日本の夜明けは地方から始まる。
私たちの日本社会では、「地方での女性起業なんて、小粒で大したことない」という暗黙の先入観が続いてきたかもしれません。
かく申す私自身、打ち明けますと、長年都内で仕事してきた一人として、地方での女性起業のイメージは、ささやかな小商いが一般的ではと思ってきました。
ですが、昨春以来、飯田で女性起業支援にゴリゴリに従事する日々で、日本社会を一新するゲームチェンジャーたちが続々と出現する光景に感嘆し、いや、もはや、あぜんとしております。
ゲームチェンジャーとは「状況を一変する人や事象」の意味です。
東京をはじめとする大都会では、逆立ちしてもできない、独創的な事業が構想され、地に足をつけて、粛々と実現に邁進していく。
しかも彼女らは、今まで何か都会の起業教育を受けた経験はなく、まして経営コンサル会社出身でもありません。
育児や介護や医療等の現場経験から、社会課題の第一発見者になり、問いを立て、「これを私はやりたい」との確信に至る。
そして、驚くほど壮大なスケールで、彼女らは事業構想をし、手堅く前進を続けていきます。
「日本の夜明けは、地方から始まる」との高揚感、そして希望を、感じざるを得ないのです。
下伊那飯田の社会教育、そして問いを重んじる地域性のなせる技なのか。
謎は深まるばかりです。