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ソフトウェア主導型モビリティプロバイダー

フォルクスワーゲンは2021年3月5日に「ACCELERATE戦略(アクセレレート戦略)」を発表した。アクセレレート戦略では、これまで続けていたモビリティプロバイダーへと変革するための取組みを加速すると共に、「世界で最も魅力ある持続可能なモビリティブランドを築く」ビジョンも打ち出しています。

1. Electrification

電動化を進めていくことと、そのプラットフォーム化という話なので、あまり特出すべきところはないかと思われます。

2030 年までに、フォルクスワーゲン ブランドは、ヨーロッパにおける電気自動車の販売比率を 70%以上に拡大することを目指します。これは、以前の計画目標である 35%の 2 倍に相当します。米国と中国では、同じ期間に、電気自動車の販売比率を50%以上にすることを目標にしています。
次世代のフラットビークル用高性能 EV 専用プラットフォームとなる、Scalable Systems Platform (スケーラブルシステムズ プラットフォーム:SSP)の開発においても、プラットフォーム 開発の先駆者としての強みを発揮していきます。

抜粋元:https://www.volkswagen.co.jp/idhub/content/dam/onehub_pkw/importers/jp/pc/volkswagen/news/2021/info210308_2_web.pdf

2. Software defined product

2021年夏から3ヶ月ごとにOTAアップデートを提供する取り組みをするようです。カスタマーサクセスを主軸に置くサプスクリプションとしてのサービス提供に重きをおくように見えます。

車両へのソフトウェア統合とデジタル顧客体験は、フォルクスワーゲンの中核能力になります。この目的のために、フォルクスワーゲンはお客様中心のデジタル エコシステムの開発を推進しており、「ID.(アイディ.)」ファミリーは、その道を切り開きます。そのため、フォルクスワーゲンは、2021 年の夏から、12 週間ごとに、「Over The Air(OTA)」技術によるソフトウェアのアップデートを提供する、「ID. デジタル」という活発なプロジェクト ユニットを設立しました。これにより、ライフサイクルを通じて車両を最新の状態を保ち、新しい機能をインストールすることによって、継続的に 利便性を向上させることが可能になります。

抜粋元:https://www.volkswagen.co.jp/idhub/content/dam/onehub_pkw/importers/jp/pc/volkswagen/news/2021/info210308_2_web.pdf

3. New business models

モデル数を削減して生産性を向上して、お客様が必要な機能をオンデマンドで選択して、バリエーションを持たせることをするようです。

充電およびエネルギーサービス、お客様が必要に応じて利用できるソフトウェアベースの機能、自動運転機能など、車両の耐用年数全般にわたって追加の収益を生み出すことを目指しています。
フォルクスワーゲンはまた、車両ポートフォリオにおける構成の複雑さを大幅に低減します。新世代の車両は、以前よりはるかに少ないバリエーションで生産されます。それにより、車両個別のコンフィギュレーションは購入時のハードウェアにより決定されることはなくなります。車両には事実上すべての機能が搭載されており、お客様は車両のデジタルエコシステムを使用して、いつでも必要な機能をオンデマンドで追加することができます。これにより、生産の複雑さが大幅に軽減されます。

抜粋元:https://www.volkswagen.co.jp/idhub/content/dam/onehub_pkw/importers/jp/pc/volkswagen/news/2021/info210308_2_web.pdf

4. Autonomous driving

こちらも他社に比べ、特出すべきところはないかと思われます。

フォルクスワーゲンが将来計画しているすべての機能は、2026 年に登場するクルマで初めて体験できるようになります。「Trinity」には、すべての要素が組み込まれています。このモデルは、テクノロジー、ビジネスモデル 2.0、ウォルフスブルグ工場における新しい生産アプローチという、3 つの側面において、新たな基準を設定します。「Trinity」は、発売当初からレベル 2+の自動運転を可能にし、将来的にはレベル 4 を目指します。「“Trinity”は、お客様にとってタイムマシンのような存在になり、時間を節約し、ストレスを軽減してくれます。しかし、このテクノロジーは、選ばれた一部のエリートのものだけにするわけにはいきません。そのため、私たちは、多くの人々がこのテクノロジーを利用できるようにするためのスケールメリットを追及しています

抜粋元:https://www.volkswagen.co.jp/idhub/content/dam/onehub_pkw/importers/jp/pc/volkswagen/news/2021/info210308_2_web.pdf 

まとめ

車をスマホのように定義してハードを変えずにアプリケーションだけを個別に選択できるようにしていく方向性に舵を切っていくことを決心したんだろうなと思っています。
車の外観や内装によって自身のアイデンティーを示し、所有欲を満たしていたカスタマーもいたと思うがそういったユーザーは離れていってしまうと思うし、製造効率化によってフォルクスワーゲン内で働いている人材の再編も必要になってくるだろう。
いずれにせよ大胆な方針の提示であり、日本企業にはなかなかここまでの提示は厳しいだろうなと思います。

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