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Follow your heart, anything else is secondary.

何人かの大学の友人とご飯を食べに行ったとき「結婚できない。いい人に出会えないから紹介してほしい」という相談をされた。「どんな人がいいの?」と聞いたら、年収700万円以上、そして大阪か神戸の立地のいい場所に住んでいて、できれば車を持っていること、を条件に挙げていた。

この返答は日本の価値観を正直に表しているものだと思う。大きな会社で働いている、高い給与を稼いでいる、いい車に乗っていて、いい服を着ている。それは僕たち日本社会における見えない、でもはっきりとある基準であり、それによって人は価値づけされることが多い。仕事探しのときも、結婚市場においてもまるで物のように「市場価値」が付けられる。そしてはっきりとした結果が出る。その基準に乗らなかった人は負け犬のように感じる人もいれば、そうやって人を判断する人も多いのだと思う。
かといってその基準に合格している人は、その基準から落ちないように、またそのうえにある基準を目指してストレスフルな日々を感じながら生きている人も多い。そこには終わりのないレースがある。

かつてスティーブ・ジョブズが、スタンフォード大学でのスピーチで「Follow your heart. Anything else is secondary」と話していた。他人の人生を生きてはいけない、自分の声に従うこと、それが以外は二の次だと。この他人の人生を生きることこそ、その見えない社会が作った基準を生きることなんだと思う。普通に生きていたらそういう基準のなかで生きてしまう。そうでなくて本当に必要なリソースはどれくらいなのか、どう生きたいのか、何をしたいか、という声に従って自分が持つもの、居場所、時間の使い方を使うことが大切で、それを理解して生きることこそ、他者と比較して自分を大切に生きるということなんだと思う。

見えない空気に流されることのないよう、社会や他人の基準が自分の基準にならないよう、自分の声に耳を傾けて、自分の持ちたいものを持とう。それ以外は二の次だ。

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