「微粉へのアプローチ」
昨日の続きをお届けしていきたいと思います!
前回挽き目の大切さにちょっと触れました。
試していただいた方は挽き目を変えるとこんなに変わるのだということを実感してもらえたと思います。
それでは、挽くマシンについてみていきましょう。
いいグラインダー、コーヒーミルと聞いてみなさんはどんなものを思い浮かべますか?
使い勝手
マシンの大きさ
電力
粒度の均一さ
刃の大きさ、形状、質
コスパ
デザイン
このどれもが間違いではないと思います。
それは、使う方の用途によって、導入できるミルは変わってくるからです。
今回は適正なコーヒーを安定していれられることに着目してグラインダー、コーヒーミルに何を求めるかを考えていきたいと思います。
上記の中で味わいを左右するものはたくさんあります。
ただどんなグラインダー、ミルにおいても、適正に、安定したコーヒーをいれるためには粒度の均一さが一つのポイントになってきます。
だいたい同じ挽き目だとしても前回話した15gの中には挽き目の異なるものが混じっているということですね。
これポイントです。
粒度分布ですね。
例えば、中挽きという中にも下記のようなケースがみられます。
ミルA 中挽きの割合
細挽き10%
中挽き80%
粗挽き10%
ミルB 中挽きの割合
細挽き30%
中挽き50%
粗挽き20%
*細挽きと中挽きってどう区別するの?というともはや何%という書き方は適正ではないと思うんですが、ここではわかりやすいようパーセンテージで区別しています。
これは同じミルでも個体差があるので、確実にこれみたいなものはないんですね。
よくグラインダーやミルで何番で挽いてくださいといわれるんですが、ミルの中身が異なっている可能性があるので、どんな挽き目にしたいのかお客様と話す必要がありそうです。
話は戻って、、
このときに問題となってくるのが微粉です。
どんな挽き目でも微粉は出てきます。
粗挽きにしたらなくなるんじゃないの?と思いますが、実は粗く挽くことでその量が減少しているだけなんですね。
少しは出てきます。
微粉は抽出にどんな味わいをもたらすんでしょうか?
適正だと、しっかりとしたフレーバー、コク、厚み、甘味、苦味。
抽出されすぎると、えぐみ、過度な苦味、ざらつき(えぐみに近い)。
など挽き目を分解していくと、その中でも微粉はその成分が出やすいだけなんですね。
それ自体が良くない部分を生み出すのではなく、抽出時間やその量、エスプレッソでは詰め方によって過抽出になりやすいため良くないとされがちなんです。
数年前に微粉を取り除くパウダーコントロールが流行ったのもそのためです。
スペシャルティコーヒーにおいては、すっきりした酸味やクリーンな印象が求められるため微粉を取り除いたり、深煎りなどでは、過度な苦味を取り除くために取り除いたりするわけです。
しかしながら、微粉を取り除いた場合、その挽き目の割合が変わってくるので、その都度レシピやお湯の温度を調整することが大切です。
初心者の方は粗挽きの方がおいしくおとせますよ。というのも、粗挽きにすることで、微粉を少なくし、抽出時間が長くなっても良くない部分が出にくいですよというのがその理由なんですね。
ただ最近では、この微粉の使い方でもっとクリーンでフレーバーフルなコーヒーが生み出せるのではといろいろ試行錯誤しています。
微粉が悪い!と思っている方がいたら、微粉を加味した上で挽き目や抽出時間、温度をコントロールしてみるとおもしろい結果が生まれるかもしれません。
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