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知っておきたいポケカのあれこれ。〜ポケカ初心者から中級者向け〜


はじめに


こんにちは。おもちです。

かれこれポケモンカードを初めて4年の歳月が経ちました。
なんだかんだと楽しくポケモンカードを続けてきて、成績はともかく、やっとプレイに自信がついてきたように思います。

そんなわけで今回は
「これ、初心者のときに知っておきたかったな…」
みたいな小わざのような、プレイ中に考えていることを少しご紹介していこうと思います。
この記事はあくまでポケモンカードを初めて半年以内の初心者の方や「エンジョイ勢なんだけどそろそろ競技もやってみようかな…」と思われている方に向けて執筆しております。書かれていることは競技としてポケモンカードをプレイする方々には当たり前のことも多くあると思います。
また表現の都合上多分にフィクションが含まれます。人によっては下品だと思うような表現が含まれますので、全体的にライトノベルのような読み物だとお考えいただき神経質な方は読まないことをおすすめします。


何卒その辺りはご理解いただきますようお願い申し上げます。




1. 相手のターン中何をする?

ポケモンカードのプレイの話をしようと思う。ポケモンカードはゲームのポケモンのルールに則り、あくまで”ターン制"を重視している。自分の番は自分の番、相手の番は相手の番として『とにかく相手のターンはなにもできない』というのが大原則だ。
ぶっちゃけ相手のターン中にTwitterを見てても勝てる時は勝てるし、負ける時は負ける。私も正直リモートポケカの時は画角の見えないところでYoutubeを見たり、近所のコンビニに行ったりしている。
そんなわけでポケカをプレイするとき、重要になるのは相手のターンではなく自分のターンである。自分のターンに最大のパフォーマンスを出し、あとは相手がすごい動きをしてこないのを祈るだけだ。正直相手のターンはラーメンを食っててもいい。

本当にそうか?

相手のターン中、みなさんは何をしているだろうか?


私よりも相手のターンを満喫している人がいたら教えて欲しいが、そんなことはないはずだ。みなさん何かをしているはず。
ここで
「相手の顔から手札を読む」
なんてメンタリストDaiG○のようなセリフを吐くやつは絶対嘘だからそういうプレイヤーの話は聞いてはいけない。もっと他にやることがあるだろう。真面目にやれ。


そんなわけで私が公式大会で戦うとき、Twitterをやれないためにしぶしぶやっていることがあるので、いくつか皆さんにお教えしたい。

それは


①トラッシュの確認

②次のターンのやりたい動き→それに伴う欲しいカードの確認

③相手の不正防止(遅延防止)の声かけ


この3つだ。


この3つを丁寧に全部やっていると相手のターンなんてあっという間に終わる。暇つぶしにちょうどいいので初心者の皆さんにはぜひやって欲しいものである。
順を追って説明する。

①トラッシュの確認、これはめちゃくちゃ重要だ。ポケモンカードはルール上トラッシュのカードは公開情報なので、お互いのプレイヤーは何回でも確認することができる。
ポケカのデッキの枚数は有限で60枚を越えられない。つまり採用カードにはどこかが多ければどこかが少ないし、4枚すでに使ったカードはそれ以上使ってこない。例をあげると、ボスの指令が4枚相手のトラッシュにあったとしたら、もうこれ以上ボスの指令は気軽に飛んでこないし、ポケモンいれかえが4枚落ちていたら、おそらく相手は逃げるのにエネルギーを切らなきゃいけない。
これだ。
この採用幅というのは相手のトラッシュを見せてもらうことで、よくわかる。当然

3枚使ったカードは山かサイドか手札に残り1枚、気軽に引けるか?

という駆け引きにもなってくる。
答えはNoだ。かなり薄い。某遊戯の王様でもない限りは残り1枚のカードを引いてこれない。そもそも4枚目が採用されていない可能性もある。サイド落ちの可能性だってある。
その時点でけっこう薄いのだ。

さらに言うと、デッキによって採用枚数が大体わかるデッキも多くある。
例えば三神ザシアンのメタルソーサー、これは4枚採用だ。朽ちた剣は1枚。三神は2枚。ツールスクラッパーは1枚。ワタシラガは1枚。デデンネは2枚。クロバットは1〜2枚。ボスの指令と博士の研究は4枚。エネは合計で11〜12枚採用。
という形である。
(もちろんこれはあくまで予測の範囲なので当然ピオニー型だったりすると全然違う採用枚数になっていたりするものの、その辺りは言い出したらキリがないので一旦おいておく。)

