波乱の中に光を見出すセカンド19
●順調に歩み始めた自分自身の道
試行錯誤を繰り返し、ようやく腑に落ちたタイプレメディ。
出発点となる種を見つけたことで、その後の人生は大きく動きだします。
セミリタイアしたような状態だった仕事は、翌年から、
占星術を中心として本格的な導き手としての職業を進めることになります。
ただ、その道を歩むことを決めたことも簡単ではありませんでした。
選択するまでの過程では、ワイルドオートのサポートも大きかったです。
ワイルドオートは「進むべき道や方向性を示す」エッセンスです。
ワイルドオートも私自身にとって、非常に大きな存在となった植物ですが、その話はまたの機会にして、今回は時をもう少し進めていきます。
●上手くいかないことが続出
2013年(今から8年前)に山形に転居することになったのですが、
その頃から、苦悩の連続となりました。
ある日、行きつけの美容師の方から「ここ、どうしたんですか?」と、
後頭部や側頭部を鏡で見せられました。
すると、なんと大きな円形のハゲがいくつも。。。
仕事は、2008年当時から比べるとあきらかに発展していました。
中でも、占星術の仕事が活動の核になり始めていました。
しかし、この頃から「他者との衝突」や「理解されないことの苦悩」
あるいは「些細なことでのいらだち」があきらかに増えてきます。
いわれもないことで怒られたり、不条理な反感をかわれたり、
-もちろん因果関係はあるのですが-
あまり今までにはなかったことが起こるのです。
単なる対人関係の摩擦というより、仕事に関する主義や
ポリシーに対する批判めいたことが多かったことが、
さらに悩みの種となっていきました。
また、慣れない土地での生活や17年共にしてきた愛猫の死、
あるいは、エッセンスの師であった方が他界されたことなどもあり、
かなり精神的に追い詰められていました。
そのため様々なエッセンスを服用しました。
ウオルナット:周囲の干渉をプロテクトする
ウ イ ロ ウ :自己憐憫や被害者意識を浄化する
ホ リ ー :強い感情の反発を愛に変える
ビ ー チ :狭量な精神に寛容性を与える
今から考えると、なかなかナイスなチョイスでした(笑)
しかし、残念ながら、どれも癒しや気づきをもたらすほどには、
作用しなかったのです。
ちなみに円形脱毛症になるのは人生で2度目。1度目は受験浪人時代で、
そこから29年目のことでした。
●問題があるほど自分自身の道を生きる確信がもてる
ある日、エッセンスの講座の準備のために「エドワード・バッチ著作集」(BABジャパン)を読んでいると、こんなフレーズが飛び込んできます。
人生に問題が増えれば増えるほど
自分の使命を果たすだけの価値があることを
確信できるようになります。
これは「汝自身を解放せよ」第5章の一節です。
ここでいう「人生の問題」というのは、主に「他者からの干渉(あるいは、他者への干渉)」のことを表しています。
その上でバッチはこんなこともいっています
人が、自分のなすべき仕事を見つける時も
自分と調和して違和感がないので
何の苦労もいらず、簡単で楽しいと感じるものです
ですから、なすべき仕事を通じて
私たちは幸福で、くつろいでいられるのです。
バッチは「問題が多発すること=使命の価値の確信」と言っていますが、
同時に「使命=自然で違和感がなく簡単なこと」とも言っています。
これは一体どういうことなのでしょう?
自分と調和し違和感がないことが大事なのであれば
問題が多発するということは道を間違えているということなのだろうか?
逆にそのことが、確信に近づいているということなのだろうか?
そもそも、自然で違和感なく働くってどういうこと?
またもや思考は無限ループに陥っていきます。
●思考のループに出口を与えたチェリープラム
そんな時に、ある会で選んだのが「チェリープラム」でした。
当時は定期的に自分を振り返り、エッセンスを選定してく場をいくつか
持っていました。その会の一つで選んだものがチェリープラムです。
チェリープラム
・感情が制御できず、恐ろしい行動を起こすような気がする時に
・自暴自棄になっている時に
・精神に異常をきたすのではないかと思っている時
たいていの解説書にはこんなふうに書いてあり、自分にはあまり縁がない
エッセンスだと思っていました。
しかし、服用して数週間後、ある授業が終ってから、ふと思ったのでした。
「ここは一度、批判でも意見でも、全て受け入れみよう」
「自分のやりたいやり方や伝え事は横に置いてみよう」
「納得がいかなくても、まずは他者や周囲が望むことをやってみよう」
自分の中では「どうした?」という戸惑いめいた気持ちもあったのですが、ひとまず、感じたことをそのままやってみると、
実際の現象面では、面白いことが起きてきたのです。
他者の意見や主張を受け入れれば入れるほど、
自分の表現力が増し、伝わるようになっていくのです。
他者を受け入れることで関係性がスムーズになることは想定できます。
しかし、逆に自己をより強く打ち出せるようになってきたのです。
これは一体どういうことなのでしょう?
