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靴を買いました

初めて家賃より高い靴を買った。
(実家暮らしなのでそもそも家賃とは?というつっこみはなしね!最後にちゃんと伏線回収しますので!)

自問自答ファッションを知ってから、靴は一番最初に向き合うアイテムだとわかっていたもののなかなか向き合わずにいた気がする。服と同じように、靴についても特段合う合わないがあまりわからなかった。

伊勢丹の(厳密にいうと私は日本橋三越で測定してもらって、靴の提案は日本橋三越と新宿伊勢丹でしてもらった)YourFIT365を受けて、平均よりサイズも幅も小さいということはわかったけど、そのとき提案してもらった靴が感動するほどぴったり!という経験はできなかった。(白のローファーがいいというそもそもの私の希望が難題だったと思う)ガールズの中には靴のフィット感についてとても詳細にnoteを書いている方もいて、私が鈍感なのかな〜と思っていた。

自問自答ファッション講座を受けたあと、一番最初に買ったのはパトリックのレザースニーカーだった。講座の事前アンケートで靴の写真を送るんだけど、そのときに履いていたスニーカーのかかとが布が擦れてぼろぼろで写真を送るのが恥ずかしかったから、買い替えのタイミングなんだと思った。パトリックは幅狭メーカーなのはわかっていたけど、じゃあほかのスニーカーと比べてめちゃくちゃ履きやすいか?と問われても、明瞭に答えられる自信はなかった。

そのあと、トリーバーチで白いオペラシューズを買った。このときは講座を受けたのだから、靴を買わねば!という気持ちがいっぱいで、黒ではない(茶色も嫌)ローファーを探していて、ヒールがなければローファーじゃなくてもよかったので、この靴を見つけてすぐ買った。比較するものがなかなかなかったからそんなに試着はしなかったと思う。かわいいけど、この靴はよそゆきの靴だ。私の雑な人生に、白い靴は難易度が高かった。白い靴はスニーカー以外にはもう買わないだろう。あとたぶんオペラシューズやパンプスは私の足にはあんまり合わない形だと思う。(足が攣りやすい)

次の夏が来る前に、サンダルを探した。大学生のときに満員電車で足を踏まれて親指の爪が割れて以来、アウトドア用のサンダル以外は履かなかった。だけど、最近の夏の暑さに耐えきれず、都会でも履けるサンダルが欲しくなった。5足以上10足以下くらい試着して、ph7+のサンダルを買った。ボリュームソールなところと、サンダルの割に覆われている面積が多いところがとても気に入っていた。靴下を履いて、10月くらいまでは履いていた気がする。

私が探すべき靴は黒いローファーな気はしていたけれど、今の仕事以外でローファーを履きたいか?と自分に問うと、答えはNOだった。だけど、ヒールも履きたくない、パンプスみたいなローヒールも足の形に合わない私にとってはローファーくらいしか選択肢がないように思っていた。

去年のクリスマスのころ、六本木ヒルズですごく素敵な靴を見かけた。ボッテガヴェネタの厚底で大きな金の金具がついているメリージェーンだ。履かせてもらうと、とても似合った。唯一の難点は重さだった。この靴を買うために100足試着しよう、と新年に誓った。だけど、なかなか試着は進まなかった。ガールズと遊ぶたびに、このメリージェーンを私は試着した。みんな褒めてくれたし、買うだろうと思っていたのではないかな?と思う。だけど、なぜか踏ん切りがつかなかった。韓国の有名な方が履いたからとても人気でサイズ欠けもしてきている、と言われても、踏ん切りがつかなかった。絶対に靴下を履かないといけないのも、踏ん切りがつかない理由だった。私は靴下のコーディネートが苦手だから、頭を悩ませることが増えるんじゃないかなと思った。

うだうだ悩んでいるときに、スギサキさんのおかわりレッスンを受けた。詳細な説明は省くけど、レッスンを通して、私がひとつのコーディネートで許容できる色は2.5色だということを知った。そうすると、この黒くて大きな金色の金具が付いているメリージェーンは靴だけで2色になる。そうすると服の許容範囲がめちゃくちゃ狭くなることに気づいた。

