【三国志大戦】神騎スペックデーの臧遼的な

「孫権軍が10万の軍勢を引き連れこちら合肥に向ってるとのことです!!」


青い顔で伝令に来た兵を見つめる三人の魏軍の将

張遼、楽進、李典


「やはり来たか・・・」

「10万か・・・我々は多く見積もっても7000と言ったところ」


合肥に控える兵の数は孫権率いる軍の十分の一にも満たない


(この窮地・・・如何に脱するか・・・)

三人の将の一人、張遼

彼は呂布軍より魏に加わった所謂外様である

李典にとっては親族を殺した仇のようなものでもあり、合肥に赴任した時より三人の間には不協和音が流れていた


「殿の命令によると、張遼と李典が出撃し我が防衛に回れ、とあるが」

不仲である張遼が出陣することが、自分が先陣を任されなかったことが不満であるように曹操からの命令書を読み上げる楽進


「命令がそうであるならば従うしかあるまい」

李典も不満そうではあるが曹操からの命令ならば、と渋々自分を納得させるよう言葉にした


(やはり彼らは多少疎く思っているか・・・)



~合肥赴任前~

「よう、張遼!お前次は合肥の方行くんだってな?」

明るく張遼に声をかける臧覇。彼は呂布軍にいた頃よりの付き合いで、魏に同時期に加わった戦友である

「ああ、呉との戦闘に備えてな」

「しっかし、曹操に信用されてんなぁ!重要な地点だろうに・・・。つっても、楽進と李典と一緒なんだろ?大丈夫なのかよ」

「今の俺は魏のために武を振るうだけだ。それを奴らにも見せつけてやればいい。そうだろう?」

「へっ!お前らしいな!お前がいりゃ味方も勇気でるし、勝利も間違いねぇだろうな!」

「言い過ぎ・・・ではないか?」

「んなわけあるかよ、俺が証人なんだ、自身もてや!」

「ふっ、そうか、、、」

自然と笑顔が漏れる張遼。

「いい顔なったな!!そんじゃまぁ、また生きて会おうや!!」


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友との会話を思い出していた張遼

「李典、お前には俺を斬る権利がある」

「急に何を・・・」

「呂布の下にいた俺はお前の仇であることに違いはない。だがしかし、今の俺は魏の為に武を振るうと決めた。この窮地、俺はこの身を魏のために捧げるつもりだ」

「・・・私も、この戦いに私情を挟むつもりはないさ。殿が我々にこの地を託したのだ。それに応えるだけだ。楽進もそうであろう?」

「無論・・・殿が防衛を任せるのであれば、我もその命に応えるのみ」


(そうだ・・・俺はいつも通り武を振るえば良い・・・)


「伝令!!!孫権軍、合肥に到着した模様です!!!」


「来たか・・・」

「ああ。」


武器を手に取る三人の男たち


(またあいつの元気な面を拝むためにも、勝って生き延びねばならぬな)

友とまた生きて会う為にも、張遼は先陣を切る


「行くぞ!!敵に恐怖を!味方に勇気を!そして我らに勝利を!!!」

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