●チェリープラムは、新しい可能性を顕在化させてくれる樹木
チェリープラムの幹は黒く湾曲し、何本もの枝が錯綜して、全体性が侵されたフォルムをしています。それは、不明確なアイデンティティが、人生で出会う出来事に混乱し、自己を見失っていることを示します。
秋から冬にかけては、ずっと弱々しい外見のまま林縁にたたずんでいます。
しかし、春を迎え、一定の気温と光の量が整うと、一斉に開花させます。
チェリープラムの花は、黒く荒れた幹や枝のどこに隠れていたのだろう?
と思うほど、真っ白な五弁の花を咲かせます。そして、輝きに満ちた白い花は、瞬く間に樹木全体を覆い、眩い光に放ちます。
樹木における花の量は、目的意識の高さとそこに向かう純粋なエネルギーに関係します。そのためチェリープラムは、混乱する内面の中から、ある一定の条件が備わると、突如として新し目的意識に目覚めていくのです。
一定の条件とは、冬から春へと移行する時に生まれる新しい環境です。
そのため、チェリープラムは環境が大きく変わる時、あるいは、新しい環境に適した新しい自分が必要な時に、作用してくれるエッセンスです。
植物は春の訪れをよく知っているのでしょうが、人は波乱を通してでしか環境の変化を認識できないのかもしれません。
バッチは6年の年月をかけて前半の19種類のエッセンスを発見します。
しかし、自分の壮大なビジョンに対する焦燥感から、不安や絶望を感じ
「混乱と葛藤で気が狂うのではないか」と感じていたそうです。
そんな時に、ソットウエル(現在のバッチセンターのある村)の小道を歩いている時に発見したのが、早春に光輝くように咲くチェリープラムでした。
そして、それから半年あまりで後半の19種類を次々と発見していきます。
また、ヒーリングハーブス社のジュリアンバーナード氏は
チェリープラムの作用をこのように話しています。
チェリープラムは、より高次の自己に触れることで、
侵略され、錯綜している精神に癒しをもたらす。
燃えるようなスピリットが、心の奥の暗部に光を当て、
精神的な混乱を一層し整えてくれます。
高次の自己というのは、目的意識という言葉に置き換えてみると
理解しやすいでしょう。つまり、内面の波乱や混乱に光をもたらすのは、
「どこに向かうのか」「何のために頑張るのか」といった目的に向かう意識であるということを、チェリープラムは気づかせてくれます。
自分の方針ややり方(幹や枝)に、こだわっていたことから、
目的地(花)へと意識を向けたことで、内面の混乱から抜けだすことができ、
同時に新しい道や可能性が見えてきたのです。
波乱は新しい生き方の衝動だったことが解かります。
●セカンド19は社会で生きる時の波乱に癒しと気づきをもたらす
チェリープラムはセカンド19に属するエッセンスです。
セカンド19は、それまでの前半の19種類(12ヒーラーズと7ヘルパーズ)
とは大きく性格を変えていきます。
前半の19種は、どれも個性に対応していましたが、
後半の19種は、出来事に対する心理的な反応に対応しています。
そのため、日常の中で直面する感情を癒すことができます。
「朝起きて憂鬱な気分であればマスタード」
「面接前の自分に自信を与えたい時はラーチ」
といったように、日々の暮らしの中で気楽に取り入れいくことができます。
しかし、バッチがセカンド19を発見する道程を考えていくと、
より大きな変化を促してくれることも分かります。
セカンド19は、社会の中で自分の道を生きる時に出会う
様々な干渉や環境の影響を乗り越えることをサポートしてくれる。
こんなふうに整理することもできるでしょう。
また「セカンド19は事前に計画をしていなかった」と言われています。
こうしたことからも、想定外の出来事に対する親和性がうかがえます。
2013年のチェリープラムの体験は、まさにセカンド19らしい変化を体現させてもらいました。
●ゴースを自分だと思っていた頃
ところで、「はじめてのエッセンス」で書いたように
若い頃の私は、自我も押しも弱く、誰とでもうまくやれる人でした。
20代の時に勤めていた会社では「どんな上司とももうまくやれる人」
と言われていたくらいです。そのため、「自己主張がない人」「誰とでも
あわせられる人」と思っていました。
しかし、それはゴースの皮を被ったオオカミだったのです。
2013年頃に起こった問題の因果の因は「自分の強さ」でした。
頑固で絶対に曲げたくない自分、絶対に正しいと思う自分がいたのです。
そのことに気づくまでに、随分と長い年月がかかりました。
ゴースは、封印していた「どうありたいか」という自我を目覚めさせる。
私の「はじめてのエッセンス」であるゴースによって、
こんなことに気づいたのが1999年頃でした。
それが現実の社会の中で、実感できるようになったのは2013年です。
この14年間、長いといえば長いですが、あっというまでもありました。
一瞬で作用を実感することも多いエッセンスですが、
長い時間をともに生きていけるのもエッセンスの魅力です。
東海 豊
フラワーエッセンスの活動「季節のワークショップ」
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