あと、この靴を買っても、旅行に履いていくのはph7+のサンダルだと思っていた。やっぱりたくさん歩くときには履ける自信がなかった。たぶん股関節を痛めそうな気がした。

そんな感じで悩んでるときに、ささめさんと話す機会があって、そんなことをべらべら話しているうちに、ph7+のサンダルが履けないシーズン(主に冬)に履く、ph7+と同じ雰囲気の靴が必要なのでは?という結論に至った。つまり、黒くてボリュームのあるソールのブーツだった。夏終わりくらいに探そうと思った。

6月の終わりにイコさんと恵比寿のマルジェラに行った。イコさんの希望で行ったんだけど、せっかくなので私もショートブーツを2足履かせてもらった。ひとつはタビのサイドゴア。もうひとつは、タビブーツの3cmヒール。サイドゴアは似合った。けど、履くときか脱ぐときに足がめちゃくちゃ攣った。サイドゴアってほとんど履いたことなかったんだけど、そういうものなのかな?と思った。タビブーツは以前にも挑戦したことはあって、あんまり似合わないのはわかっていた。足を大きく見せて、重心を下げたい私にタビは軽い。実際サイドゴアのほうが似合っていたけれど、なぜかタビに惹かれる自分がいてびっくりした。

8月、有言実行で私はサンダルで旅行に行った。いま調べたら旅行のあいだに75キロほど私は歩いていたらしい。だけど、そのあいだ一切靴擦れもせず、足が痛くなることもなかった。旅行から帰ってきて、やっぱりどこまででも歩ける靴がいいと思った。

帰ってきた翌日、もち子さんと遊んだ。なにか見たいものはありますか?と聞かれて、私はフェラガモのきらきらのパンプスが履いてみたい!と言い、靴売り場に行った。これは完璧に思い出試着で、それはそれはかわいかったけれど、どこまでも一緒に歩いてくれないのは明らかだった。そこから靴売り場をふらふらしていて、見つけたのがチャーチのチェルシーブーツだった。ソールがギザギザでボリュームがあるけど、ブーツ自体はとてもシンプルなものだった。マルジェラで試着したときに足が攣ったから、チェルシーブーツというものは履きづらいものだと思っていた。しかもチャーチは痛いってよく聞く。きっと履くのが大変だろう、と思ったら、めちゃくちゃスルッと簡単に履けた。私の履いたタイプは革がやわらかいものだったので、だから簡単に履けたんだろうと思った。店員さんがクラシックなタイプもありますよ、と最初に見たものよりソールが薄く、革がつやっとしたものを持ってきてくれた。こちらのほうが革が固いとのことだったから、こっちは履くのが難しいだろうと思っていたら、これもスルッと履けた。そして足にぴったりな感覚を初めて持った。歩いてみても痛いところがひとつもなかった。隣で別の同じ型のブーツを試着しようとしたもち子さんはめちゃくちゃ苦労していた。こんなに靴って人によって違うんだ!ということを初めて知った。ソールが厚いほうが似合うと思うんだけど、やっぱり心惹かれたのはクラシックなソールが薄いほうだった。

その後、カフェでお茶をしていて、私は持ち物に対しての愛が深いタイプだと言われた。そうは思っていなかったのでびっくりしたんだけど、理由を聞いて納得はした。ただ、その愛は靴には適用されないんですよね、みたいなことを言って、私は靴は身体の一部だと思っていることに気づいた。なるほど、これが自己評価ということ?と思った。いくら私が自分のことを好きになっても、持ち物に対しての愛とは別の形だと思った。愛というよりは信頼。頑丈でどこまでも一緒に行ける信頼感が靴に対しては大事なんだと思った。身体の一部だと思ってるからこそ、ソールはあまり目立たないほうがいいってことなのかな?と思った。

そのあと別日に冴木さんと豆腐さんと遊んだ。時間があれば靴を見たい!という話をしていて、ジルサンダーに入ったら、ちょうどチェルシーブーツがあったので、履いた。チャーチと同じようにソールが薄いクラシックなものと、少しソールにボリュームのあるカジュアルなものがあった。どちらも履いて、ここから先は好みの話なんだろうな〜と思った。そして、そこで同じ靴を試着しようとした豆腐さんを見たり、チャーチの靴をすでに試した冴木さんの話を聞くと、履けるということは当たり前ではなく、それ自体が奇跡的なことなんだと思った。その日はワイドパンツで試着したんだけど、ワイドパンツとブーツの組み合わせも問題ははさそうだった。