他にもムゲンダイナデッキのクロバットVとかは4枚採用がほぼ確定している。

このようにデッキタイプをパッと見ただけで相手のデッキに「なにが何枚入っているか?」というのは結構推測できるものである。特に自分も同じデッキタイプを使っている、あるいは使ったことがある、という場合ならなおのことそうだと思う。
ならばこそトラッシュを見て逆算をしよう
積極的に相手のトラッシュを見て枚数を数え、「相手は今余裕ないんだな」とか「これ足りてなさそうだな」とかをしっかり把握しておきたい。これを自分のターンにやるのは結構な時間のロスだ。相手のターンにやっておこう。


次に

②自分の次にやりたいことの確認とそのために必要なカードの確認。

これも大切だ。

今トラッシュを確認して相手の状況と、自分の使ってしまったカードを確認したら、次のターンにやりたいことを相手のターン中に考える

(まずここに手張りして…、サポートは博士の研究かマリィか…あ、いやこれ捨てたくないからマリィ撃ちたいなぁ…、ミュウミュウでわざ撃てたらウーラオスは気絶させれそうだから上手くいきそうだなぁ…じゃあ、オーロラエネルギー引きたいなぁ…)

と、文字に起こすとこんな感じだ。要するに次のターンにやりたい動きは頭の中でちゃんと描くことだ。
そしてその過程で必要なカードが出てくる。上記の文でいくと”オーロラエネルギーが引きたい”というのがわりと優先度が高い。ならば、オーロラエネルギーを引くために選択するサポートは、マリィではなく、たくさん引ける博士の研究じゃないだろうか?という判断になる。
そうやって欲しいカード、そのために使うカードというのは決まってくるので、ここで初めて確認ができた。意思をかためたら、あとは自分のターンが来た瞬間頭で描いた動き方をなぞってプレイしていく。
そうすると何が起こるか?…プレイが早くなるのだ

これがよく配信卓で強プレイヤーの方々が手札を2枚、3枚に分けて置いておく仕草の謎の答えでもある。
あれはおそらく『これとこれはいる、こっちはいらない』とか『このカードを使ってこれをトラッシュする』というように自分がスムーズにミスなく動くために手札をグループわけしている行為だ。

そうやって次のターンの動きを考えるのに慣れてきたら「こうやっていきたいけど、引けなかったらこうしよう」みたいな別の筋道も考えるようにしていこう。
これがカードゲームオタクのよく使う"サブプラン"というやつだ。要はダメだった時の別の勝ち方、である。オタクはすぐカッコつけてカタカナを使いたがるからいけない。

ここまでのことを考えているとだいたいターンは返ってきている。

必要ないことの方がほとんどなので
③相手の不正防止(遅延防止)の声かけ
に関して特に言うことはない。だが、あんまりにも番が返って来ない時は相手が本当に遅かったりなんかやましいことをしてたりするので、ちょっと睨めっこをしてみよう。

(こいつ彼女できなさそうだな)
(指の爪汚いな。髪もギトギトだな、お風呂入って欲しいな)
「シャカパチうるせえぞ」
(中学生の割には老けて見えるな)
(デッキのオシャレより現実のオシャレの方が気にならないのかな)


などと、相手の人物像が見えてくる。
そう、こいつはオタクだ。
あまりにも遅いとかでなければとやかくいう必要はないが、紳士淑女の諸君でも「流石におめえ時間かけすぎだろ」と思う時があるだろう。そうしたらまずどうするか。とりあえず優しく声をかけてみる。

(すみません、少し早くプレイお願いできないでしょうか…)「おいデブ!てめえ臭えな、服ちゃんと洗え」

こうやって優しく声をかけてみよう。急かすのはいけないが、お互いプレイ時間には限りがある。25分で両者敗北なんて全然美味しくないだろう。

さてさてどうしたことか、オタクくんが話を聞いてくれない。やたらカードのパチパチが早くなって16ビートを刻んでいる。でもターンは返してくれない。これはカードの演奏会。
そうなってしまったらどうするか。
単純にジャッジを呼ぶことを覚えよう。もうこれは仕方ない。「早くしてください」の言い過ぎは実は公式のルールブックで「相手を急かす行為」として禁止されている。守れないオタクくんも世の中にはいるみたいだが、節度を守るにはジャッジに頼る、これが大人のすることだ。

「すみませんジャッジさん、残り時間何分ですか?」(こいつマジで遅すぎんだけど?殴っていい?)

