【BL小説】Finder #3
★推奨BGM
音小さめでかけながら読んでもらえると
なんとなくせつない感じが合うかなって。
たぶんすぐ読み終わるだろうから
途中の曲や後ろの方の曲もかけてみてね♪
#3
蓮と久々に会えると思ったら、気分が上がる。
ガラにもなく部屋を片付けた。
蓮が好きそうなアイスも買った。
待ち合わせ時間の15分前に、最寄り駅に着いてしまい、喫煙所でタバコに火をつけた。
高校の頃は、よく屋上で吸ってたっけ…
蓮は吸わないのに、いつも付き合ってくれた。
授業サボっても、あいつはちゃんと勉強できたんだよな…いつも不思議で仕方なかった。
時間きっかりに蓮が現れる。
あまり変わってはいないが、少しだけ垢抜けた気もする。
蓮の周りだけ、空気が澄んでるみたいだ。
背はオレより高いのに、顔の大きさは変わらない。
くっきりしたフェイスラインとツヤツヤの髪。
大きめの瞳と長い睫毛。
すぅっと通った鼻と柔らかそうな薄い唇。
自覚はないみたいだけど、こいつは普通に歩いているだけで目立つ。
現に、すれちがう女性の何人かは、蓮の方を振り返っていた。
「久しぶり!」
「おまえさぁ、、相変わらず目立つよな?」
「え、そう?柊もすぐわかったよ」
「それはオレが銀髪だからだろ?」
そうだった。
大学に入って間もなく、大学に通う意義を見失ったオレは、突然髪をシルバーにしたんだった。
特に意味はない…けど、何か変わるかもしれないと思っただけ。
結果的にはよけいに人を遠ざけることになっただけだった。
とりあえず、酒でも仕入れるか。
スーパーに寄ってビールと缶チューハイを買い込む。
安い酒を飲みながらビザを取って2人で食べた。
大学の話、映画の話、バイトの話、、
何を話しても、蓮はうんうんと頷いて聞いてくれた。
「そういえばさぁ、彼女できた?」
蓮に聞いてみた。
「できる気配なし」
苦笑しながら蓮が答える。
まぁ、なんとなくはわかってたけど。
「おまえさー、モテそうなのに、女に無愛想なんだよ」
「柊だけには言われたくねー!」
バカな話をしつつも、いろんな話をした。
ゲームもした。
楽しい時間は過ぎるのが早い。
いつのまにか終電の時間はとっくに過ぎていたようだ。
「あー、今日泊まってく?」
「わりぃ。そうさせてもらうわ」
「布団1つしかないけど」
「別にどこでもいいよ」
タオルケットぐらいはあったっけな…
まぁ、夏だし風邪引くこともないだろう。
「Tシャツと短パン貸してやるからさー、シャワー浴びてきたら?」
「サンキュー」
…to be continued
━━━━━ᵗʱᵃᵑᵏᵧₒᵤ━━━━━━━━━━━━
読んでいただいてありがとうございました。
気が向いたら更新していきます。
よかっらイイね🩷もらえましたら泣いて喜びます。
では、また。