レーベル運営・アーティスト活動しながらプレイリストキュレーターを始めた理由
あるときはアーティスト Snowk、Tokimeki Records、Namy、そしてAmPmプロデューサーの一人として、またNamy& のレーベルオーナーでもあり、株式会社Namy& の代表でもある高波由多加は、なぜ今プレイリストキュレーターをはじめたのか。
聴くだけのプレイリストではない、その先にある未来は?
Co-Writing with 松島 功(株式会社arne)
✅高波さんと私(松島)の出会い。AmPmのプロデューサーでもありPLAY TODAYのファウンダーでもある高波さんと、私は前職Spotify時代にSpotifyサイドのAmPmの担当者として、高波さんはAmPmとして、さらに後述の渡邊貴志さんは前職TuneCore Japan時代にTuneCoreサイドのAmPmの担当者として。
高波:懐かしいですね。インドネシアも行きましたね笑。最近AmPmもnoteを始めていて、興味ある方はぜひ。
✅そんな高波さんが最近プレイリストキュレーターもはじめたそうで。
高波:そうなんです。実は数も30個近くになって、意識しながら更新、発信を続けています。
Namy&PLAYLIST on Spotify
https://open.spotify.com/user/namyofficial?si=nwR3gcNbSZmiVjkld4JHgA
✅高波さん自身の活動としても、いくつかアーティスト・プロデュース活動されてますよね?
高波:はい。Snowk、Namyとしてのアーティスト活動と、Tokimeki Records、UQiYO、AmPm、はプロデュースとしてですかね。
Snowk & J.Lamotta Suzume - 「Under the Moon」
📣ストリーミング https://snowk.lnk.to/UnderTheMoon
※雪国生まれのDJ/Producer、Yutaka Takanami、Fuminori Kagajoによる2人組の音楽プロジェクト。最新曲はJ・ラモッタ・すずめがfeaturing。
Tokimeki Records feat. ひかり - 「Plastic Love」
📣ストリーミング https://linkco.re/6ErTX5Fa
Tokimeki Records feat.ひかり - 「Dang Dang 気になる」
📣ストリーミング https://tokimeki.lnk.to/dangdang
※Tokimeki Recordsは80年代の名曲を中心にカバーしているプロジェクト。 Mimeのヴォーカル、ひかりを起用し、竹内まりや「Plastic Love」、中森明菜「OH NO, OH YES!」、カイリー・ミノーグ、オリビアーニュートンジョンなどをカバー。
UQiYO Live Streaming " impromptu__ 雪 「音楽小説」"
📣ストリーミング https://uqiyo.lnk.to/impromptu
✅Namy&(ナミーアンド)は会社名かつレーベル名でもあるわけで、レーベルオーナーでもあるってことですよね?
高波:そうです。Namy&はレーベルとしても運営しています。ちょうどローンチして1年ほどですがリリースカタログ数も増えてきました。
プレイリスト「Namy& WORKS」は、Namy&のレーベル作品と、弊社エージェントのアーティストが関わっている作品、私が個人的に関わってきた作品群の一部を選んでいれてます。
「伝えるのが何より好き」
✅本題なのですが、そもそもなぜプレイリストキュレーターを始めることにしたのですか?
高波:これまでやってきたことを「今」どう伝えるか?を考えるようになりました。今から20年近く前にクラブにいくようになり、自然とDJ(ハウス・ダンスミュージック全般からダウンテンポ・ラウンジミュージックまで)をすることになりました。そのうちイベント企画をするようになり。
そしてコロナになり、現場出演もイベントもなくなる中で、リリースはあっても、自分がDJやイベントで紹介する機会は減りました。
基本、現場が好きなのでそこで伝えるのが何より好きなのですが、海外にも行けないし、それができない「今」だからこそスマフォがあればどこでも聴ける、今の人の流れの中での色んなシーンで聴いてもらう紹介するには一番いいのでは?と思ったので今年の4月に本格的にはじめてみました。
✅伝えたい相手というか、聴いてほしい人はどんな人なのですか?
高波:幅広い方に聴いてもらいたいですね。音楽性としてはPOPすぎるものが人気ですが、それだけでなく通の人も気になる曲を織り交ぜることでDJと同じ感覚で
新しい曲や、曲を好きになることでアーティストに興味を持ってもらえたら嬉しいです。
色んなシーンにあうプレイリストを様々セレクトしてるので、それぞれのロケーションやシーンで気楽に聞いてもらえたら嬉しいですね。
良い音楽であればそれを単純に紹介したい。そんな「場」になれば嬉しい
✅アーティストからのサブミッション(プレイリストに取り上げてもらうリクエスト)も受け入れてますがアーティストの方にはどう使ってほしいのか?
