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良いファシリテーターとは?
まずファシリテーター(facilitator)とは、どういう意味でしょうか?
「誰かに、何をすべきかを伝えるのではなく、問題を議論して、助言する等で、支援する人である。」(Oxford Learner's Dictionaries)
わかったような、わからないような…^^
具体例で考えてみましょう。
会議のファシリテーターと、クラシック音楽の指揮者は似ています。
コンサートの主役は、楽器を演奏する一人一人の楽団員の方々です。
そして、彼ら彼女らは個性が強く、指揮者が下手だと、演奏が残念な出来上がりになることがあります。
最初の音合わせでチューニング(下記動画)をし、演奏が始まり、結びのフィナーレに向かいます。
一方、会議のファシリテーターは、冒頭のチェックインで参加者の方々の思いを共有し、問いを共有し、対話し、結びでチェックアウトをします。
![](https://assets.st-note.com/img/1685853277467-Y3IjKKaBj5.jpg?width=1200)
チューニング → チェックイン
フィナーレ → チェックアウト
との対応関係が見えてきます。
もし依頼者がファシリテーターへ「時間の無駄だから、チェックインとチェックアウトは割愛を」と伝えてしまうと、それもやむを得ないかもしれませんが、場の成果は小さくなります。
そして、カラヤンであれ、小澤征爾であれ、楽団員たちにお互いの音を聴くことを呼びかけました。
良いファシリテーターは、傾聴を呼びかけます。
指揮者もファシリテーターも、厳格に時間管理をします。
もしもコンサートで、強い支配欲で誰か一人の楽団員が強烈に独演し続けたら、台無しになります。
会議やワークショップでも、誰か一人が延々と長時間、持論を述べ続ける独演会があると、場は冷めて「もう次から参加したくない」という体験につながりかねません。
指揮者もファシリテーターも、言語化の名人です。
下記の記事は、ファシリテーターにも共通すると感じました。
指揮者「愛してると言うように演奏して」→爆笑 その理由は? 演奏に対する“的確な言語化”に驚きの声
ファシリテーターも、瞬時に場の心情を理解して、できる限りその場に最も適する言葉を発します。
上手い指揮者は、感情豊かに、多様なメンバーの心合わせを成功させ、一人一人の演奏を輝かせて、自由を生み出します。
良いファシリテーターは、血が通い、心合わせを成功させ、一人一人個性が引き出され、自由を生み出します。
問いという原動力を活かし、場が引き上がる高揚感を経て、新しい挑戦への合意形成を生み出すため、力を尽くします。
指揮者もファシリテーターも、単なる仕切り屋ではなく、主人公である参加者の方々が、自由を体感して才能開花できるための手伝い役です。