まずは淑やかに、声をかけよう。
この業界での「時間何分ですか?」は意味として「プレイ早くしてもらえませんか?」と相手に伝える行為かつ「ジャッジさんちょっとそこに居てもらえませんかねぇ?」みたいな言葉である。
大変圧力が高い。(※あくまで個人の主観です)

正直、強者にこれをやられるとすごい怖い

とりあえず早くしてもらいたいときは「時間何分ですか?」と何回か聞き、「時間意識してもらえませんかねぇ?」と言外に伝えるのである。

マジで怖いなこの風習。


そんなわけで、こうやって時間を潰していくと相手の番は普通に終わる。
流石にここまでやって終わらないことは私のポケカ歴でもあんまり遭遇したことがない。
最後のはともかく、上のふたつ、①トラッシュの確認②次のターンにやりたいこととそのために必要なカードの確認はぜひともやっていただきたいと思う。



え?それでも番が返ってこないときはどうするかって?

それはもうジャッジさんに

「この方ぷ、プレイちょっとお、おおおお、お遅めみたいで、へへ…あの、え、っと…横に…あの、えっと…な、なんでもないでス……へへ、ふひ…!……。」

としっかり伝えて横でプレイを見てもらおう。本当にあまりにも遅い場合はちゃんと警告を出してくれる。



2. フルパワー理論とサイド意識

誰が言い出したのか、フルパワー理論というものがある。私がこの言葉を知ったのはポケモン実況者のライバロリ氏がいつだったか口にしていたのを聞いた時からだ。
横文字の言葉はいつだってカッコいいのである。

さて、フルパワー理論とは何か。

これは簡単に言うと相手にサイド枚数以上のサイドを押し付ける動きのことを言う。
ポケカのサイドは6枚と決まっていて、Vポケモンを倒せば2枚、VMAXポケモンを倒せば3枚取れるという特別ルールがある。3枚もらえると言えば聞こえはいいものの、ちょっと言い換えるとサイド3枚取られる価値のある"倒しにくいポケモン"だと言い換えることができる。

サイドが残り1枚になった時にわざわざサイド3枚取れるポケモンなんか倒したくないわけで、できれば残り1枚さっさと取って終わりたい。そう思うのが普通だ。
でも他に倒すポケモンがいなかったらイヤでもサイド3枚または2枚のポケモンを相手にしなければならない。

相手はさっさと残りサイドの1枚または2枚分倒してゲームを終わりたいのに、倒しにくいポケモンを繰り出して実質的にサイドを余分に取らせることを要求する。これがフルパワー理論である。

いやいやよくわかんねぇよ。と思う方、とりあえず、元ポケモンカード世界チャンピオンで現在ポケカ四天王をつとめられているイトウシンタロウ氏のYouTubeの動画、とーしんのPTCGO対戦記NO.101【コケコマイン】の2戦目をよく見て欲しい。
大変鮮やかにフルパワー理論そのものの動きをしている。

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序盤はガンガンポケモンを取られてしまっているものの、取られているというより取らせているような形でプレイし、相手にうまく2-1-2とサイドを進行させていく。

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最終局面では相手のサイドが残り1枚のところで盤面にカプ・コケコVMAX以外のポケモンを出さず、相手が勝つにはどう頑張ってもカプ・コケコVMAXを相手しなければいけない、という盤面を作り上げている。

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この場面では結局相手は2-1-2-3と倒さなければならないため、実質的にサイドが8枚あるようなものだ。

画像6

そして対戦に勝利する。



この動画でのプレイですごいところはイトウシンタロウ氏は途中相手にサイド2枚を取らせて、残りのサイドが1枚になるように意図的にVMAXに進化せず戦っているところだ。下の画像を見てもらいたい。

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中盤から後半にかけて、相手のサイド1枚の状況になって自身がリセットスタンプを撃つところまでVMAXには進化していない。それまではひたすらカプ・コケコVのみで戦っていた。

