80代ファッションインフルエンサー、神戸マダム
2月末、にわかにClubhouseが話題になり、すぐに招待を受けて参加。2週間くらい聴きまくっていた際、シニア世代のファッション部屋にて知り合ったスタイリストさんのオススメのインフルエンサーをご紹介していただきました。
とても素敵なマダムで、会うと元気をいただけるそう。
お名前は木村眞由美さん。スタイルブックを出版されていました。
昨年、自分のこの先の仕事の方向性やら、ファッションについてもう一度掘り下げる意味も含め、シニア世代のファッション本や雑誌をよく買いました。そしてAmazonでも本屋さんでも拝見したことがあったので、買わなかったからお名前は存じ上げていなくとも表紙の写真は何度も拝見していました。
早速、Amazonで2冊購入。左に写真、右にショートエッセイ。あっという間に2冊読了。2冊とも木村さんのエッセーなので根底の”らしさ”は2冊とも変わらずで、木村さんのヒストリーと好きとセンスに満ち溢れています。
著書名”私はわたし、80過ぎてもおしゃれは続く” ”私はわたし、Age83のストリートスナップ”
生い立ちやら、生き方、就職先でのお話、ご主人との出会いや結婚、そして死別。お子様やお孫様への愛情。神戸のブティックの立ち上げから仕入れの欧州旅まで幅広く豊かな人生を送られてきた様子が繰り広げられています。
美味しいものが好き、お酒が好き。ファッションというか、装うことへの情熱。手持ちの服をお手入れして長く愛していたり、ハイブランドのバッグも日常より使い倒し、傷んだ部分はご自身のアイデアでリメイクしたり、持っていらっしゃるモノ達は粗末にせず全て愛情を注いでいて、昭和時代にご家族の躾をしっかり身につけた育ちの良いお嬢様、あるいはその感性はパリジェンヌに近いように思えます。
色の組み合わせもパンチが効いています。例えば1冊目の出版書の表紙。無造作にまとめ上げたグレイヘアにサングラス。ピンクのアンサンブルとオレンジの膝丈スカートに型押しのレザーにアニマルプリントが施された個性的なゴツメのサンダル。ヴィヴィッドカラーの組み合わせで赤いカップアンドソーサーでカプチーノを楽しむカットは79歳の時のようです。カッコイイの一言です。
お歳を召した人ほど言います。こんなの恥ずかしい……。でもね、いったい誰に恥ずかしいのよ?誰も見てへんよ〜、スルーやで〜。好きなものを着たいように着ればいいんちゃう?
帯の裏に書いてある言葉は名言です。若い頃好きだった装うこと=ファッションを楽しむことを忘れかけたシニア層に勇気を与えていただけます。
大事なのは人目でなく、自分の好き。これって、今でいう自己肯定感であり、ご自愛であり、80歳を過ぎても好奇心旺盛で瑞々しい感性で日々を楽しんでいる姿は清々しく感じます。生きにくさを感じる方が多いこの時代、自分らしくいること、まさに今の時代にもっとも必要なメッセージではないでしょうか。
3月から私も木村さんのインスタをフォローしたのですがインスタは79歳から初めて、現在フォロワー9.2万。時々SNSで心ないことを言われて傷つかれたりすることもあるようですが、それでもファンの方々と一緒に楽しいことを共有しながらたくさんのファンの愛を感じていらっしゃれば良いな、と思います。
東京のシニアインフルエンサーの内藤朝美さん。神戸のシニアインフルエンサーの木村眞由美さん。多様性を謡う今のご時世だからこそ、東西両横綱のシニアインフルエンサーとしてELLEとかmadame FIGAROあたりで対談記事載せて欲しいなぁ。
コロナが落ち着き、移動がしやすくなったら神戸に行って木村さんのブティックへ行ってみたいです。