Maasと都市デザイン
Maasの普及におけるインパクトが出るところは自動車の保有率の低下であると思っている。自動車を保有していない人は、Maasの概念で既にいるイメージです。目的地まで公共交通機関を駆使し、ラストワンマイルはシェアカーや、シェアサイクル、タクシー、キックボード使って移動しているかと思います。
車の1日95%は動いていないと言われているので、車がシェアリングされれば必要な台数は少なくなり、駐車場としての土地も縮小することができ、土地の有効活用が進む。
都市部においては特に自動車を保有する意味は今後ないのでは、という概念がより広がっていくだろう。
車を購入、維持することはお金がかかるので、それを手放すことにより、人の幸せに追求できる時間、場所が増えて欲しいと思う。
この所有を前提にしない世界において、今までの自動車道路や駐車場のあり方を再定義する必要がある。
Maasの効率化を追求するのであれば、都市部における移動のための道も再デザインも必要だ。
都市部の駅前の道も歩道にして、そこにベンチを置いてみんなが座って飲食できたりすれば、飲食店の売上も上がるし、人同士の触れ合いが生まれて良いのでは、と思っていたが、科学的にも証明されている
渋谷駅の再開発も歩行者デッキは作るようですが、結局車道はそのまま通っている形なので、中心部へ自動車は入れないような都市設計にするともっと未来っぽくなるのになと思っています。このままだとただ新しいビルが立ちましたよっというだけで終わってしまう。渋谷駅中心部に行くには、自動運転車両に乗る必要があるとか、それによって歩道を拡張でき、飲食できるようなベンチを置くとか、sidewalk labsがやろうとしていたことを少しでも実現できたら良いのになと思ってしまう。
下記のイメージも近い。
https://www.mlit.go.jp/road/vision/pdf/01.pdf
モビリティと都市設計は今後どんどん近くなっていきます。
都市部に対してのアプローチだけでなく、地方部への都市デザインの再定義も必要だろう。
人口減少により公共交通サービスの減少。徒歩圏内の生活施設の少なさ、コミュニティの弱体、高齢者の移動サービスの確保等々、課題が多い。
ソリューションとしては、短期的にはオンデマンドバス、長期的には自動運転バス、タクシーであるが、総合的な都市としてのあり方は考える必要がある。