そして

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VMAXに進化すると同時にリセットスタンプを放って相手の手札を制限する。要求値が高くなり、カプ・コケコVMAXを倒すのにあと一歩届かない。
鮮やかなプレイングでの勝利である。

この画像でもわかるとおり残りサイド1枚なのに無傷のVMAXを相手にするのは相当骨の折れる話だろう。フルパワー理論に基けばこういうサイド差が大きく離れた状況でも逆転の芽が十分に残るということである。

彼のようにとまではいかないし、ぶっちゃけフルパワー理論という言葉はどうでも良いのだがこの"サイド意識"というのは持っておくと良いと思う。
「ここでデデンネGX出したら取られて負けちゃうな」
とか
「最後の1枚になった瞬間リセスタとVMAX押し付けて勝負しよう」
とかそういう感じでいい。
相手のサイドを見ながら使うポケモンを出したり、戦術を考えたりしたいものだ。

まぁなんだ、難しいことは言わないので後半はちょっとでも取りにくいポケモンを押し付けて戦う、という豆知識を覚えて帰っていただきたいなと思う。


(※使用した画像や動画の引用などはイトウシンタロウさん本人に直接許可をいただいてご紹介させていただいております。ご協力ありがとうございます。)


3. 対象分散

対象分散…大変良い響きだ。四字熟語もカッコよくていいな。私はカタカナと同じぐらい四字熟語が好きだ。巨大獄炎、とかマジで好き。
役割分散とかでもいいと思うけど、四字熟語ならぶっちゃけ名前はなんでもいい。

これは私が初心者の時にわりとよくやってしまっていたことなので、少し説明をする。
今回は狙われ役として有名なデデンネGX君に来ていただいた。
まずは下の図を見てほしい。

デデンネ01.001

【あなたは今ボスの指令を持っていて、相手のベンチのデデンネGXを倒したい状況にある。この時狙うのはどちらのデデンネGXか?】


これだったら迷わず、BのデデンネGXを狙うだろうと思う。
理由は簡単だ。オーロラエネルギーとふうせんまで付いている。狙うとしたらたくさん付いている方を狙った方が次のターンの動きを止めやすいし、デデンネGXに攻撃されることもない。それに、そんな難しいことを考えなくても直感的にお得なのはわかるだろう。単純にどちらが脅威か?と言われたらBの方が脅威だ。

では下の図ならどうか?

デデンネ02.001

う〜ん、少し困った。ちょっと迷う。

Aを狙った場合、Bのふうせん付きデデンネGXが残る。
デッキにもよるがこの後の展開でデデンネGXが逃げてベンチからアタッカーを作って戦う動きをしやすくなるだろうし、ザシアンVにメタルソーサーをつけてデデンネGXを逃して攻撃する、という流れやブレイブキャリバーを連発するために一度出すポケモンとして動きやすくなるだろう。マオ&スイレンなんかも使いやすいはずだ。

Bを狙った場合、Aのオーロラエネルギー付きのデデンネGXが残る。
そうするとオーロラエネルギーに手張りをするだけでデデンネGXはわざが撃てるので一度ビリリターンGXをプレイして手札に戻り、再びデデチェンジの特性を使用してキーカードを拾ってくるだろうか。あるいはこのままデデンネGXについたオーロラエネルギーを特性バーニングロードで移し替えてヒードランGXが攻撃してくる可能性も考えられる。オーロラエネルギーを切って逃げエネに使う選択肢もあるだろう。

どちらも一長一短だ。

ここで言いたいのはどちらを狙うのが正解、という話ではなく
この貼り方をされると狙う方に迷う
ということである。
そして、デデンネのどちらかが生き残ることでふうせんまたはオーロラエネルギーのどちらかは場に残すことができる

これを私は対象の分散、または役割の分散と呼んでいる。簡単に言うと1匹のポケモンを過剰に装飾しすぎないということだ。

(上の図ではベンチに余計なポケモンを置いていないため、置いてるポケモンや自分のデッキや手札に何があるかで狙うポケモンは変わってくるがその辺りは話の主旨から外れるので割愛する)


