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EEIC 3Sの授業を振り返る(2022)

2Aを振り返る記事は書いたんですが、3Sを書いていなかった。せっかくの学科生活なのでちゃんと記録を残しておきます。(あと適当に進振りの参考にもしてください。)

2Aの振り返りと進振りについては↓をどうぞ。

進振りはEEICへ

EEICって何?

東大工学部の電気電子工学科と電子情報工学科をあわせてEEICと言います。いわゆる電気系。何の略称かは調べてください。

時間割

あとで1つずつ紹介します。(実験は最後にまとめて)
週17コマですが、学科では標準的なほうで、普通の人から見たら多いと思います。実験以外はオンラインでも受講できますが、実験のある日は登校して受講していました。水金はオンライン受講が基本で、インターン先で受けたり受けなかったり。

3Sの時間割

月1 制御工学第一

教科書:いらない
出席:多分なかったと思う
課題:ない

古典制御について学ぶ講義ボーデ線図と仲良くなれたらOK。実際の応用をどうこうというより、伝達関数からボーデ線図を想像する特殊能力がつく。色々安定判別法はやったが、結局頭には極での判別しか頭には残らない。絶版の本を教科書に指定されるが、全部プリントで講義してくれるので大丈夫。試験の問題量多いんじゃ~。

月2 統計的機械学習

教科書:いらない
出席:あった
課題:ない

学科長のありがたい講義。線形回帰・分類・リサンプリング・正則化・非線形モデル・SVM・DeepLearningなどこういうのがありますよというのをそれぞれの表面的な部分に触れていく講義。↓の教科書に従ってるらしいが、演習はPythonでやった。(頭に何も残っていない…)教科書はweb上にタダである(公式)上、統計の赤本こと統計学入門が参考書として指定されているので学びやすくはあったと思う。講義はスライド。いつか統計ちゃんとやらないと卒論で死にそう。研究室はガッツリNLPとかやってそうだけどほとんどそれに触れないのは残念かもしれない。

火1 コンピュータアーキテクチャ

教科書:いらないが有用
出席:あったがパスワード固定
課題:1回だけあった(ちょっと重い)

副学長 兼 総合図書館館長の歌人によるありがたい講義。コンピュータアーキテクチャの初歩の初歩について割りとわかりやすい教科書をもとにしたスライドとともに学ぶ。キャッシュの仕組みとかも結構やるので、CPUの中身を知りたい人は是非。教科書がよくまとまっていて本当に良い。オススメ。

火2 信号処理工学

教科書:いらない
出席:あったような気がする
課題:ない

数学者はこういうけど…が口癖。FFTにはじまり、離散時間信号処理回路でZ変換と回路構成、双一次変換、ウィーナーフィルタとかとか色々やる。正直頭にはほとんど残っていないが、全部ノートを取る必要があり、ノートを見返せばだいたいのことが思い出せるので、良い講義だったと思う。ただおぼえてないんだよね。まじで。

水3 アルゴリズム

教科書:いらない
出席:あったような気がする なかった
課題:毎週ある

講義 -> Trackとかいうコーディングテストに使われるサイトで課題という形の講義。講義はわかりやすいが、結構難しいアルゴリズムもやる(文字列照合とか)。あとグラフ系がかなり手厚く扱われる。課題は基本課題と発展課題があり、TAの先輩の競プロerが真剣に課題を作っているので、結構ムズい(当社比)講義もよかったし、Trackですべてのテストがクリアできたときは嬉しいので、普通に良講義。なお、競プロは現在やっておりません。

木1 ネットワーク工学概論

教科書:いらない
出席:あった(リアペを毎週)
課題:リアペ

先生の政治的主張(?)の強い講義。試験はしっかりとネットワークネットワークしているので、受け方を上手にすれば面白いとは思う。マスタリングTCP/IPがあれば試験に勝てる。持ち込みはひとまとまりになった紙1部とかいう制限のせいで、各自が本と手製のプリントをテープでまとめた特級呪物みたいなのを持ってきておもろかった。

木2 電気回路理論第二

教科書:いらない
出席:あった
課題:ない

専門がDeepLearningなのに、電気回路の講義をさせられる先生。講義の時間の大半は雑談にあてられ、板書爆速で辛いがち。もうちょっと雑談と講義をミルフィーユ状にして欲しさは有る。あと試験がしっかり難しくて辛い。

木5 サイバーセキュリティⅠ

教科書:いらない
出席:ない
課題:レポート3回くらい

今年から東大がサイバーセキュリティ教育プログラムを始めたらしく、その一環で始まった講義。セキュリティについて幅広く学べる。レポートをA4 3枚以下で3回出さないといけない。時期によっては重いと思うこともあったが、それさえやれば単位は来る。

https://si.u-tokyo.ac.jp/cybersecurity/

木6 電気電子情報工学倫理

教科書:いらない
出席:ない
課題:講義の感想を6回

人生のどこかで受けておいたほうがいいらしい倫理系の講義。実際はOCWの録画を見てその要約と感想を毎回出させられる。失敗に学ぶって回がとてもおもしろかった。工学部2号館の1階はもともと地下1階だったが、スプリンクラーを設置できないから1階にした。ヨシみたいな話とか、現場猫話がちょいちょい聞けるので面白い。該当の講義は↓で見れる。ちなみに工学部2号館のSUBWAYは社員食堂扱いです。

