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「冤罪犠牲者の会」第3回総会

 2021年10月16日、「冤罪犠牲者の会」の第3回総会が東京都内で開かれた。

「冤罪犠牲者の会」は2019年3月に冤罪事件の元被告人らで結成。冤罪をなくすための法整備を国会議員にはたらきかけたり、当事者のみならず家族の人生も奪う冤罪の怖さを市民に訴えたりしている。

 冒頭、ミュージシャンで「冤罪犠牲者の会」事務局長を務める、なつし聡さんが挨拶。

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「冤罪をなくすための会というと、会員がしかめっつらで活動しているイメージだが、『冤罪犠牲者の会』は違う。会則にも『明るく楽しい活動を行い』とある。ぜひ気軽に参加してほしい」と呼びかけた。

 なつしさんが「冤罪界のスーパースター」と紹介して登壇したのが布川事件の冤罪犠牲者の桜井昌司さん。

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 布川事件は1967年に茨城県北相馬郡利根町布川で発生した強盗殺人事件。桜井さんは1978年に最高裁で無期懲役の判決が確定し、1996年に仮釈放された。2011年、再審で無罪判決が確定する。

 2021年8月27日、東京高裁は警察と検察の違法な取り調べを認定し、茨城県と国に合計約7400万円を桜井さんへ支払うよう命じる判決を言い渡した。茨城県と国が上告しなかったので、東京高裁判決が確定している。

 ガンで闘病中の桜井さんは、東京高裁判決の確定に触れて、「最高裁でも警察と検察の違法な取り調べを認定させようと意気込んでいたのに、茨城県も国も上告しなかった。おかげで、一時、体調が悪くなった」と笑わせた。

 そして、「自分は活動の先頭には立てないが、警察や検察をギャフンと言わせるまで頑張りましょう」と訴えた。

 税理士・不動産鑑定士で『裁判所の大堕落』(コスモの本)の著者、森田義男さんによる「裁判官は『無能』である」と題する講演も行われた。

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 森田さんは「土地評価などの裁判を20~30件経験した。全部勝てるはずが、大半が敗訴だった。これをキッカケに裁判所を研究しはじめた。刑事裁判の有罪率が99.9%だということを知り、腰を抜かした」と言う。

「仕事で『有能』とは、使命感があること。試験に強いというのは小さな要素の1つ。日本の裁判官は使命感を放棄している。警察や検察が冤罪をつくろうとしても、裁判官が有能ならば、防げる」

 最後に「裁判所は権威が頼り。『裁判官は無能』と認識する国民が増えれば、裁判所も変わらざるをえない」と締めくくった。

 総会の様子はネットで全国の会員へライブ配信された。

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