシのすごいところは流行りのデッキに対しての対応策を講じやすいところにもあります。大会の際は比較的重めに回復札を入れていましたが、今では調整して「アセロラ」「まんたんのくすり」の枠を削って環境にあったカードを差し込んでいます。
【デッキ改良案レシピ】
おもち杯では自分がCLにぶつけたかったものを持っていった結果が実ったのだと思っています。決勝で負けてしまったのは悔しいですが、次のシティリーグに向けて"優先枠確保"を目標に、また環境メタとは違った奇抜なデッキを思いついては研究していきたいです。
(筆:をたにぃ)
3位 アルモンドさん ( TwitterID : @almondtarou )
【ミュウミュウ鋼】
①デッキ作成経緯
「”ターボストライク”じゃない方の”ソルガレオGX”の”ソルバーストGX”がメッチャ強いやん!」って思って今回作成をしました。
”ソルバーストGX”でダブル無色エネルギーを3-4枚持ってくる。
”カイリューGX”の”てんくうのさばき”を2回打てるミュウミュウを2対作る。
レシリザにワンパンされても2体目がいるので、勝てる!ってなって作成したのが”ミュウミュウ鋼”のデッキ作成のキッカケです。そこに”アルセウス&ディアルガ&パルキアGX”が入ってきて非GX主体のデッキに対しても戦える様になったのが今回のデッキです。
②プレイング
おもち杯では、初手から”ターボストライク”打って、ベンチ2枚エネ貼って2ターン目から”アルティメットレイ”を打つというムーブでテンポを取る事で勝った試合がほとんどでした。
③デッキ改良案
おもち杯ではたまたま”メガミミロップ&プリンGX”を採用している人と当たらなかったのですが、時間が経って広く認知された今、カプ・テテフGXやデデンネGXの採用枚数を減らす事を検討しています。
デッキ自体は大きくは変わってません!!
おもち杯は、めちゃくちゃ楽しかったです!
特に色んなデッキと戦えましたし、名古屋のポケカプレイヤーの人もみんな良い人でした!
しかも”三神フェロマッシ”という環境を作った瞬間に出会えて光栄です!笑
(筆:アルモンド)
4. 総括とイベント感想
今回のおもち杯はデッキ提出の必要やメールアドレス登録、Twitter ID登録必須などもあり、規律的には比較的厳しい会だったことも影響したのか、ドタキャンなども少なく、プレイヤーの皆さんのマナーもよく大きな運営的な問題も発生することがありませんでした。ひとえに協力くださった皆さん、参加者の皆さんのおかげです。この場を借りて御礼申し上げます。
この度は本当にありがとうございました。
また、ツイッターにてデッキレシピがかなり反響を呼び、今後もまたこうして自主大会などのイベント主催していきたい、と思うモチベーションに繋がりました。今回は幸か不幸か運とご好意に恵まれたため、好立地、ドリンクサービス、2部屋貸切、豪華な景品、を比較的低い参加費、赤字無し、で実現することができた運営的に見ても素晴らしい会であったと自負しています。今後このクオリティを提供できるかはわかりませんが、これからもポケカをやっている皆さんに楽しんでいただけたらいいなと思っています。またよろしくお願いします。
次回は10月におもち会(個室イベント14〜30人)、おもち会 in Tokyo (個室イベント14名)、11月に第2回おもち杯(64名)を予定しています。
ぜひ遊びにきてください!!
ここまでお読みいただきありがとうございました。
おもち