高波:SpotifyやApple Musicの公式プレイリストに取り上げてもらう事と違う意味でNamy& のプレイリストに入って新しい方にきいいてもらうことで喜んでもらえると嬉しいです。
基本、単純にジャンル関係なくシーンで音楽を聞くタイプでしたのと、クラブだけでなくいろんな土地や場所でお客さんの反応もリアルにわかる場所でとにかく選曲してきたので、個人的な感覚もありますが、良い音楽は良いと言える審美眼はあるつもりです。
特に海外のアーティストの仲間も多いので、彼らは日本人のキュレーターのプレイリストに入ることで、日本人に聞いてもらえたら嬉しいとよく言ってくれます。
Mercer(フランス)のInstagramストーリー
https://melink.io/blackjackrecords
✅すごい数のアーティストが紹介してくれてますね。一緒に聴いてくださる人・コミュニティを盛り上げていく感じが良いですね。
高波:海外で1億再生いっているインディーアーティストも、日本で聞いてほしい、なんとかして欲しいという相談が多いので、プレイリストで取り上げているのは日本人アーティストだけでなく、良い音楽であればそれを単純に紹介したいと思ってるので、そう言った「場」になってもらえたら嬉しいです。
「Fresh&」は毎週更新
✅たくさんある中でもこれは推し!みたいなプレイリストってあるのですか?
高波:今は、最新曲の紹介と合わせつつ日本を含むアジアのアーティストをPushしつつも国籍関係なく良い音楽を広げたいですね。「Fresh&」は毎週更新でそういった内容にしています。
何より、自社でエージェントしてお手伝いしているアーティストがいるのでアーティストが影響を受けたプレイリストや、彼らの生活でのリアルなシーンで直感で感じた曲のプレイリストを日本人だけでなく色んな国のアーティストプレイリストを手がけていきたいです。
プレイリストをきっかけにKitsunéから
✅ご自身でやられているNamy&のプレイリストシリーズとは別に、Maison Kitsunéのレーベル、Kitsuné MusicのプレイリストをSnowkとしてプレイリストを手掛けていますよね?
高波:そうですね。これはSnowkのデビュー曲「Cathing Feels」がSpotifyの公式プレイリストFRESH FINDSに入ったときに、そのプレイリストをチェックしていたKitsunéのチームからDMが来て、やり取りをはじめました。
その後SnowkとしてKitsuné Musicから3曲リリースしました。
✅その縁でKitsunéのプレイリストのキュレーションも?
高波:そうです。嬉しいですよね。これは朝聴く用のプレイリストとしてA Morning with Kitsunéというシリーズがあって。Pat LokはMorning with KitsunéのMIXを発表したり、PASTELはプレイリストをやっていて、僕はSnowkとしてプレイリストを作らせていただいてます。
A Morning Playlist with Snowk
国内外のミュージシャン同士のコライトに繋げていきたい
✅今後の予定・目標とかあれば?
高波:もちろん続けている以上、プレイリストとして人気を出したいってことはあります。ただそれ以上にプレイリストを通して知り合える国内外のミュージシャン、仲良くなったミュージシャンとのコライトに繋げていけることが大きいですね。
日本人のアーティストとシンガポールのアーティストが曲を作ったり、それがインドネシアで聴かれたり、僕であればKitsunéをきっかけにフランスで聴いてもらえたりと。
ただ、単なるプレイリストで終わるのではなく、次のリアルな何かにつながるようにしたいなと。本当であればコライトした海外のアーティストとイベントをやったり、ライブをしたりしたいけど、今は出来ないので。
次の、もうちょっとリアルなハブを作っている感じですかね。
🔽プレイリストで取り上げてほしいアーティストの方はこちらから🔽
✅プレイリストをきっかけにコライトが生まれたり、アーティスト同士が仲良くなることが日本でも出てくるのはとても良いですよね。最後に Namy& Inc. の会社理念を記して第1回は終わりとしましょうか。ステキな理念で私も好きです。
高波:そうですね、これ実はAmPmプロジェクトを始めた頃から今も変わらず
公私ともに仲良くさせてもらっている渡邊貴志さんに書いていただいたものです。
この文章を初めて見た時は、自然と心にスッと入ってきた感じがあって
楽しみながらもミュージシャンを中心とした野球チームを、汗水たらしながらも
手作りでつくっていく感覚がして、そんな妄想をするだけでもワクワクしましたし
こうやって今見ても、そんな歩み方をしているのか?を自分自身を見つめ直したりできていますし、とても気にいっています。
今は「Field of Dreams」、そこをしっかり耕し続けている感じですね。この後「Fund of Musicians」にしていきたいなと。
プレイリストもこの「Field」、まさに「場」を作っている感じですかね。
Namy & は、音楽の「楽しみ方」をつくり、人々の笑顔をふやしていくチームです。「Play Music, Play Game」を理念に、音楽を楽しみ、大切な仲間と音楽にまつわる物事に夢中になることから、あたらしく生まれる景色を信じています。
大事にしている考えが、ふたつあります。
ひとつは、「Field of Dreams」
様々な背景をもった仲間と、音楽をもっと自由に楽しめる場所、続けられる環境をつくり、耕し続けることです。
音楽のあり方や続け方は、商業的な規模や勝ち負けだけではなく、もっと自由なはず。メジャーかインディーズか、商業的ヒットなのかインディペンデントな活動なのか。そうした狭い選択肢に縛られることなく、より広い社会と、あたらしく待つ仲間との音楽の接続を探求し、場所づくりを続けます。
もうひとつは、「Fund of Musicians」
100年先の未来を見つめて、音楽を通じて世界に笑顔をふやせるような才能、機会、システムに、 心身を投資していきます。たとえ環境に恵まれていなくとも、音楽を愛する人々や物事同士が交流できる場を設けることで、未来の音楽の楽しみ方が、少しでも豊かになっていくように。
Play Music, Play Game
音楽を楽しもう。仲間とのゲームを、愛そう。
Namy& Inc.