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自分を信じろ


9/10(土)9/11(日)に
全日本少年サッカー大会札幌地区予選
プレーオフが行われました。

全日本少年サッカー大会とは
高校サッカーでいう「選手権」

全国大会まで繋がる
小学生年代最高峰の大会です。


我々は札幌地区予選
プレーオフトーナメントからの
出場となりました。


【結果】

1回戦 vs 太平FC
○3-0(1-0/2-0)

決勝 vs One Eight FC
×1-3(1-1/0-2)

1回戦は危なげなく勝利しましたが、
残念ながら札幌ブロック大会へ進む
プレーオフ決勝戦で敗退という
結果に終わりました。


6年生最後の大きな大会だっただけに
敗戦のショックは選手も大きかったと思います。


ここで負けたことに対して
そのまま終わるのではなく、
6年生・クラブ・応援していただいた
保護者の方々のためにも
このnoteを通してしっかりと分析、
振り返りをしていきたいと思います。

つまり、今日の記事は今回の経験を
今後に繋げていくための作業です。


もちろん、自分自身のためにもやります。


誰しも負けた直後というのは良くも悪くも
感情的になり、自分の主観や周りの意見などに
振り回され、真実が見えなくなります。

そんな中、僕も落ち着いた状態で
試合の状況と照らし合わせながら
何度も映像を見て振り返りました。


それでは
敗戦した試合の分析を書いていきます。


〜試合の流れ〜

試合は前半開始40秒、相手GKのクリアミスを
拾ったボランチがペナルティエリア外から
ダイレクトで蹴り込みHKDが先制。

その後は試合前のミーティングから言っていた
「2点目」を取りに行くために攻撃の手を
緩めず攻め続けるがゴールとはならず。

前半終了3分前に相手にCKのチャンス。
見事なデザインされた動きから
同点ゴールを決められ1-1。

1-1で前半終了。

後半は開始から一進一退の攻防が続き、
飲水タイム明けの立ち上がりに
相手GKからのパントキックがFWまで届き
シュートを打たれ、そのこぼれ球を
ダイレクトで押し込まれ1-2で逆転を許す。

その後は相手コートで
プレーする時間が長かったものの
ラスト2分でダメ押しゴールを決められ1-3。

試合終了。1-3の逆転負け。

というのが試合全体の大まかな流れです。



僕としては相手のやりたいことや狙いは
わかっているつもりで対策はしていましたが、
それに勝るフィジカル能力やパワー、圧力が
相手の方が一枚上手だったかなと感じます。


冒頭でもお伝えしたように
6年生の最後の大きな大会は
「勝ったら嬉しい」「負けたら悲しい」
の連続です。


トーナメント形式ですから
ほとんどのチームが涙を流してしまいます。



では、ここで僕がいつもnoteに書いている
HKDとしてこの敗戦は「価値のある負け」
だったのかというところに論点を置いて
お話していきます。


このデータをご覧ください。
敗戦した試合のスタッツです。


敗戦した試合のスタッツをまとめる上で
・シュート数
・パス成功本数
・CK(コーナーキック)獲得数
・ペナルティエリア侵入回数

この4つが、試合を見ていない人にも
どんな試合であったのかがわかる観点と捉え、
これらを「数字」から分析しました。



まずはシュート数
これは相手があっぱれです。

少ないシュート数の中でも3ゴールを
奪い切る決定力や勝負強さ。

うちは攻めていながらシュートも多かったですが
「確率の低いシュート」が多かったという
ことが数字から見てもわかります。



次にパス成功本数。

これも不思議です。
パス成功本数だけの数字を比較したら
なぜ相手が勝ったのか?
と思う方もいるかもしれませんが
サッカーはこのようなことがよく起こります。

「パスをたくさん繋いだから」
「試合を支配していたから」といって
勝てるとは限らないことが
サッカーの面白い部分でもあります。

僕も格上相手にあえてボールを持たせ、
こちらは守備に徹しながら
カウンターで点を取って勝つ試合も
何度か経験あります。


そして次にCK獲得数。

これを見てもわかるように、
CKを獲得=相手陣地深くまで侵入できている
紛れもない事実です。

これは相手と大きな数字の差があり、
我々が相手の深い陣地に押し込む回数が
多かったということも事実としてわかります。


これらのことから内容までも完敗だった
わけではないということがわかります。


しかし、スコア上は1-3。
試合は負けたのです。


これらの数字から基づいた事実を元に、
なおかつ僕の主観的な意見も混ぜると
1つ、大きな原因がわかりました。

なぜ、これだけ試合を支配できていたにも
関わらず、得点が1点しか入らなかったのか。

ただの「決定力不足」や
「勝ちたい気持ちが足りなかった」のような
抽象的な理由ではありません。


なぜ、試合展開は押す時間も長かったのに
得点が1点のみだったのか。



それは


ペナルティエリアへの
侵入回数が
圧倒的に少なかったから


です。

得点が取れなかった原因、または
試合に勝てなかったチームとしての
大きな問題点はここにありました。


実際に映像を振り返り、
我々が何回相手のペナルティエリアに
侵入できていたのか確認しました。

※相手ペナ内に侵入できているかの基準
 【自チームの選手がボールと一緒に
 相手のペナルティエリア内にいること】

 


