筋(力)トレとは?
こんにちは
ないとうコーチです。
トレーニングの調子はいかがですか?コーチもようやくトレーニングを再開することができるようになってきました!
ジムに行くといろんな器具があります。また、種目や目的も幅広くありますね。スポーツで結果を出すため、美容のため、運動不足のため...などなど
トレーニングと行っても幅が広いです。
今回の記事では、その中でもスポーツで結果を出すためになぜみんな筋トレするのかをご紹介したいと思います。この記事をみたあなたが行動し試合で活躍しているところを想像しながら書きます!
1,競技パフォーマンスに必須な筋トレ
そもそもなぜ筋トレをするか?
筋トレをすることでどうして競技パフォーマンスが向上するのか?
まずは疑問を解消するところからスタートしていきます。
筋トレとは略称で正式名称は筋力トレーニングと言います。
筋力トレーニングとは...筋力を高めるトレーニングのことを意味します。
ではなぜ、多くの選手が競技パフォーマンス向上のために筋力トレーニングをするのか...いろいろな目的などはありますが、主に高いパワーを発揮するためです。高いパワーが発揮できることで得られるもの。
例えば、陸上の短距離走は100mをいかに短いタイムで走りきるかを競い合う種目です。短いタイムで100mを走るためには一歩一歩を大きくするかつ、一歩一歩を速く踏むことが重要になります。
一歩一歩を大きく進むために、地面には高いパワーを伝えてその反発で人は前進します。この伝えるパワーが高ければ高いほど進む距離は大きくなり結果として短いタイムで走りきれる可能性が大きくなります。
では、パワーとはどのように表されるのでしょうか?
パワー(W)= 力(N)× 速度(m/s) という式である。
この力を向上させるために筋力トレーニングを行いパワーを向上させていきます。
2,力を強くする2つの要因
筋力トレーニングをする理由がご理解頂けたと思います。理由がわかることでやる意味がわかり、より積極的に取り組んでいただけるのではないでしょうか?
続いては、パワーに欠かせない力を向上するための2つの要因について紹介をします。要因がわかると、更にトレーニングの重要性が理解でき辛いトレーニングにも前向き取り組むことができると思います。
力が大きくなる要因
・運動単位を増やす
・筋繊維を肥大させる
詳しい説明は次の項目でご紹介します。
地面に伝える力が大きければ大きいほど、パワーは向上する可能性が高くなります。
筋力トレーニングをすることで、2つの要因から力の発揮できる最大値を伸ばし、高い力の出力ができるようになります。
最大値を伸ばしても発揮できる力が低ければ意味がありません。逆に100%の力を発揮できる人でも、最大値が元々低ければあまり意味がないのです。
3,力が大きくなる要因 〜 運動単位を増やす 〜
筋肉が複数の筋繊維が束になってできている事をご存知でしたか?
筋肉は複数の筋繊維が束になり、筋繊維一つ一つが伸長収縮する事で人の身体を動かしています。伸長収縮させるための命令は脳から発信され、神経を伝わって筋肉に届きます。
大きな筋力を発揮するためには、なるべく多くの筋繊維に脳からの命令が伝達されることが大切です。神経は、「運動神経」として脊髄から枝分かれし、数本から数百本以上の筋繊維つながっており、これらをまとめて「運動単位」と呼んでいます。運動単位の動員率を高め、より多くの筋繊維を収縮させることが重要です。
筋力トレーニングで運動単位の動員率を高めるにはどのような事をするべきなのでしょうか?
最大に近い高負荷を使用して、脳や神経系にインパクトを与える事や、全力スピードで動作を行う事が重要です。手軽のものを何個かご紹介します。
・スクワットジャンプ(手は腰)
スクワットの姿勢から全力で高く跳び上がります。
膝を曲げた状態から思いっきり跳び上がるのでかなり大変です。なかなか、地面に力を伝えられずに跳べないかもしれませんがトライしましょう。
※大事なことは毎回全力で地面を押して速く高く跳ぶことです。
6回 × 3〜5セット 休憩1〜3分(目安)
セット間しっかりと休憩をし疲労が感じなくなってから全力で跳ぼう!
・連続ジャンプ(腕を自由に振って)
連続でジャンプをします。ポイントは跳び始めてからはなるべく膝を曲げないこと。地面に接地する時間は短くなるべく高く、跳ぶ時には、全身を使って高く跳ぶ事を意識しよう!
連続で10回 × 3〜5セット 休憩2〜3分(目安)
スクワットジャンプ以上に強度が高いので、しっかり休みましょう。最初は芝生など柔らかいところからやると膝への負担も軽減されケガの予防にもつながります。
4,力を大きくする要因 〜 筋肉を肥大させる 〜
前項のはじめに紹介した通り筋肉は複数の筋繊維が束になってできています。その繊維一つ一つが太くなる事が筋肉を大きくすることにつながります。筋繊維一つ一つを肥大させるためには、一定以上の負荷刺激を加え強く活動させることが必要です。
筋肥大をさせるためには、少なくとも*1回持ち上げられる最大のウエイト70%以上の負荷(12回以下しか繰り返しができない負荷)を用いることが必要になります。ターゲットにしている筋肉が収縮する時に速く、筋肉が伸長する時に遅くエクササイズする事により筋損傷が発生しやすくなります。
筋損傷が起こると、損傷した部位を修復する働きが活発になり、タンパク質が合成されやすくなります。環境や条件が良い事で筋肉はトレーニング前より大きく強く変化します。変化をさせるためには、トレーニングだけでなく身体を構築する栄養を摂取するための食事や十分の休息やケアが必要となります。
*近年では、現在紹介している1RMからトレーニング重量を算出するPBT(Percentage Based Training)だけでなく、速度を基に負荷強度を決めるVBT(Velocity Based Training)が注目されている。筆者は現在VBTを利用しトレーニング指導を行っています。
5,まとめ
多くの選手が自ら関心を持って筋トレをすることが非常に望ましいと思います。しかし、筋トレの理解を間違ってトレーニングをする事で、ただ肥大をさせて力の最大値のみを向上、上手く出力できないと言う宝の持ち腐れになってしまうことが多々あるのではないかと思います。
筋肥大は多くの人が冬季のトレーニングしっかりと行うべき分野だと思います。ただそれだけでは、足りないのです。しっかりと出力できるように運動単位の動員率をあげられるようなトレーニングもぜひ試合が近づいて来た時には導入をしてくださいね。
参考資料
基礎から学ぶ!筋力トレーニング ベースボール・マガジン社
https://www.amazon.co.jp/%E5%9F%BA%E7%A4%8E%E3%81%8B%E3%82%89%E5%AD%A6%E3%81%B6-%E7%AD%8B%E5%8A%9B%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0-%E6%9C%89%E8%B3%80-%E8%AA%A0%E5%8F%B8/dp/4583100701