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社会心理学ノート #2 周囲に自分をよく見せる・自尊心を守る
テーマ
私たちは周囲に自分をよく見せるために何をしているのか?そして、自尊心を守るためにどんな行動を取っているのか?
今回の参考図書:鬼頭美江. つながりの社会心理学 ー人を取り巻く「空気」を科学する. 2023.
試験前に掃除が捗るのは自尊心を守るため
自己呈示の例として、書籍ではいわゆる「盛る」と言う行動が取り上げられていた。
筆者はインターネット上に顔写真などは載せない性分なので、「盛る」という行為はあまりやったことがない。さすがに現実とかけ離れた姿をインターネット上に載せる人は稀ではあるだろうが、多少写りの良い写真を選定したり、見栄えを少し加工したりするのはほとんどの人がやることだろう。
試験前の勉強期間にまずは掃除、は学生時代よくやっていた。なぜかあの時は異様に掃除が捗るのだが、試験で失敗したくないという想いから頭と身体が一致するのだろうか。
(勉強しないといけない状況であればあるほど、断捨離が捗りますね...)
初対面の人に非好意的に思われてしまったと後悔したり、前述のような試験前の掃除も、後から考えると「なぜあのように思ったのだろう?あのように行動したのだろう」と不思議に思うような非合理的な思考・行動である。ただそれも、人間が社会的動物であり集団の中で協力を要請したり利他の心を持ち、種として生き残る上で重要なのかもしれない。
一見、非合理的に見えるこうした心理過程や行動は、他者との関係を形成し、社会を構築している社会的動物としての私たち人間にとっては、周りに認められるために必要なスキルなのでしょう。
(人間って合理的じゃない。でもその非合理性みたいなものが、生きる上では実は大切だったりするんですね。)
キーワード
自己呈示
セルフ・ハンディキャッピング
好意ギャップ
参考文献
鬼頭美江. つながりの社会心理学 ー人を取り巻く「空気」を科学する. 2023.