YGO 地獄鮫の昼食

Prrrrrrrrrrr

午前も早めの時間、神代凌牙の携帯が鳴り響く

「よう凌牙」

「なんだよIV・・・こんな時間から」

「昼空いてたら飯でも食いにいかねぇか」

「はぁ?何でお前と・・・」


紆余曲折あり11時に集合することになった二人

「んだよ、向こうから呼んだくせにまだ来てねぇのか」

「おいおいよく見ろよ。先に着いてんだろ」

「んぁ・・・?お前なんだその恰好・・・」

シャークは目を丸くした

合流したIVの恰好がTシャツとラフな服にサングラスをかけた見慣れない姿だったためだ

「いつもの恰好だと目立って声かけられて落ち着いて飯食えねぇと思ってな。俺だってこんな格好することだってあるさ」

「それも・・・そうか・・・?そもそもファンサービスはお前のモットーじゃねぇのかよ」

「へっ、そりゃいつもは意識してるが俺にだって落ち着いて動きたい時もあるぜ。ところで何食うよ凌牙。お前へのファンサービスだ、奢ってやるよ」

「ああそうかい・・・どこにするか」


~地獄鮫inバーガーショップ~

「特に浮かばねぇしここでいいか?」

「おお!いいぜ!俺もあんまりこういうもん食わねぇからな!」

(いい生活してるアピールか・・・?)

などと訝しむシャークを尻目にメニューを眺めるIV

「どれにするよ凌牙?」

「ん、そうだな・・・」


一通り注文を済ませた二人

「モグ・・・けっこういけるな凌牙・・・モグ」

「ああ・・・そりゃ良かったよ・・・」

普段とは違う恰好のIVがジャンクフードをほおばる姿に少し違和感を隠せない様子のシャーク

「ところでよ、今度各エリアのプロデュエリストが集まる交流戦みたいなのが開かれんだけどよ」

「おう」

「俺の対戦相手に予定されてる奴がゴーシュ・ザ・スターマンって奴なんだが・・・これってハートランドんとこにいた奴だよな?」

「ああ、そうだな。WDCの後プロになったんだとよ。遺跡のナンバーズ探してる時にあいつの試合を見たこともあるが生半可な相手じゃないぜ」

「凌牙がそう言うんだ、相手に不足はねぇな」

ハンバーガーとポテトを食べ終え飲み物を啜る二人

「そういやIVって、プロの試合用と他とでデッキ使い分けてんのか?」

「まぁ、そうなるな。仕事でのデュエルとファンサービスは別物だからなぁ」

ニィっと悪い笑顔をするIV

「相変わらず趣味の悪い奴だぜ・・・」

「おいおいそんなこと言うなよ凌牙ぁ」

「IV・・・今度プロでの試合用デッキで俺とデュエルしろよ」

「お?別にいいがどうしたんだよ急に・・・」

「大昔、どこかのゲス野郎に嵌められなければどっちが優勝してたのか、ちょっと気になってな」

「へっ、なるほどな・・・いいぜぇ?なんたってお前は俺の一番のファンみたいだからなぁ?どっちにしろ俺が勝つってところ見せつけてやるよ」

「そうこねぇとな!次会うときはお前の泣きづら拝んでやるぜ」

「ふっ、その大口叩けないようにしてやるから覚悟しときな」


静かにあの時の再戦を誓った二人



午後のひと時を終え二人は解散した。一つの約束をして。

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