見出し画像

過去最高を超えていく、ロックバンド「SUPER BEAVER」に支えられる日々。

2024年9月7日、ロックバンド「SUPER BEAVER」のライブを札幌・芸術の森へ観に行ってきました。

私自身は彼らのライブを観るのが2回目でちょうど1年ぶりでしたが、その時よりも最高。熱い。響く。

「過去最高を届ける。」彼らはよく口にするんですが、まさに過去最高のライブを常に更新し続けているロックバンドなのです。

この日は4000人のチケットがソールドアウトし、当初は1日公演だったものの追加で2DAYS公演となった盛況ぶり。

札幌で4,000人(2日間合わせると8,000人!)を呼べるアーティスト、特にバンドシーンではほとんどいません。

それだけ彼らのライブを観たいという人が多いということですし、また行きたいなと思わせてくれる数少ないアーティストです。

これは余談なんですけど、今回のライブ、私は10年以上前に行ったAKB48「桜の栞」握手会イベントに行った時の感動・興奮を完全に超えてしまいました。

当時推しだったさっしーに会った時の衝撃を超えてしまいました。いやほんとに。

ということで今回は、このSUPER BEAVERとはどんな経歴を持ったバンドなのかという点と、おすすめ曲をピックアップしていますので、最後まで読んでもらえると嬉しいです。


SUPER BEAVERの成り立ち

ざっくりと彼らの成り立ちを解説します。

SUPER BEAVERは2005年に東京で結成し、渋谷龍太(ボーカル)、柳沢亮太(ギター)、上杉研太(ベース)、藤原“36才”広明(ドラムス)で構成される4人組ロックバンドです。

結成後、TEENS' MUSIC FESTIVAL 2005 全国大会にてオーディエンス大賞を受賞します。

10代の音楽家が集まる賞レースなので、言ってしまえば「音楽の甲子園」で準優勝を果たした、という表現が正しいかなと。

そして、翌年の2006年大会では大賞とオーディエンス賞を受賞し、「完全優勝」を成し遂げた超超超新星バンドだったのです。

こうした若者向けの賞レースは、「青少年の健全なる音楽文化の発展に寄与することを・・・」みたいなことはもちろんありますが、音楽関係者が若手ミュージシャンを青田買いする場でもあります。

高校野球でも甲子園はドラフトの目玉を見つけれたりするので、そういったものと一緒です。

すぐに「大人」に目をつけられた彼らは、メジャーデビュー前の準備段階となる、育成としてインデーズデビューを果たします。

ワンマンライブもチケットがソールドアウトするなど、2年でしっかりとファンの基盤を獲得し、満を持して2009年にソニーミュージック(エピックレコーズ)からメジャーデビューを果たしました。

まさに「シンデレラストーリー」を地で行く彼ら。

ここまで順風満帆なバンド人生を歩んでいるロックバンドはあまり聞いたことがありません。

これだけ聞くと、「はいはい才能の塊バンドね、おもろくねー」と思ってしまいますが、そうではありません。

このメジャーデビューが、彼らの暗黒期の始まりだったのです。

SUPER BEAVERの暗黒期

1stシングル「深呼吸」でメジャーデビューを果たした彼ら。

しかも、アニメ『NARUTO-疾風伝-』ED曲に起用され、カップリング曲である「道標」がアニメ『NARUTO-少年編-』に同時タイアップという、異例、いや史上初の快挙を成し遂げたのです。

めちゃめちゃ恵まれとるやないか。と正直思いますが、それはこれまでの彼らの功績がそうさせたのです。

しかし、ここからというもの、泣かず飛ばすの状況になってしまいます。

様々な対談でも語られているのですが、大きな理由としては担当プロデューサーとの衝突です。

そもそもの話ですが、ライブや音楽を聴いてくれるファンが満足すれば、ライブ動員も増えますしCDの売上も増えます。

しかし、音楽業界の大人たちはエゴを振りかざし、彼らを「支配下」に置こうとしていました。

記事にはできないような、ひどい扱われ方をしたようです。

「本当にやりたいことはこれじゃない」「音楽が辛い」

そのプレッシャーから、限界がきたボーカルの渋谷さんが倒れ、一時解散の危機に陥ります。

そうして、彼らはメジャー落ち、いわゆるクビ宣告をされたのです。
※クビというよりも本人たちがこの大人たちの期待にこたえられないと離れることを決意したというのが正しいかもしれません。

本人に会って聞いたこともないですし、対談などもあまり目にしたことがないのであくまで想像でしかないのですが、相当ショッキングな出来事だったのではないかと思っています。

SUPER BEAVERの大逆転

これは私の感覚ですが、これまで順風満帆でバンド人生を送ってきた彼らが、メジャーレーベルに入った途端、全然戦えなくてクビ。

通常のバンドであればプライドがズタズタになり、そのまま解散。

もしくはメンバーの誰かが辞めることが当たり前なんです。

しかし、誰もやめることなく、ここから「新生SUPER BEAVER」の快進撃が始まります。

自分たちでレーベルを立ち上げ、インディーズとしてまた一からスタートした彼ら。

メジャー時代は全て大人たちのお膳立ての上に成り立っていたため、CDの作り方すらわからない状態だったそうです。実際にこういうバンド結構いるんです。笑

それでも4人でやるしかないと決めて、全国津々浦々ライブ行脚を行います。

バンド車が廃車になったり、物販を全て紛失したり、借金を抱えたり、様々な問題がありましたが、なんとか乗り越えて着実にファンの心を掴んでいきます。

自分たちの本当にやりたい音楽を突き詰めた結果、アニメのタイアップやドラマの主題歌が決まるなど、メジャーでやっていた時よりも大きな成果も掴み始めます。

そして、2018年にインディーズバンドながら、アーティストの聖地「日本武道館」でのワンマンライブを成功させます。ライブ動員数は1万人です。

先ほどからメジャー/インディーズという話をしていますが、違いがわからない方にざっくりお伝えすると、会社で言えば「大企業がメジャー」、「中小企業がインディーズ」という例えが、個人的には1番しっくりきます。