その回数は驚くことに
1試合を通じて「6回」のみでした。

つまり放ったシュートのほとんどは
「ペナルティエリア外から」
ということも考えられます。

ちなみに相手もペナ内侵入回数は
同じ「6回」でしたが、
相手はセットプレーやロングボールを
武器にしてくるチームだったので
(この試合だけかもしれませんが)
そこまでペナルティエリアに侵入するということに重きはなくても得点は取れるスタイルのように見えました。



我々の今年のサッカーのスタイル的には
ペナルティエリアに侵入しなければ
得点を取れる確率は上がらなかったのです。

まさにペナルティエリア内への侵入回数が
多ければ多いほど得点の確率は
比例して高まります。


サッカーというスポーツ自体が
基本的にはそうです。


実際に欧州の5大リーグでも
最も多くゴールが生まれた場所は
ゴールエリアの手前のゾーンというデータも
存在しています。

そこが今回のHKDに足りなかった部分だと
個人的に痛感しました。


たしかに冷静に振り返ると
ペナルティエリアに侵入する練習自体は
そこまでやっていませんでした。

相手が守備を固めてきた時に
そこのブロックを破壊する方法を
チームとして持っていなかったことが
僕としては大きな責任だったと感じています。


今年の攻撃の選手は
野生的に頼もしい選手が多く、
ゾーン3以降はある程度選手のアイデアに
頼りきっていた自分もいました。

ゾーン1やゾーン2はビルドアップや前進の仕方、
ゾーン3へアタックする方法は
ある程度仕込んではいましたが、
「ペナルティエリアへの侵入の仕方」
いくつかパターンとして持っておくべき、
または練習で取り組んでおくべき
であったと感じます。


しかし、これも攻撃の難しい部分なのですが、
あまり相手のゴール前近くでパターンを作ると
選手のアクティブさや本能的に持っている
野生心が欠けるのでバランス・調整が必要です。


今年はその局面での「個」が光る選手が
多かったため、ある程度信頼していましたが
この試合はイマイチ調子が出ず、
終わってしまったことが悔やまれます。


また、
得点がほしい時やリードされている状況で、
例えば、サイドチェンジ後にすぐ
アーリークロスを上げて相手の守備陣形を
破壊させたり、時には大胆なロブボールで
わざとガチャガチャする局面を作ったりする
いい意味での「無茶なプレー」
仕込むことができなかったことも反省です。

要はパワープレーです。
(今年はパワープレーが効くほど
フィジカル的な能力は高くないですが…)


それでもサッカーにおいては必要です。


いずれにせよ、試合を冷静に振り返り
数字から事実を分析し、
足りなかったことをあぶり出したことで
負けた原因が明確になり、
次に進むことができます。


何度も言いますが負けたことは残念です。


一生に一度の6年生にもっと試合をさせて
あげたかった思いが強いからです。

しかし、どこかで必ず負けます。

特に小学生年代は勝つ時も負ける時も
「自分達は何ができていたのか」
探る目を持つことも必要です。


この試合は
意図したビルドアップ、
組織されたプレッシングの守備、
バックパスを使って逆に展開、
プレスを受けたらプレス回避で前進、
前進できたらライン間を取る、
1人がスペースを空けてもう1人が使う、
サイドでは3人目の動きで相手を撹乱、
ここぞの時はカウンターアタック、
クロスに対しての人数の掛け方やリスク管理

そのようなことを
選手たちは完璧にできていたと思います。


このようなことができるようになるまでは
最低でも半年から1年は掛かります。


彼らは今となっては自分達で
ビルドアップやプレス回避を見つけ出せるし
チームとしてのプレスの掛け方も
ものすごく高い理解力がある印象です。


素晴らしいと思います。



小学生でこんなに色々なことを
理解して意図して狙いを持って
チームとして個人として
さらにこの大一番のプレッシャーの中でも
発揮できる選手はそう多くないです。


僕の目にはそう映りました。


今はそれをわかってくれる人が
多くないことが苦しさに繋がっているだけです。

なぜならはっきりと目に見えないものだから。 

わからない人にはわからないものだから。

ここからフィジカル能力が上がり、
周りと身体的な部分の差がなくなった時、
次に差が出てくるのは「脳」です。

その「脳」をサッカーをする上で
小学年代からたくさん使っている選手は
間違いなく中学や高校で一気に伸びます。

事実、今の中学生が
それを体現してくれています。



今、
試合で負けたことを気にしてはいけません。
引きずってはいけません。


それは選手も、私を含む大人もです。


やるべきことは間違いなくやっていた。
もちろん、反省はある。
でも絶対に他と違うことはやっている。

だから自信を持って。
決してネガティブに捉えずに。


サッカーの中身を一生懸命プレーした
君たちは次のステージが明るいです。



素晴らしい経験をさせてくれた
One Eight FCの皆様、
ありがとうございました。




最後まで素晴らしいプレーを続けてくれた
6年生、ありがとう。


必ず君たちはこれから勝てる。


自分を信じろ。




今後も少年サッカー界に少しでも貢献するため
勇気を持って発信していきます。



最後まで読んでいただきありがとうございました。

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