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「拝啓 20代のわたしへ」#12 歩

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拝啓 20代のわたしへ

就職したり、結婚したり、転職したり。

20代は人生の中でも激しく動き、楽しいことも多い反面、悩むことも多くあります。

そんな20代の方へ向けて自身の経験を語ってもらう、「拝啓 20代のわたしへ」。

第十二回は、保育園運営会社の採用担当として活躍する歩さん。
Twitterではかわいいお子さんとの日常や、採用に関する発信をされています。
そんな歩さんはどのような20代を送ってきたのでしょうか。
それでは歩さん、よろしくお願いいたします!!

▼歩さんプロフィール

20歳から人材紹介会社で営業、面接、スタッフ管理を経験。
現在は、保育園運営会社の採用企画マーケティング担当として採用全般を任される。
家庭では2人の子どもを育てるやさしい母親の一面も。

▼自分と向き合った20歳。初めて決めた「自分の生きる道」。

わたしは現在、保育園を運営する会社で採用担当として、採用戦略など採用全般を担当をしています。
いまでは働くことがとても楽しくて充実していますが、はじまりは思いがけないところからでした。

むかしから親の言うことに反発しながらも、流れに身を任せるばかりだったわたしは看護学校に通い、看護師を目指していました。
しかし必須科目を落としてしまったことがきっかけで、「これからどうしよう?」と不安に駆られ、そして自分の将来について初めて本気で向き合いました。

「このまま看護師を目指すの?」

これが当時のわたしの大きな悩みになっていました。

これまで行きあたりばったりで、真剣に向き合うことがなかっただけに考えることも一苦労。
それでも考えに考え、20歳の誕生日に大学を退学しました。
もちろん親と揉めることもあったし、やめることへの不安もとても大きかった。

それでもこのとき決断できたことが、その後のわたしの大きな転機だったなと思います。
「退学」という決断をするときも、正直親の言葉に流されてしまいそうでした。
でも最後、「これまで親の言うレールに乗せてきてしまったと思う。ごめんな。これからのことは、自分でしっかり考え決めればいい。どんな道を選んだとしても応援はするからな。それは変わらない。」という、父からの言葉にわたしは心を動かされました。

▼働くことへの喜び。人と関わることがやりがいに。

その後は就職活動のため、就活サイトに登録したり、ハローワークに通ったりする日々。
ほんの数週間前までは大学生だったわたしは、特にやりたいこともなく、なにもわからず、不安に押しつぶされそうでした。

「それでもなんとか仕事を探さないといけない」

その一心で見つけた仕事が、わたしのキャリアのスタートになった保育系人材派遣紹介会社。
「まずはやってみないと分からない」という、それだけの理由から決めた就職でした。
不安も大きかったわたしですが、働き始めてみると働くことがとても楽しかった。

なによりも、多くの方と関わることができるのが大きなやりがいになっていました。
つらいことや大変なこともあるけど、「楽しい!」と思えたことはいまのわたしの財産です。

▼子育てをしながら、職探し。自分のしたいことってなんだろう。

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そんな楽しい日々を過ごしていたわたしですが、2人の子どもを授かったことで産休と育休を取得。
育児をしながら復帰について考えましたが、拘束時間などの問題からその会社では働くことが困難だと感じ、退職をしました。

その後はしばらく育児に専念していましたが、働きたいという気持ちが強くなり、仕事を探すことに。
きっと育児に専念するよりも、仕事と両立した方がわたしらしく充実した生活になると感じていました。
でも子どもを育てながらできる仕事は限られていました。
求人の多くは、データ入力などの事務作業。

でも、わたしがやりたいのは「人と関わる仕事」。
それからも探していると、偶然にも同じ保育業界で、現在の就業先である保育園運営会社の採用担当の求人を見つけ応募し、入社が決定。
第二のキャリアが始まりました。

▼出会いが意識を変えた。心を軽くした上司のことば。

無事転職に成功したわたしですが、当時はなにかあったときに「子どもがいるから」と思われたくないし、自分への言い訳にもしたくないということもあり、仕事に熱を上げ過ぎていました。
いま思うと、もっとまわりを頼って子どもとの時間を大切にしておけばよかったなと思います。

そんなわたしを変えてくれたのが、当時の上司。
何事も本質を見るようにしていて、相手を思いやる気持ちがとても強い人でした。
子どもが小さい頃は発熱することも多くあったので、お迎えに行くことも多く、病児保育をフル活用しながらも、仕事との両立に悩んでいました。

その日も保育園から連絡が。
電話を終えると隣にいた上司が、「仕事はいいから、行ってあげなよ。あとはこっちで何とかするから」と言ってくれました。
わたしがなにかを言う前にそう言ってくれたことが、とてもうれしくて、とてもありがたかった。

その後もなにかと気をかけてくれたり、わたしの成長のためにいろいろ考えてアドバイスをくれたりなど、尊敬できる方でした。
その上司は「いままでの習慣や当たり前が必ずしも『良いもの』ではない。より良いものにできるなら変えていこう」という考え方でした。
当たり前なのかもしれないけれど、これまでそういう人に出会ったことがなかったように思います。

「そんなことはできないだろう」と思うようなことも、上司は次々に現状を変えてしまう。
それに感動し、共感したわたしは自分も行動しようと心に誓い、子どもを持つ女性が働きやすいような職場作りなどに挑戦し、実現してきました。
この上司との出会い、そして行動によって仕事はもちろん、人としての考え方も変わりました。
まさに出会いが変えてくれたなぁと思っています。

▼自分の将来を自分で考える。そして挑戦する。自分の人生は自分でつくろう。

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大学を中退し、20歳から働き、出産と育児、転職を経験してきたわたしからできるアドバイスは、「5年〜10年後じゃなくても、2年〜3年の近い将来でもいいからどうなりたいかを自分で考えよう」ということ。
将来のことを考えると、不安になってしまう人もいると思います。
実際にわたしもそうでした。

でもまずは「やってみる」こと。
どんなことでもまずは挑戦して、そこから修正していけばいい。
やってみてから仕事の楽しさを見つけていく。
そして、どうせやるなら、もっと知識を深めたい!そんな気持ちから学びをはじめ、学びを深めることによって楽しさにつながっていく。

わたしは、たまたま保育業界に入りました。
採用職ですが、入社してから「幼児教育」について興味が出て、楽しい学びを続けています。


好きを仕事にするんじゃなくて、やった結果好きになることもあります。
挑戦するのはいつだって勇気がいるけど、まずは踏み出してみてください。
これからも「挑戦」をテーマに、子育てに、仕事に、遊びに、自分の人生を思いっきり楽しんでいきます!

▼まとめ

20歳で働くことを決断し、働くことの楽しさを見つけた歩さん。
やさしい笑顔の奥には、いまをより良くするための熱い挑戦心と芯の強さを感じました。

一方で自身の経験を思い出しながら語られる言葉は、ひとつひとつがとても重く、説得力のあるものばかりでした。
インタビューの中では特に「挑戦」や「自分で考えること」のお話が心に残りました。

今回のインタビューを参考にして、20代の方にはより良く過ごすきっかけを手に入れてくれたらなと思います!
歩さん、お忙しい中ありがとうございました!!!

☆歩さんのTwitterはこちら


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