この「中小企業」が日本武道館でやること自体奇跡ですし、ましてや1万人を動員するなんてことは異常なんですが、異常なくらいの熱量・行動量で、全国からファンを獲得してきた彼らだからこそ行えた快挙でした。

そんな彼らですが、メジャーから離れて約10年が経った2020年に、なんとメジャーレーベルに返り咲くことになりました。

それも、クビ宣告されたも同然だった、ソニーミュージックに戻ったのです。

この時点では、インディーズで十分稼げていたし、もうメジャーに戻る必要もない状態ではあったそうです。

しかし、やはり「中小企業」ではやれることに限界があり、もっと高みを目指すとなると、「大企業」に頼った方が実現しやすい。

あと、クビになったところとまた組むというのがおもろいやん、という流れから決まったことでした。
※もっと色々な思惑はあったと思いますがここは割愛します

この大逆転劇は、私もバンド活動をしていた経験がありますが、そうそうありません。いや聞いたことない。

野球で言うと、忘れもしない2000年9月24日の巨人対中日戦。

巨人は4-0で負けていましたが、9回裏に元木、高橋、松井の連続安打からのまさかの江藤が同点満塁ホームラン。

そしてその後、二岡がまさかの優勝決定サヨナラホームランを放ち、長嶋ジャイアンツがミレニアムVを決めた、あの試合くらい「ありえない」出来事なのです。

当時野球少年だった私は、これを見て「ありえない!すごすぎ!」と思ってはいたのですが、その衝撃と同じくらいの衝撃を彼らに感じてしまったのです。

そして、全員オリジナルメンバーで生き残って帰ってきたということ事実に、「信じられない」という気持ちが強いです。

こんなバンド、もう応援せざるを得ないじゃないですか。

まずはこれを聴いてくれ!5選

もっと詳細に、事細かくお伝えしたいことがあるのですが、あまり彼らに詳しくない方にお伝えしてしまうのは野暮というもの。

しかし、これだけのストーリーがあるバンドは、そうそういないと思います。そう聞くと、なんだか気になってきませんか?

そこで、まだSUPER BEAVERを聴いたことがない、もしくは数曲は知っている、という方のために、これを聴いていないなら、「歌詞を読みながらまずは聴いてくれ!」という楽曲を5曲選ばせていただきました。

全曲素晴らしいので選ぶことが難しいのですが、なんとかピックアップしてきました。

まあ能書きは置いといて、簡潔に説明するのでまずは聴いてみてください。

ありがとう

この曲で「あ、いいかも」とならなかった場合、もしかしたらあなたにSUPER BEAVERは向いていないかもしれません。笑

ただ音楽は人それぞれなので、歌詞を見ながら感じ取ってみてください。

らしさ

私はこの曲で好きになりました。当時「ばらかもん」というアニメがやっていて、その流れで聞いていたのですが、「マジ歌詞(良い)。」となる曲です。

人として

この曲は泣けます。そして人に対して、なんだか優しくなれます。

アイラブユー

男女限らず、大好きな人にちゃんと好きだという気持ちを伝えれていますでしょうか。すぐにでも伝えましょう。

東京流星群

今から10年前に作られた曲ですが、映画「東京リベンジャーズ」の主題歌「名前を呼ぶよ」のカップリングとして再録された曲です。

ライブでも盛り上がる、定番曲。

SUPER BEAVERの集大成「切望」

どうでしょう、先ほど選ばせていただいた5曲の中で気になった曲はあったでしょうか?

あった!最高!という方、ありがとうございます。

そんなあなたのために、「切望」という曲をお送りします。

個人的に思っていることですが、この曲はこれまでの彼らの道のりの集大成とも呼べる楽曲です。

歌詞、歌声、サウンド、どれを取ってもピカイチ。五臓六腑に染み渡ります。

SUPER BEAVERのライブに行こう

かっこいい!好きかも!となった方、ありがとうございます。

でしたら、彼らの沼にハマるためにライブに行きましょう。グッズも可愛いので。

彼らのライブは超一級品です。昔からライブバンド(簡単にいうと音源で聴くよりもライブの方がかっこいいバンドのこと)と言われていましたが、他のバンドとか比べ物にならないくらいのライブを行っています。

他のアーティストが「ショー」だとするならば、彼らのライブは会場参加型の「お祭り」です。正しい認識かどうか置いといて、「自分自身のライフイベント」なんです。

ライブももちろん最高ですが、その後のリアルの生活に戻った時に、このライブのことを思い出して「頑張らないとな」とさせてくれるのが、彼らSUPER BEAVERのすごいところ。

ちなみに友人と言っていたのは、SUPER BEAVERを聴いているか聴いていないかでその人の価値観が見えてくると。笑

まさにその通りなんです。SUPER BEAVERを聞いていなかったら、こんなに人の事を考えたり、こんなに人に優しくすることってないだろうな、と思うからです。

そんなロックバンドに支えられながら、今日も生きております。

このような経験談をもとにしたエッセイを中心に、どんどん投稿していこうと思っているので、みなさん仲良くしてください。

自己紹介noteはこちらです。

色々な記事にスキしてくれるとめちゃめちゃ喜びますので、よろしくお願いします。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?