これはけっこう初心者にはありがちで、特にうちの妹(小4)のようなキッズプレイヤーもよくやってしまう。なんとなく"強いポケモン"を1匹作ろうとしてしまうのである。

具体的な例をもうひとつ出す。こくばバドレックスだ。

こくば図1 .001

【このターン博士の研究で手札を捨ててしまうためAとBのどちらかにふうせんを貼りたい。この場合ふうせんを貼る先として良いのはどちらだろうか?】

色々な考え方があると思うが、この場合はBに貼るのがプレイングとしては基本だ。

理由は2つほどある。
1つは先ほども言ったようにもし、AとBのどちらにダメカンを載せておくべきか?と相手視点に立った時、エネルギーがたくさん付いている方を狙った方が良いだろうという判断になる。またエネルギーがついたこくばバドレックスを気絶させた時に、"ダイガイスト"の火力を削ぐことにもつながる。なので狙われやすいのはAであり、Aを手厚くすると同時にふうせんも失う可能性が高い。
2つ目は逃げられない可能性だ。これはテクニカルな話になるが、Bを呼び出されてから何も引けなかった場合にBのバドレックスは逃げることができない。エネルギーが引けても"めいかいのとびら"でドローするためにベンチに貼るか、前に貼って次のターンに賭けるかを選ばなければいけない。それはつまり『結局何もできない』というケースが考えられる。

以上2つの観点から、私はBに貼ることをおすすめする。

2つ目の理由はこの図の盤面をちょっと考えた時の話なのでともかく、限られた時間で素早く判断をしなければいけない場合に1つ目の理由は思考時間が短いのだ。

これは覚えておいて損はない。
特にアタッカーとサポートを兼任するようなポケモンは狙われる優先度が上がる。言葉を変えると

相手にとっての脅威度の高いポケモン=自分にとって重要なポケモン

になっているためポケモンの重要さというのはなるべく散らしておいたほうが良い、ということである。

ここまで言ってもその場で判断するのが難しかったりすると思うのでので気を付けることをめちゃくちゃ簡単に言おう。3つ覚えろ。

・エネが付いてるポケモンにあんまり大事な道具を貼るな。
・このターンに攻撃するつもりがないのに一箇所にエネを集めるな。
・場のポケモンの役割は分担させろ。


以上。

なお、これらは基礎的な話なのでこういうのは状況にめちゃくちゃ左右される。
あとは近くの上手い人に聞いてくれ。解散!!!!



4. ポケモンを構える

私はポケカをやっていて「お、この人上手いな」とふわっと相手の力量が推察できる瞬間がある。
それはどこでわかるか。

手張りだ

手張りとは自分のポケモンに1ターンに1回手札からエネルギーを付けることを言う。1ターンに1回行使できる権利だ。ポケカにおいて初歩の初歩とも呼べるこの一手、実は強いプレイヤーこそ、1回の手張りが妙手であることが多い。
本当に上手い。

あまりにも上手すぎると配信卓でプレイを見てても「なんでそこに貼った…?」とわからなくなる。この経験は皆さんもないだろうか?
配信卓で解説に言われるまでわからない一手。あるいは解説さえもよくわかっていない一手。
遡ると手張りひとつが勝敗を分けていることは多いのだ。


さて、ポケモンを構えるということについて少し話をしていきたい。

私は『次のターンにそのポケモンが攻撃できる状態にする』ということを"ポケモンを構える"と呼んでいる。具体的には

次に使うわざに必要なエネルギーよりひとつ少ない状態でベンチに置くこと

をポケモンを"構えている状態"だと思っている。下の図を見てほしい。


ザシアン エネ2枚付き.001

左のザシアンに2枚エネが付いている状態。次のターンに手張りをすればブレイブキャリバーを撃てる。
この状態をザシアンを構えている状態と呼んでいる。

同名のカードが4枚までしか入れられない都合上、何枚も入れられる基本エネルギーはもっとも引きやすいカードだ。つまり次のターンに鋼エネルギーが付いて攻撃できる可能性は高いわけで、このザシアンは相手に
「次から攻撃できるけど?」
とプレッシャーを与えているわけである。

いやいや待て、と。そうやるならこうした方がいいじゃないか!と思う方もいるかもしれない。

ザシアンエネ3枚付き.001

まぁわかる。次にエネルギーが引けないかもしれないしな。これは状況によるだろう。

しかしエネルギーが潤沢に存在する序盤〜中盤にかけての対戦でこの状態はやらない方がいい。これは"構える"というより相手に「今からこいつで攻撃したいで〜す!」とアピールしてしまっているようなものだ。構えるというよりもう鞘から刃を抜き放ってしまっている。

