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ホワイトアウトしても高速を下ろされてもYes, and

ある冬の日のこと。
実家のある福島県郡山市から、本州最北端の大間を1泊2日で往復することになった。

行きは所々雪が積もっているものの、概ね気温もプラスで運転していても必要以上にビビること無く順調に北上。距離にして約600kmなので、朝早く出て暗くなる前に着く作戦は成功。到着するなり大間温泉で暖まる。

脱衣所には地元漁師さんと思われる人が3人いた。僕は郡山生まれなので、一応同じ東北なのだけど、何をしゃべっているのか全く分からない。本当にこれっぽっちも分からず、外国に来たような気分になった。

中でお湯に浸かっていると、僕が入った位置が悪かったのか、僕を挟んで左右で会話が始まった。かろうじて解読したところによると、2022年初競りに出るであろうマグロのサイズと、予想卸価格の話をしていた。ふむふむ。やはり漁師さんだろうか。

翌日。
予報通りではあったけど一晩中風速約15mの強風が吹いていて、気温はマイナス4℃(大間にしては特別冷え込んだという訳でもないようだ)。

ところがである。
昨日は運転に問題の無かった路面が、一面のアイスバーン。もちろんスタッドレスタイヤを履いているし、クルマも4WDなので走ることには問題無さそうだが、いきなりの雪道。ややビビりながら出発。

スタッドレスタイヤの性能は素晴らしく、速度にさえ気をつけておけば、滑るようなことは全く無く、一安心と思いながら運転を続けていたら、、、吹雪でホワイトアウト!

距離を空けすぎると、前を走るクルマが見えなくなってしまう。
ヤバイヤバイ!! 前のクルマを見失ったら、それこそヤバイ。僕は必死になって安全ななんとか距離を保ちつつ前のクルマに食らいついていった。

天気は晴れたり曇ったりホワイトアウトになったりで(笑)、全く落ち着かないが、どうやら切り抜けたようで、八戸道から東北道を一路南下、、、
しようと思ったら、吹雪による通行止めの表示。

オーマイガッ! ここまでもノロノロ運転で大幅に時間をロスしていたのに、高速道路の強制退場。案の定、下道は渋滞していてノロノロ。そしてまたホワイトアウト。。

さて、このような状況になったらどんな気持ちになるだろう。

「ちくしょー! なんで今日に限って!!」
と思うことは簡単である。
僕だってそんな日もある。いや、多い(笑)。

しかしこの日は
「ま、仕方ないよな」
と素直に受け止めてみることにした。

受け止めてみただけではなく、
「じゃちょうどいいから○○しよう!」
を考え始めた。

「じゃちょうどいいから、盛岡まで下道を行って、美味しいじゃじゃ麺を食べてこよう!」
「じゃちょうどいいから、コンビニに寄ってコーヒーを買おう!」
などである。

実際には盛岡の手前で高速に乗ることができたのでじゃじゃ麺は実現しなかったが、コンビニで美味しいコーヒーは買えたし、ガソリンスタンドでは普段入れている所よりリッター当たり20円も安く入れられたし、おまけでトイレットペーパーを8ロールももらってしまった。

起きた状況に不満を保つこともできるけど、Yes, and(それはちょうどいい!)と思ってみることをオススメしたい。

なぜなら、不満を保ったところで状況は変わらないから。

不満を言っても文句を言っても状況は変わらないけど、自分の捉え方を変えて切り替えることはできる。正直なところ、僕自身いつもできるはずはなく(笑)、悪態を付くことはあるけど、心がけている。

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