フォトグラファーの未来についての考察
新型コロナウィルスの影響で仕事が減っているフォトグラファーってどれくらいいるんでしょうか。
フォトグラファーと一括りに言ってもとてもたくさんのジャンルがあって、
僕の場合は主に建築(住宅)とかモノとか家族写真とか撮ることが多いです。
それ以外のフォトグラファーのジャンルと言えば、広告系・ブライダル・モデルさん・スポーツ・イベント系・ライブ(音楽)などなど...
写真って何にでも関われるから、ほんと色んなフォトグラファーがいると思います。
2020コロナショックによって今後依頼者側が考えること
てなことで、そんな色んなフォトグラファーたちが今後直面するであろう課題について、フォトグラファーの端くれ(末端中の末端)である僕が考えたことをお話します。説得力は皆無ですが、宜しければお付き合いください。笑
撮影を依頼する立場になって考えてみるとなんとなく見えてくること。
それは、なるべく人と会わずして写真撮りたいなぁ。ということだと思います。
そもそも、このコロナ騒動がいつまで続くのか、そしてコロナが落ち着いたらコロナ前と全く同じ世界に戻るのか...などの考え方の違いで結論は全く違ってくるのですが、今回は前提として、「コロナ後の世界はコロナ前の世界には戻らない」という考えのもと、話を進めていきます。
僕自身も少しですが仕事に影響が出てきました。
例えばこんな例です。
「住宅メーカーさんの竣工写真の撮影が、コロナウィルスの感染を懸念したお施主さんのNGによって延期となった。」
一見お施主さんを批判しているように見える?かもですが全くそういうことではありません^^;
竣工写真というと新築が完成した後に記録として撮るもので、企業側の施工事例としてHPに載ったりします。その際にせっかくだし記念に、とお施主さん(家を買った人)も一緒に写ることがよくあります。(引越し前に撮影する場合もあり、その場合お施主さんは写らないことが多い)
今回もお施主さんが"写る予定"の撮影でした。
僕がお施主さんの立場だったら、おそらく同じ判断をしていると思います。ましてや子供が小さかったり、奥様が妊娠中だったとしたら...
余計なリスクを冒して今撮影する必要ってないですよね^^;
ですので今お施主さんから撮影NGが出るのは当然のことだと思います。
もちろん企業側や僕らフォトグラファー側に撮影を強制する権限なんてありません。
そうなると延期とせざるを得ませんよね...。
ここで一つポイントになるのは、"延期"という状況です。
「延期だからまたいずれ撮影はあるよね〜」と考えるのは浅はかでしょう。
一体いつまで延期なのか?ということ。
いつになったらお客さん(例の場合お施主さん)は撮影をしても良いと考えるのでしょうか。
これってめちゃくちゃ重要で、仮に僕が話の前提としてあげた「コロナ前の世界には戻らない」とするなら、これからコロナが完全に消えるまで(インフルエンザくらい一般的になるまで)は常に新型コロナウィルスの感染を警戒する必要があるので、その状況の中で撮影しよう!って多分ならないですよね。
それが1年なのか2年なのかは分かりませんが、住宅に限って言うと1年も住めばもう記念に写真が欲しいなんて思えないほどの生活感が出ていると思います。
そうなるとどうなるか...撮影は延期ではなく中止になる可能性があるということです。
撮影は減る。その理由と減少を最小限に抑えるためにできること。
話が少しそれましたね。すみません(^^;;
僕の場合は住宅の竣工写真撮影の仕事でコロナの影響が出ました。が、企業側(依頼者)としては写真を残さないわけにもいかない!というのが正直なところでしょう。
そうなると先ほど述べたように、「なるべく人と会わずして写真を撮りたい。」と考える依頼者が増えるのは当然の流れに思えます。
てなことで今後、写真撮影の仕事は減少していくでしょう。
これはコロナが落ち着くまで...ということではなく、コロナが落ち着いてからも、です。その理由は4つあります。
①自分で撮る人が増える
今ままでなんとなくプロに頼んでいた撮影をコロナでの自粛を機に自分で撮るようになる。デジタル化が急速に進んだここ数年、わざわざプロに頼まず自分で撮るようになった人(企業)もたくさんいるのですが、それがさらに加速するというイメージです。(スマホで商品撮影をする人がいる時代ですし)
「新商品の撮影したいけど、こんな状況で誰かに頼むのもなぁ。あんまり人と接触したくないし。よし自分で撮ろう。」という流れ。
手間の問題はありますが、一度自分で撮れたものをそれ以降プロに頼むのか...。
②写真じゃなくても良くなる
これはそもそも論ですが、例えば住宅の施工事例は別にCGでも良くないか?という考えです。CGであれば撮影の必要はなく、図面から3Dに展開して(詳しくないですが)...なんて今でもある技術だと思います。
もちろん写真は"リアル"なので見る人はイメージしやすいですが、低コストでCGが今よりもリアルに(写真に近いような)作れるなら、それを採用する企業はあると思います。そしてその技術開発は加速すると思います。
今回のコロナで、特に映像制作の場面で、実写で進めていたものをCGやアニメーションに変更するといった対策がされている...という話をTwitterで拝見しました。
写真もそれに近い感覚ですね。
③AI技術の進歩
撮影者がロボットであれば感染のリスクはかなり下がるよね、という考えです。
もちろん全てが全てロボットに撮影ができるとは思えません。人が撮る仕事は必ず残ると思います。
でも笑顔を検知してシャッターを切るカメラがありますよね。ああいった技術がさらに進歩すればブライダルやスタジオ撮影の現場では活躍できると思います。
これも今回のコロナショックによって加速するでしょう。
④写真が必要なのかどうか、今まで以上に精査される
これもそもそもですね。笑
ただこの理由による影響が一番大きいのではないかと僕は考えています。
単純に人と会うリスクを減らそうとすると、必要でない撮影はわざわざ誰かには頼まないですもんね。
おそらくどの依頼者も今までそうしてきたはずですが、今まで以上に必要かどうかを考えるようになると思います。
それこそ「これくらいは自分で撮ろう」と判断する人も増えるでしょう。
どうしても写真が必要で、尚且つ自分たちでは撮れないというものが撮影の対象になると思います。
以上、4つ理由を書いてみて思いましたが、まぁそうだよね。というところでしょうか。なんかすみません。笑
基本的な考えは、今後さらに発展するであろうAIやITなどのテクノロジーが今回のコロナを機に進化を加速させる又はせざるを得ない状況になるということです。リモートワークとかオンライン会議なんかもそれですよね。「お金触りたくないからオンライン決済」とか。
その中で僕らフォトグラファーがやらねばならぬことはまた次回、お話ししたいと思います。
今日はこの辺で。(生意気にも次回へ跨ぐ)
ミタニ ユウタ