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まだ、覚えていますか。
まだ、覚えていますか。
友達とぼくの家に遊びに来た日が、すべてを変えたね。
君は、ほんとうにかわいくて、きれいだったよ。
内気なぼくは、何もできずモゾモゾしていたことを覚えていますか。
何度も一緒に遊んだけど、お互いの気持ちがわからずイライラしたよね。
そして、ぼくは君のことしか考えられなくなっていたんだ。
君のともだちに、ぼくの気持ちを伝えたけど……、ちゃんと伝わったのかなぁ。
ぼくは、毎日、毎日、君からのメールを待ってたよ。
鳴らない携帯を見返しては、イライラしてたけどね。
何度も、何度も、携帯を確認してたんだ。
ときには、友達に電話をかけて、携帯がつながっているか確認したよ。
あれから、二日……、三日……、たったかなぁ。
ぼくの気持ちは、焦るばかりで、間違った方向に進みそうなんだ。
君からの返事をまってたら、何もできないから、気にしないようにするね。
あれから、六日……、七日……、たったかなぁ。
もう君のことしか考えられないよ。
お願いだから、電話してほしいんだ。
少しずつ、おかしくなるぼくの気持ちは壊れそうだよ。
あれから、八日……、たったかなぁ。
ぼくから電話したいけど、勇気がないんだ。
君の返事を考えると、ぼくはおかしくなるから、気を紛らわせているけど。
無理なんだ、こんな気持ちはじめてだから……、連絡してほしいよ。
十日目の夕方だたかなーー。
君の友達から連絡があったのは。
ぼくには、本当にながく感じたんだよね。
期待ばかりが大きくなったり、振られたらどうしようなんて、不安もあったよ。
そして、ドキドキしながら、電話に出たことを、今でも覚えているんだ。
どうして……、どうして……、もっと早くいってほしかったよ。
君が病気で入院していることを。
そして、三ヶ月後には、もう、二度と、二度と……、君と会えなくなることを。
ぼくの告白を覚えていますか。
「君に振られても、ぼくは、いい男になって、何度も告白するよ。そして、どんなことがあっても、君と出会ったこの場所で、四十年後に、もう一度告白するからね」
まだ、約束を覚えていますか……、ぼくはまだ覚えているんだ。
だから、約束の場所に行くからね……、君に会えなくても、ぼくには君が見えるから大丈夫だよ。
そして、四十年かかったけど、ぼくの彼女になってね。