金1 電子回路Ⅰ

教科書:いらない
出席:ない
課題:ない

前後半に分かれていて、前半はFETの内部パラメタとかについて割りと細かく触れる。後半はうってかわってFETを使った回路について勉強する。ようは増幅回路。講義も試験もムズかった。ヒーローはワンパターン。

金2 ハードウエア設計論

教科書:いらない
出席:ない
課題:ある

Verilogとそのシミュレーションについてやる。ここでVerilogの適性が図られるので、割りとソフトとハードの境目で生きたいかどうかみたいなのが見られると思う。結構難しい回路もあったが、個人的には面白かった。後半、なんの講義かわからんがち。あと普通にVerilogの勘所をつかむまでは大変だと思う(ネットにちゃんとしたTutorial的なのも少ないし)

実験

お ま た せ
みんな大好き実験です。週6コマ+レポートと、3Sの中でかなりの存在感を放つ。実験項目は10個にも及び、それぞれについて割りとしっかりとしたレポートを要求されるというかなりのキツさ。あと実験に関してはこと電気系色が強く、情報系の人は辛い。情報系の中でもAIやHCIに行きたい人はソケットプログラミング自体も興味ないと思うからかなり辛そう。

  • P1実験

    • 最初にやる実験。回路作ってそれを測定する。THE電気系という感じの実験。レポート渋い。これが人生最後のはんだ付けになる学科民が出てくる。初回というだけあってめっちゃ試問が丁寧で、レポートもガッツリ書かされる。辛い。

  • P3実験

    • LTSpiceで回路を設計してシミュレーションする実験。これもTHE電気系という感じ。Windowsが必要だぞ!!!

  • A1実験

    • JFETとかいうのを扱う実験。初めて触ったし、これ以来触っていない。増幅回路入門ですね。

  • A2実験

    • オペアンプで回路を作る実験。安定判別法とかここでもやる。LPF/HPFも作る。めっちゃかっこいい測定可能なブレッドボードを使う。

  • A3実験

    • テキストに全く従わずにverilogで出された課題をこなすディジタル回路入門。論理回路使ってシミュレーションしてオーって感じの実験。全体的にゆるゆるっと進む。

  • I1-I3実験

    • IP電話実験として名高いI実験。実際はLinuxでパイプを使ったり、標準入出力を使ったり、ソケットプログラミングをすることを真面目にやる実験。発展課題は各々が思い思いの電話を作ってくる。

  • E1実験

    • プラズマばちん。火花ばちん、PCポチポチ実験。なにやったかは忘れた。PCポチポチは自称有料ソフトを使うが、有料ソフトとは思えないカス仕様でガチで虚無だった。TA曰く、これが有料なんて馬鹿げているとのこと。

  • E2実験

    • でっかい変圧器とかでっかいモーターを使って実験をする。レポートは書いたけど、良くわからなかった。ごめん先生。

  • E3実験

    • 制御実践編。各々が好きな課題を選んで実験をすることができる。自分はドローンを自由に操って(?)遊んでました。ドローン楽しかった。あと発表やったらレポ免除嬉しかった。自分じゃなくてmatlabが偉いんだよな。

その他

今の開発インターンは3Sの6月くらいから水金で始めました。2Aはコマ数的に厳しいと思いますが、3Sは実験レポをなんとかすればインターンもできると思います。

おわりに

To 後輩たち
実験レポは早めにやりましょう。早めにやればやるほど楽です。まじで。実験の班の人とは仲良くやりましょう。課題とか色々聞ける関係になっておくと後々楽だし、情報系の人は電気に強い友達が出来る数少ないチャンスです。(逆も然りだが最近は情報系志望が多いので数少なくは無いと思う)コミュニティの多様性はまじで大事だと思うので、積極的に仲良くなりましょう。あとTwitterをやれ。

To 進振りの参考に見てる人
思ったより電気だなぁと思うかも知れませんが、これは僕が意図的に電気系の成分を接種しにいってる部分も多少はあります。でもやっぱ学科としては電気系なので実験は電気電気しがちですね(3Aの実験はそんなことないしむしろそっちがメインだと思うのでそっちを見てほしい)理情や計数と比較する人が多いと思いますが、理情との違いはやっぱ工学部なので応用に重きを置きがちという点かもしれないです。ちなみにEEICでも理情の講義を取ってる人は結構います(回路理論第二の時間にプログラミング言語の講義を取ってる人がいっぱいいた)計数との違いは数学成分の少なさですかね。使えればヨシみたいな感じになりがち。進振りはEEICへ

最後まで読んでくれてありがとうございました。EEICはいいぞ。


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Yutyan
読んでいただきありがとうございました!お役に立てたなら光栄です!