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連続純愛小説「泡沫」
第1章 別れ
それは突然訪れた。
夕食の配膳に備え卓上のものを整理していた時だ。
どこかで何かが落ちる音がした。
上半身を乗り出し電動ベッドの下を覗いた瞬間、僕は途方にくれた。
亜衣はまるで僕を避けるかのようにずっと遠くで息を殺していた。
第2章 願い
あれからどれくらい経ったのだろう。
沈む夕日をいくつ数えたろう。
ふるさとの友を思いながらふと壁に目をやると、そこには微かな希望の光が差していた。
ベッドを中心に弧を描き、僕は亜衣のいる暗い闇にめいっぱい杖を差し伸ばしたんだ。
第3章 誓い
と、届いた!
亜衣は杖にしがみつき、僕の元に戻ってきた。
僕たちの絆が起泡力を高めたのであろう、少し泡立った亜衣は有機的な美しい舞いを見せた。
亜衣、もう離しはしないよ。
ずっと僕の潤いであってください。
これが僕とフジアイプレミアムとの一部始終である。
あとがき
最後まで読んでいただきありがとうございます。
何気ない日常の中にある愛をスマホのキーに秒速1タップでぶつけた、ただそれだけなのにこんなに万人の心を打つドラマチックな情景を描けたこと自分でも驚いています。
マイクロフード以外の才能が花開く破裂音が確かに聞こえました。
映画化に向けて準備を重ねてまいりますので、みなさまどうかハンカチを用意してお待ちください。