9月になるとサイズ欠けが出てくると言っていたけど、さすがにすぐ買う勇気はなかった。だけど、100足試着したら納得できるのか?というとそういう話でもない気がした。まあもう少しは試着したほうがいいと思うけど、100足はあんまり意味がない気がした。それより手持ちの服にどれくらい合うのかのほうが大切な気がした。

土日はしばらく予定を入れてしまっていて、なかなかほかの靴を試着するチャンスがないなあ、と思っていたところ、台風がきた。今日はまだこちらには影響ないかな?と思っていたけれど、一緒に遊ぶ子がちょっと遠方だったので連絡をすると、警報が出ると出勤の可能性があるからリスケしてほしい、とのことだった。(こういうひとたちがいてくれるから、安全に暮らしているんだなあと感謝した)ぽっかり空いた8月最後の天気の悪い休日。試着をがしがしするにはぴったりな気がした。

朝起きて、断服式をする。明らかにブーツに似合わないボトムがないか確認をした。仕事のときに履いているパンツにはそこまで似合いはしなそうだったけど、その組み合わせで履くことは少なそうだったのでいいことにした。

新宿伊勢丹の靴売り場に行き、片っ端から条件にあったものを試着した。やっぱり履きづらいものもあれば、重さが気になるもの、足が当たって痛いものもあった。そして最後にもう一度チャーチに行った。ちょうど前回対応してくださった店員さんがいて、先日履いた2つのタイプを先日履いたサイズとハーフサイズあげたものと4つ持ってきてもらった。私は今のところ持っている中でいちばん厚い靴下を持ってきて、それで履いてみた。結局ハーフサイズあげなくても、厚い靴下でも履けた。歩いてみても、やっぱり痛いところはなさそうだった。あとは好みの問題だなあ、と片足ずつ履かせてもらうと、そのふたつでも明確に履きやすいほうがあった。それは偶然にも私が心惹かれたソールが薄い方だったので、そっちにすることを決めた。

お手入れはブラッシングだけでいいこと、防水スプレーはかけなくていいこと、雨の日も履いていいこと、を説明してもらって、ますます私にぴったりの靴だと思った。お会計を終えると、今は購入した人にお花を渡している期間ということで、なぜなニコライバーグマンのお花をもらった。

そんなわけで、だらだら靴に悩みつづけていたけれど、ひとつの答えをやっと出した気持ちである。せっかくなので、ひとつ自分と約束をすることにした。

それは、この靴の金額を毎月家賃を払うつもりで貯金することである。(厳密にいうと実家に入れるお金を差し引いて残りの金額を貯金する)自分で決めて未だに実家にいるけれど、もちろん引け目を感じることもある。あと実際一人暮らしをすることになったときに、金銭的にできるのだろうか?という疑問があった。(散財的な意味で)だけど今の仕事をしている以上、一人暮らしをするメリットがほとんどない。(逆にこの仕事を辞めたり、内勤になったらすぐに家を出るな、とこないだふと思った)あと、実家をでることで変わる、というのは今までもいろんな人に言われたし、あきやさんも転機になったと言ってたから、実際そうなんだと思う。だけど、自問自答しているうちに家族との関係についても気づいたこともあり、前のような関係ではない。あと、ビビる大木さんがいろんな芸人に「実家にいるうちは売れない」と言われたから「絶対実家にいながら売れてやる!」と誓って、葉っぱ隊になり売れた、というエピソードが好き。だから安易に実家を出るのはちがうんじゃないかな?とあまのじゃくな私は思っている。だけど毎月この靴の分を貯金できたら、引け目はなくなって少しは自信になるんじゃないかなと思って、この約束を決めた。

まだまだ暑いので、おろすのは少し先にしようと思っているけど、ブーツを8月中に買いました。めっちゃ手堅い計画的なひとみたい〜!と他人事のように思ってます。笑

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