なんでも依存しがちな自分をなんとかしたい件
ふわりと舞い戻ってきた彼との新しい距離の取り方を模索していたら
「今週日曜日はバンドの練習だから(会えない)」
と言われた。
彼は地元から離れたことがない人で
接客業をしていたこともあるので、まわりに知り合いがたくさんいる。
その年代が定年して悠々自適に暮らしはじめたので
ゴルフや飲み会、バンドと、活発に交流するようになった。
付き合い始めの頃は、彼はまだ現役で、休日の息抜きは私との時間がほとんど。
彼も、気をつかう友達といるより私といたいと言ってくれていたから
本当に、私にとっては、環境の変化著しいというわけだ。
日曜日、「(ひとりで)大丈夫だよね?」といって彼は出ていった。
目の前でドアがぱたんと閉じた。
さて・・・。
これまでの私なら、心の中で(やった~!自由だ~!)と叫び
なにをしていても自由なこの一日をどう使おうかと喜んだものだ。
でも今日は全然違っていた。
不安でなにも手につかない。
この状態に名前をつけるとしたらなに?
と検索してみると
「彼氏依存」とかにたどり着くけれど、そのなかの理由
「彼を信頼していない・二人の信頼関係が築けていない」
が一番ぴったりくる枠だなと思った。
そりゃしかたないよ。
それまで完全に信じ切っていた人に突然別れを切り出されたんだから。
そんな自分をまるごと肯定しちゃいます。
ただ、この状態をなんとかしたいとは思う。
なんだかとても悔しいのだ。
私も昔、吹奏楽部で、高校時代はバンドを組んでいたことがあり、
子供の頃はピアノも習っていた。
楽譜も読めるし耳でチューニングもできる。
悪いけど彼より音楽をちゃんとやってきていると思う。
私も地元に帰れば、一緒に音楽をやる仲間ができるかもしれないのにな。
だれかとお茶でもしようかな
と思って、連絡先をたどっても
こんな急に会える友達はひとりもいない。
息子のおすすめの海外ドラマをNetflixで観ることにしたが
横になって気が付くと眠りに落ちていて
眠ったり、目覚めたりの繰り返しで具合が悪くなりそうになった。
時計をみると、なんと午後一時をすぎていて、慌てて食事をとり家事をすませた。
昨日セルフレジに忘れてきちゃったトイレットペーパーをとりに行く。
家に戻る途中で、一度行ってみたかったアンティークショップに寄ってみる。
モールでできた小さな犬と、ペアのグラス、デンマークの木のトレイ
イギリスのミルクポットを買う。
値段を計算せず買ったので、お会計はなかなかの手ごたえを感じてしまったが、心のすき間を埋める、まさに買い物依存症とはこういうこと。
でもお店も素敵だったし、店員さんとのおしゃべりが楽しかったし、欲しかったものを見つけることができて、衝動的な出費に後悔はしていない。
精いっぱい、自分の時間を埋めた感じだけど
心の満足感は35%というところだ。
それにしても彼は今日、いったいどこでなにをしているのか。
本当にバンドの練習なのか。
バンドには40代の独身女性がふたりいたな。
衣装をあわせてオールデイズを歌う、おじさんたちのアイドルだ。
日が暮れて、ついに私は「余裕のある大人の女」を演じきれず
彼にLINEをする。
喧嘩にならないように、ほんのり焦げ目がつくくらいの言葉を連投する。
でも、せっかく新しい形ではじまった私達なのに台無しではないか。
既読になったころにはすっかり自己嫌悪にさいなまれ
8回もあった着信には出る気持ちがもてなかった。
なぜ電話に出ないの?
という彼からのLINEには
「(LINEしたことを)しかられると哀しいので」
と返した。
ネガティブな気持ちで過ごした日曜日
職場の子に約束したティラミスも生クリームの順番を間違えてしまって完成せず。
それにしても、本当にこの依存している感じをなんとかしなければ
彼に予定があると言われると突き放されたような気持になる。
中学生?いや、もう立派な大人同士ではないか。
彼の楽しそうな予定に対抗できる
それを上回る何かを探さなければ。
いや、そうではない。
それよりもきっと、彼を信じることのほうが大事なんだろう。
一度壊れたふたりの信頼関係をもとに戻すには時間がかかる。
今はそんな時なのだと自分に言い聞かせる。
楽しみだった週末が、なにかの宣告を待つ気分になっていても
またきっと楽になるときがくると信じて、笑顔でいようと思う。