この状況、なにがまずいかというと

ビクティニ ボス ザシアン.001

これが怖い。

こうなってしまったとき、盤面は明らかに寂しくなってしまう。

ザシアン残り0エネ.001

この状況で攻撃するために必要な札は
①アルティメットレイで三神が攻撃する
→手張りのエネ、メタルソーサー、エネルギー付け替え
②ブレイブキャリバーでザシアンが攻撃する
→手張りのエネ、メタルソーサー、メタルソーサー、ポケモンいれかえ

という2種類がメインの選択肢になる。
わかると思うがこの最低3枚は要求札を揃えないと攻撃することができない。これはかの偉大なる三神ザシアンと言えどハードルが高いのは間違いないはずだ。

では構えるだけにとどめていた場合どうなるか?

ビクティニ ボス ザシアン エネ.001

こうなったとして、1エネがついたザシアンが残る。

ザシアン残り 1エネ.001

この状況は被害を最小限にとどめている。

この時の要求値は
①アルティメットレイで三神が攻撃する
→手張りのエネ、エネルギー付け替え
②ブレイブキャリバーでザシアンが攻撃する
→手張りのエネ、メタルソーサー、ポケモンいれかえ

となっており、要求値が一枚下がっている。要求値が下がっているということはそれと同時に無駄に必要なカードを消費してしまうことも防いでいる。後半にメタルソーサーやエネルギー付け替えが必要になる場面だって珍しくはない。
見た目以上にその後の継戦に大きく関わっているのだ。
これは前章で解説した対象の分散にも似ている。

「いやでもザシアンに2枚貼っただけじゃあ次のターンにエネルギーを引けないかもしれないじゃないか!!」と言う人もいるかもしれない。

もっともな話だ。

しかし、こうしてボスの指令で取られる状況になったら手張りのエネルギーは最低でも引いてこないといけない。ボスで取られようと、取られなかろうと、どのみち自分のターンに手張りするように動くわけだから、大した差はないのである。
むしろ最低でも相手がとってきた時に動けないとそのまま負けに繋がる。

だからエネルギーは全部つけるのではなく1つだけ外した状態で構えることを覚えてほしい。

これは相手視点に立った時にすごいよくわかる。ザシアンに3枚エネルギーがあるなら
「あ、相手ザシアンで来るかもな。ブレイブキャリバー返せるポケモンで行こう」
とか
「あのザシアン取ったら苦しそうだな」
とか考えられるが、ザシアンに2枚エネルギーが付いてる状況だと
「来るのはわかっているけど、取ってもそこまで美味しい状況ではないな」
という気持ちになる。そもそも最後の1枚は貼れるかわからないが多分貼れるだろうしなぁ、という考えで動かなければいけないのでそれだけで考えることが多くなるのだ。
まぁ

1匹のアタッカーだけ警戒しておけばいいのと、他にも来る可能性があるのとだと、どっちが戦いやすいか?

という話である。私としては断然"まだわからない"という状態の方がやりにくいと思っている。


長くなったが、とにもかくにも初心者の紳士淑女の皆さんにおかれましては

アタッカーはギリギリまで作ったら構えておいておく。

そして

わざを使おうと思った段階で手張りする。

というのをぜひとも覚えて帰っていっていただきたい。
通常のポケモンカードの時意外、例えばシールド戦の時や、あまり回したことのないデッキを使う時にもこれは判断材料としてとても良い考え方だ。

参考になっているととても嬉しい。



5. おわりに

この度初心者から中級者向けになんかプレイ小ネタ、というか意識しているようなものを書いていければと思って執筆した。
書いてる途中で想像以上に筆が乗ってしまい、なんだかよくわからないテンションで書き上げてしまったので最後までこのような文体で申し訳ない。今更キャラを崩せなくなってしまっている。

まだまだプレイの気付きや、こういう風にやるとよかった、という話はたくさんある。老害の無駄話になるがぜひまた別の機会に執筆できれば良いなと思う。

今の季節は気温差が激しく、雨もよく降る。

皆も体調に気をつけて日々を過ごしてほしいと思う。


ではまた。





おもち


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