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AIとのコミュニケーション術:映像クリエイターが学ぶプロンプトの基本

ぼくはフリーランスで映像制作をしています。大学を卒業してすぐ映像制作会社に入り、アシスタントとして学びながら経験を積んできましたが、今はひとりで案件をこなす日々です。そんな中で注目しているのが、さまざまなAIツールの活用です。特にテキストベースのやりとりでは「プロンプト」と呼ばれる指示文の書き方がかなり重要だと感じています。そこで今回は、ぼくが学んだ「初心者でも失敗しにくいプロンプトの基本4原則」についてご紹介します。


プロンプトとは何か

プロンプトは、AIに「こうしてほしい」という指示を出すための文章です。なんとなく質問を投げかけてもAIは答えてくれますが、欲しい回答が明確にあるときは、きちんとプロンプトを整える必要があります。たとえばナレーション用の短い文章を作成したい場合でも、目的や文章量、口調などをはっきり示さないと、思わぬ方向の答えが返ってくることがあるんです。

映像クリエイターの立場でいうと、字幕や企画書の草案など、AIに提案してもらいたい場面は多々あります。うまく指示すれば、頭の中のイメージを大きく広げてくれるので、非常に心強いツールになると思います。


目的をはっきり伝える

まず大前提として「何をしたいのか」「AIにどんな役割を期待するのか」を明確に伝えることが大切です。たとえば「映像制作向けに自動字幕生成のポイントを教えてほしい」と依頼するのと、「字幕生成について何か教えて」と依頼するのでは、返ってくる答えの具体性がまるで違います。

ぼくがよく使うのは、「カジュアルな口調のナレーションを書いてほしい」というように目的をはっきりと指定する方法です。さらに「企業PR動画なのか、個人のVlogなのか」など、使う場面を具体的に書くと、AIの提案もより的確になります。


背景・文脈を少しだけ補足

情報が必要な理由や状況を簡単に説明すると、AIも回答しやすくなります。映像の尺やターゲット層、全体のテーマなどを少し伝えるだけでも、提案内容が格段に良くなるはずです。

たとえば、ぼくの場合「SNS向けに映像を拡散する想定なので、20秒以内に収まる内容で考えてほしい」と伝えるだけで、AIから秒数を意識した台詞の案が返ってくることがあります。それをLarkでクライアントやスタッフに共有すると、早い段階でフィードバックをもらえるので効率的です。


どのくらい詳しく教えてほしいか指定

AIはおしゃべりが得意なぶん、指定がないと膨大な情報を返してくることがありますし、逆に簡単すぎて物足りない場合もあります。そこで「具体例を2つ挙げてほしい」「専門用語は少なめに」などとルールをあらかじめ設けておくと、余計な手戻りを防げます。

映像クリエイターの仕事では専門用語を多用しがちですが、クライアントが専門知識を持たない場合もあります。そんなときは「学校の部活紹介動画として理解できるレベル」などと書いておくと、納品後の修正リスクを減らせると実感しています。


出力の形式を決める

AIに指示するときに意外と大事なのが、回答の形式をどう指定するかです。箇条書きが良いのか、長文が良いのか、段落をしっかり分けてほしいのか、といった点ですね。指定しないと、長い文章のかたまりで返ってきてしまい、読みづらくなることがあります。

ぼくはLarkでほかのメンバーと情報をやり取りする機会が多いので、箇条書きや見出しを入れた構成で返してもらうようにお願いしています。すると、別の人がすぐ内容を理解できてフィードバックも早まるので、とても助かっています。


プロンプトの例

たとえば「字幕生成のポイント」をAIに聞きたいときは、こんな感じで書きます。

「自分が制作している動画は約3分で、SNSに投稿する予定です。視聴者は大学生から社会人まで幅広い層を想定しています。字幕の配置や文字サイズなど、見やすさの工夫を3つ、箇条書きで教えてください。専門用語はなるべく少なめで。」

このように動画の長さや視聴者層、欲しい情報の量、出力形式まで丁寧に書いておくと、かなり具体的なアドバイスを期待できます。


ぼくが行動してみたこと


実際にこのプロンプトの基本4原則を意識してさまざまなAIツールに依頼してみたところ、答えの精度が一段と高くなるのを実感しました。特に映像のナレーションや構成案を短くまとめてほしいときは、ただ「短くして」と言うより具体的に指示するほうが、結果が格段に良くなりました。

そのおかげでナレーションの仮テキストがいつもより早く完成し、スケジュール管理に余裕ができたんです。さらに、それをLarkで共有すれば「最初からイメージしやすい」とスタッフにも好評でした。もちろんAIだけで完成品になるわけではないですが、準備段階の手間が減るのは非常にありがたいです。


まとめ

プロンプトの肝は、「目的」「背景」「必要な詳しさ」「出力形式」という4つのポイントを明確にすることだとわかりました。映像制作におけるアイデア出しや字幕作成など、実践できる場面はとても多いと感じています。

これからもさらにプロンプトの書き方を工夫しながら、スピーディーで質の高い仕事を目指したいです。もしAIの活用に興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、まずはシンプルなプロンプトで試してみてください。指示が伝わりやすくなるだけで、AIはぐっと力を発揮してくれます。そのあとの成果をLarkなどで共有すれば、チームでのフィードバックもスムーズに進むはずです。

これからも学んだことを積極的にアウトプットしつつ、プロンプトづくりのスキルを磨いていきたいと思います。

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