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家族史/ファミリーヒストリーの作り方

私とファミリーヒストリーの関係

私はNHK『ファミリーヒストリー』の取材をしていました。
萩本欽一から始まり、北野武さんやら志村けんやら大物芸能人回の取材を担当し、実は再現ドラマにもエキストラとして出演していたりもします。

番組の「ファミリーヒストリー」は「先祖調査」「家系調査」ではないことを申しておきます。
事実を羅列する箇条書きのような先祖調査はしないようにしていました。
親族・関係者から得られる証言に重きを置いていました。

父母の知らない物語
祖父祖母の隠された真実

これらは資料といった事実から見えてくる部分もありますが、エモーショナルな証言でより立体的に見せています。

ですが、先祖調査をしなければファミリーヒストリーもつくれません。
ここからは、備忘録を兼ねながら調査方法を記載していきます。

①まずは「戸籍調査」

最初に戸籍調査をして、記録に残っているだけの人物を洗い出します。
戸籍調査をしないとすべてが始まりません。

①戸籍謄本
②除籍謄本
③改製原戸籍謄本

この3つを請求します。
戸籍調査をするだけで、幕末から明治初期くらいのご先祖様が記載されています。
本籍が現住所から遠くにある場合は、郵送でも申請できます。

ただし、戸籍がない場合があります。

ケース① 震災や空襲が原因で焼失している場合があります。
ケース② 以前の法律では戸籍の保存期間が80年でしたので、
     自治体によっては破棄されています。.

戸籍を集めるだけでも、意外と知らない事実が分かることがあります。

祖父は実は養子だった」
「祖母に聞いたことがない兄妹がいた」
「父方の先祖の出身が聞いていた場所と違っていた」
「曽祖父に知らない後妻がいた」


などなど、戸籍を紐解くだけで知っている話・聞いている話と違うことが多々あります。
戸籍調査だけでも、知らなかったことを知れる、相当の価値があります。

②家系図製作をして人間関係を整える

戸籍を収集し終えたら、家系図を作成します。
戸籍だけですと、血縁関係が分かりにくいです。
家系図にすると、目に見えて関係がわかります。
ご自身で家系図製作が難しい場合、家系図製作会社がありますので、頼めば作成してくれます。(お値段は弾みますが…)

③親族・本家・分家等から証言を得る

戸籍や家系図で得られた情報を、親族や本家分家の人に聞きます。

「おじいちゃんって、長男かと思ってたけど戸籍上では次男だけど、
 何か聞いていないか?」
「曽祖父が10年くらい大阪に本籍を移しているが、知らないか?」
「おばあちゃんに会ったことない妹がいるが、どんな人なのか?」

等々、戸籍を紐解いていくうえで出てきた知らないことを親族に尋ねます。
「話す機会がなかった」or「話すことでもなかった」or「聞かれれば話したけど」という場合が多いです。

「祖父には、幼くして亡くなった兄がいるって聞いたことあるけど」
「曽祖父は米相場で儲けようと思って、大阪に出たって伯父から聞いた」
「おばあちゃんの妹は10代でアメリカ人と結婚して、ハワイにその子供が
 いるらしいよ」

意外と面白い話が出てくることがあります。
こういう情報をもとに、さらに調査先が増えてきます。

④菩提寺&墓石の調査

住職に話を聞きましょう。
住職があなたの家の縁起を知っていることもあります。
よくあるのが、祖父が住職と懇意の仲で家の由来を伝え聞いていた…というパターンです。

次に過去帳を拝見させてくださいと頼みましょう。
ただ最近は個人情報の関係で見せてくれないところもあります。
お寺あるあるですが、「火災で焼失してない」ということが多々あります。
経験上、取材したお寺の8割が火災の憂き目にあっています。

墓石も調べましょう。
墓石に刻まれている「人物」、「年号」を確認します。
江戸時代前半の先祖まで刻まれていることもあります。
共同墓地に移してしまった…という場合は、御位牌があればわかる可能性があります。
墓石が古すぎて何が書かれているのかわからない場合は、住職に聞きましょう。

以上が先祖調査の第一段階です。
戸籍だけでも意外と親族が知らない情報が出てくることがあります。

続きの調査方法は、後日更新予定です。


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