【研究】序盤構想で勝つ時代【part4】
6.面子強度と序盤の安牌の価値
かなり根本的な話。
もしもあなたが主戦場で25%程度の和了率を叩き出せるのなら酷くない手で序盤から安牌を持つ必要はあまりない。ガンガン先制して和了率で圧倒するのが最も(...かは分からないが)効率の良い勝ち方だと思う。
面子強度の低い卓で序盤の安牌の価値が下がるというのは、
①相手の手組みが下手なので平均テンパイ巡目が遅い。つまり安牌を持っていてもどうせ先制することが多い。
②後手の手組みも下手なので二人以上に挟まれづらく、先制した一人に対応すれば良いため、完全安牌的なものがそこまで重宝されない。
という2点が主な理由。
逆のパターンで上級者に挑むのが好きなプレイヤーは序盤の安牌の価値が高くなる。
対人ゲームなので対戦相手に合わせて手牌価値を見極めることも必要。
7.456カンチャン落としの構想は序盤でも見切る
①シャンテン
フラット西家6巡目ドラ3m。
打6sとして安牌を抱えようという話。
これは雀ゴロK本3のp19に57pがペンチャンだった場合の比較グラフが載っている。(良書なので持ってない人は買ってね。)
後述するが、456カンチャンはそれ自体変化も多いため序盤でも一旦安牌を抱えておいて悪くはならない。
縦フォロー等が入ったら素直に十分シャンテンに受ける。
②2シャンテン(1)
フラット西家5巡目ドラ3m。
まだ5巡目だしとりあえず北を切って...と、手なり進行でも良いが、
うまく良形ができて6ブロックからこんなシャンテンが入る頃に46pが打ち切れるのか。
序盤なら優秀な手牌だが、複数テンパイ者がいることも多い巡目だとこの手牌は「良形×2のシャンテンだが、危険牌が2枚もある手」になってしまう。
そもそも456カンチャンは単体でリャンメン変化8枚、リャンカンフォロー8枚、縦フォロー6枚があり、少なくともシャンテンまで受け入れが4枚増える有効牌が22枚とかなり多い。
つまり、2シャンテン時の456カンチャンは準良形なのだ(暴論)。
というわけで例の牌姿からは2sを切ってスリムしていくのが有力。
ここで安牌を抱えても次の手替わりまでは68m引きのリャンメンや59m引きの6ブロックは拾えるのも大きい。
ターツの振り替えが間に合わなそうな変化は残す価値が低い
という話。
③2シャンテン(2)
フラット西家5巡目ドラ3m。
6ブロック進行+安牌の形から456カンチャンを払うという話。
②と違って遊び牌がないので、この456カンチャンは発展性が乏しくシンプルに結構な愚形ターツになっている。
ただこれは常にカンチャンを払うというわけではなく、そうするのが良い局面もあるよ、くらい。
例えば6pの場況が悪い、他家が速そう、放銃がかなり痛いなどの要素があると有力になる手順。
ちょっと変わったパターンだと、下家にアシスト気味に打ちたいときなんかも有力。
これに関しては安牌の価値を考えるよりも「危険牌先切りのメリット」と「カンチャン引きのメリット」を比較する方が分かりやすいかもしれない。